散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

千羽鶴

2011-04-12 07:48:32 | 思考錯誤





日本の震災情報が流れてから今までに、このドイツだけでも紙の鶴を折った人、
今でも折る人がどれだけいるのだろう?
日本の友人に千羽鶴を折る話をしてもやはりピンとはこないように感じるし、
折られた鶴の行方を考えては私自身もためらう気持ちが無いわけではない。
原爆病で命を落とした佐々木禎子さんの千羽鶴の話は思いのほか海外で知名度が高い。
そして今、あちこちの国で折鶴の山が大きく成長し続ける。
どれだけあるものだか興味のあるところだ
千羽鶴が送りつけられたら受け取る側はありがたいという気持ちより、
正直困ってしまうと思う。まして今の現状では被災地に届けるわけには行かない。
自己満足とも言われるかもしれないが鶴を折るという行為は祈りの一つだ。

しかし鶴と引き換えに募金を募る、鶴を折る為の紙を売って募金にするなど千羽鶴を
折ったあとの形には幾つかの可能性がある。



今だ強い余震が油断を許さないようだ。
どうか、これ以上被害が重ならぬようにと心から祈る。





 

 いいね







レベル7にあがってしまった。
海水への汚染水流出は止まったというけれど、本当に止まっているのか?
なぜロシアから放射能汚染水処理施設「スズラン」を借りてこないのだろう?






















Anemone nemorosaを愛でる。

2011-04-11 00:14:21 | 植物、平行植物
























Anemone nemorosaが今、花が敷き詰められたかのように森や林の下生えになっている。
たまにピンク色の花も見かけるが、それほど多くは無く、雪のように白い花が風に揺られて頭を揺らしている。
Oxalis acetosellaも相変わらず愛らしく、やはりたまに白い花びらに赤みの影が濃い花も見つかる。
短い一回りの散歩だったが踊る木漏れ日を受けて気持ちの良い時間だった。

そろそろ店先に白アスパラガスのミルク色の美しい肌が並びはじめた。
もちろんその脇を飾るのは赤い苺だ。
まだまだ高価なアスパラガスには横目で流し、その横にこんもり盛られた苺を少し買った。
まだそれほど甘くは無いけれども、それでもなんだか心弾むものがある。

そろそろ景色は緑に染まりつつあり。













Notiz

2011-04-06 10:34:12 | 思考錯誤


●4月5日
例の「飛ぶ鶴」プロジェクトの記事は今朝新聞に掲載されたらしく、
夕方家に帰ると見知らぬ人から留守番電話に何本かメッセージが入っていた。
折り紙大好きなドイツ婦人や、自前で鶴を折ってもいいという提案であった。
ありがたいことだけれど何でも受けるわけには行かないけれど、すぐに反応があるのは嬉しいことだ。
ドイツのマスコミには何度もがっかりしたが、個人的に応援してくれているも多い。
海外在住者は板ばさみに会う場合もあるので困惑もあり。


●4月5日
今日画廊からメイル連絡あり。
オープニングに来ていた若い夫婦のご主人からの連絡で一点買い上げ。
奥方への誕生日プレゼントだという。
実は奥方からはオープニングの日に別の一点をご主人にプレゼントしたいので。。
と予約を内緒で受けていた。


●4月5日
将来のエネルギー源としてマグマ発電の研究を速攻で進めて欲しい。
資金をふんだんに持っている人はこういう研究費にも注いでくれるといいなあ。
先ほどTVでエネルギーについての番組を見ていたけれど、地熱発電もそうそう簡単じゃなさそうだ。
とはいえ、その方向に向かうべき。


●4月6日
今朝は曇り後晴れ。いきなり暖かくなる予報。
ラットテイル・ラディッシュ、Stylomecon heterophylla、藤豆が発芽した。



●4月6日
先日ラボの近所のベトナム屋で棒状の乾燥湯葉を買ったが、これは結構使える。
煮魚をする時に切って放り込んでみたら、なかなか美味しい。
これで酢飯をくるんだら、"稲荷寿司”のつもりになれそうだ。












メモ

2011-04-05 07:19:54 | 思考錯誤


4月2日土曜日
久しぶりにラボの近くのスペイン料理屋に行った。
イカや新ジャガのグリルがあったので、スペインの白ワインといただく。
今日は外でコート無しで十分暖かい一日だったので、
外のテーブルで少しばかり気分は南方面。
その後ラボの片付けと箱作り。


4月3日日曜日
もう一つの展覧会オープニング終了。
文章の流れが悪く、何箇所も訂正しながら朗読。。。1,2度読んだくらいでは気づかず。。。
主催者の友人(韓国人)がフィンガーフードとしてなぜか台所で精進揚げを作ってくれた。
油っぽい指先で本をいじられても困るので、これってあんまりいいアイディアではない。
今回はギャラリー10%私10%の義捐金。


