散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

夏の雪遊び

2005-08-23 18:32:39 | 思考錯誤
扉を開けると、マイナス4,5度。そこは一面の銀世界だった。
寒い。ダウンコートを着込む。
雪。雪。雪。
白い雪
冷たい雪
夏の雪

いや、ドイツの夏が今年悪かったとは言え、雪が積もってスキーが出来るという天変地異はまだおこっていない。

今日は隣のノイス市郊外にある屋内スキー場に行ってきたのである。
何故いきなりスキー場に行く事になったかというと、私がスキー中毒であり、夏の間,薬切れ中毒患者の如く悶え苦しんだ挙句駆け込んだわけではない。
私が実は氷の星から来たエイリアンで寒くないと病気になってしまうので雪を求めマイナス4,5度の空気を吸わなければならなかったというわけでもない。
そういうわけではなくて日本からの一行のお世話係を頼まれたからで、スケジュールの中にスキーが組まれていたからだ。
今週の木曜日に私はノイスの某学校で、日本から来た女学生18人とドイツ人7,8人を相手に一日プロジェクトをすることになっているので先週末下準備に学校に行った。用を済ませて校長と話していたら、実はもう一つ手伝って欲しい事があるという。

それがこの屋内スキー場行きだった。
私はダウンのコートを着て雪の中に1時間ほど立っているだけだったから、仕舞には足先が冷たくなってしまったが、思いのほかマイナス4,5度はそれほど寒くないものだと感じた。
人工雪はなんだか使い古されたような色をして”くたびれた雪”と言う感じがしないでもなかったが、しゅっしゅっとすべる音か心地よく響く。
私は雪の上を運動靴で歩いたり小走りに動いただけだったが、雪の上を歩くのはなんとなしに楽しかった。インストラクター付きで、スキーをしたことが無かった学生達もなんとなく滑れるようになり、一時間はあっという間に滑り去り、名残惜しそうにしていた。ちなみにドイツ国内に屋内スキー場は2件しかなく、ここはそのうちの1件だ。

外に出れば、かなり涼しくなったとはいえ、まだ雪の降る寒さではない。妙な気分だ。タイムスライディングした気分。
良かった、まだ外はそれでも暖かい。
ポッタリと湿気を含んだ空気が雨を予感させる。
皆と別れた後、歩きはじめたら雨が降り始めた。ボリュームのつまみをグイッと回し続けているように雨脚は強くなり続け、家に付く頃にはすっかりぬれ雑巾のようになり、朝ポットに入れたコーヒーを2,3口すすりソファーに倒れた。
これにて本日終了。