散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

昼下がりの警告

2005-08-05 00:13:32 | 思考錯誤
昼下がりの"魔の刻”に差し掛かると脳内活動が極度に低下して、睡眠中と変わらない状態になる事がある。目の前に確認できる映像(物体)は眼鏡をかけているのにぼんやり滲んで濡れた最中の皮みたいにもやもやにみえるし、動作は"ミツユビナマケモノ”が川を泳いでいる時とそっくりだ。
ラジオからやけに間延びした曲がきこえてくる、人の話し声が。。 Ig・ ha・ ge・ga・ gu ・ge, u・i ・be・ ho ・fu ・ma ・shi。。。(これでもドイツ語) ”音”としてしかキャッチできない。頭が机の上でぐらぐら踊る。前方22時、2時、3時、9時、後方6時、5時、8時。。。。。

アウトバーンに芝生が落ちています。

芝生の鮮やかな緑が目に染みて、ちょっと目覚める。”芝生。。。”

ラジオの交通情報を聞いていると、色々な警告があって面白いのだ。

例えば”現在アウトバーンA44、○×行き××交差点付近で△▽が路面に落ちていますから運転者は気をつけてください。”と言う具合だ。
アウトバーンは車だけが走っていると思ったら大間違いで、色々な〈物)や〈者)が落ちていたり歩いていたりする。

【芝生】。。。が落ちている。芝生一巻がころりと荷台から落としたのか、四角い切れ端が落ちているのかわからない。高速道路に緑の芝生。ちょっと斬新。

【マットレス】。。。が落ちている。引越し荷物の移動中、山積み荷物の紐が緩んで天辺に乗せたマットレスがグイッと風に煽られている絵が目に浮かぶ。たまにトルコ人らしき人達が、休暇には家財道具一式と言う感じの大荷物を乗用車にぎゅうぎゅうに詰め、外側にも括りつけて帰省する人がいるのを見かける。引越しなのか、国の家族へのプレゼントだかわからない。

【絨毯】。。。が落ちている。これも【マットレス】の場合と同じにおいがする。空飛ぶ絨毯だったなら絶対拾いに行く。

【ソファー】。。。が落ちている。引越し移動中だったのか?
道の真ん中にソファーがでんと座っているのは、ちょっと面白い光景だけれど、実際にはとても困る。
ドイツの写真家で色んな場所に赤いソファーを引きずって行き著名人を座らせて写真を撮る人がいるが、流石にその写真家も車行き交うアウトバーンでの撮影はまだ行っていない。

【犬と子供】。。。が歩いている。いったいどうしてそんなところを歩いているのか?長旅道中の休息後、子供と犬を忘れて出発してしまった親はいませんか?車道の端を歩いているのだろうけど、高速で走る車の脇を歩くのは怖いとおもう。

【鹿】。。。が歩いている。優雅にゆったりと?それとも早足で?一頭?それとも群れで?

【牛】。。。が歩いている。道際の牧場から出てきてしまったのだろう。冒険好きな奴だね。

【鴨の親子】。。。が歩いている。こがも引きつれ池探し。

【アヒル】。。。が歩いている。

【羊】。。。が横断している。(だんだん単調になってきた)

【自転車】。。。に乗った人が走っている。。。。時速何キロで?迷い込んだのか、わざとアウトバーンを走っているのか? 

。。。。。。。。

【UFO】。。。が着陸する。(もう、睡魔とこれ以上闘い続ける事は出来ない)

【ギルドの大工】。。。が粋な姿で歩いている。。。。。ドイツではいまだに渡り歩いて修業する大工がいる。彼らは昔ながらのフェルトのつば広帽に黒いチョッキとすそが少し広がったズボンをはいていて、荷物は殆ど持たない。

【シルクハット被った黒い服の煙突掃除人】。。。が歩いている。。。。この人たちを見つけたら、近くに寄って行って触るといい。幸運にあやかる事が出来るかもしれない。

【ルードウィッヒ14世】。。。が白鳥にのって飛んでいる。。。。

【バッハ】。。。が鬘姿で歩いている。。。。

【ゴジラ】。。。が火を吹く。。。。

【ダースベーダー】が。。



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