4月4日月曜日
プレスインタヴューに行ってきたが、こりゃ駄目だ。。。というほどにどうも頼りないおじさんは冷や汗。
果たしてどうことが進むのか?ほとんど抽象的。
前方1mの濃霧の中を手探りで進んでいるのに、プレスインタヴューは早すぎたよね。
あちらこちらで鶴が折られて、チャリティーコンサートがあって、展覧会があって。。
毎週末募金集めに行っている。。。という人もいる。
相当な額の義捐金が集まったという話を聞いているけれども、募金窓口団体は上手に有意義に使われることを願う。
今晩またフィジオセラピーに出かけてしごかれてくる。



読ませていただいたブログに貼ってあった動画を観た。→ 
                            もう一つ  → 
日本酒がとっても飲みたくなった。
東北のお酒は美味しいね。


4月5日
東電記者会見 ★






千羽鶴

2011-04-02 18:37:00 | 思考錯誤





先週の事。
もうこれ以上震災の情報を見続けると何かが外れてしまいそうになっていた日の夕方、
友人の展覧会のオープニングに顔を出した。
しかし震災の事、原発の話題が始まるので、折角出掛けたものの間もなく帰りたくなっていた。
朦朧とした頭を後ろ手に引きずって、そろそろりと帰ろうとしていたところで、
気がつくと画廊の近所に住んでいるらしい見知らぬ"おじさん”に捕まっていた。
"おじさん”は日本の被災者への支援を何かしたいらしく、折り紙の千羽鶴を折るプロジェクトを立ち上げたいと言う。
地元の学校で子供達に折って貰い、それを配って有志から募金を集めるというのだった。
いづれにせよあやふやな思い付きだったが、実行するにあたって協力を頼まれた。
近所のよしみで何かできることがあれば。。と口をもぐもぐさせていると、
ちょうど居合わせた知人も一緒にずるずると引きずりこまれた。
さて、昨日はその会合で先立ての画廊に集合した。
”おじさん”は年金生活の暇を大いに活用して私たちを振り回そうとたくらんでいる。
私は私のプロジェクトを進めているので貴方の活動を全力援護できないと釘を刺しても、相手は豆腐で出来ているのか釘なぞ刺さりはしない。
そのうえ理論的に物事を取り進めることの出来ない人らしく、一つの質問を投げても答えはきちんと帰ってこない。
ゆがんだピンポン球を壁にぶつけたらこんな感じだろう。
「ちょっと待って!質問に答えてもらってませんよ!」というと
「そんなことはないでしょう?」と目を丸くするので最初から質問を繰り返すと、
やっと思い出すものの、ピンポン球はゆがんでいるので、あっちの方にこっちのほうへと話が飛んで、見えなくなる。
私は結局同じ質問を3回繰り返してやっと答えを貰い、結局話を進めるためのスタンスが違うのに気がついた。
途中デザイナー業を営む男性が加わったが、彼は独自のプロジェクトを進めようとしていたので、やはりなんだか話は上手く流れない。
彼が支援プロジェクトを立ち上げようと思いついたのは9つになる娘のおかげだった。
日本での震災のニュースに子供達は酷く心を痛め、日本の子供達に何かしたいのに何も出来ない無力感を悲しんでいる。
彼は日本の子供達に何かしてあげたい気持ちに加えて、それを思い悩むドイツの子供達が何かできる場を作り、
その気持ちを解決してあげたいという趣旨を語った。
震災は遠い国の事ではあっても、そうやって生活の中に現実感を伴って入り込んできている。
それは兎も角、”おじさん”の頭の中は少々混乱が生じており巻き込まれた回りのものは戸惑いながらも話は進行し、
地元の学校3~4校で子供達が千羽鶴を折ることになり、
地元の広告掲示板に子供達が鶴を飾ることになり、
子供達と市場の広場で鶴とメッセージを道行く人に渡しながら募金を呼びかけることとなり、
そのプロジェクトの呼びかけの為に来週の月曜日にプレスインタヴューをすることになり、
配るチラシに折鶴の写真が欲しいというので私が撮ることになり、
これでいいのかなあ~というほどにきちんと物が決まっていないながらどんどん流れて行く話しに
私はついてゆけるのか不安なのであった。

おじさんは
「私たちの気持ちを乗せて日本に鶴をとばすということだよ。ところで、日本はどっちだっけ」と
空を遠く見上げたりしている。

イニシャティーヴ「飛ぶ鶴」はかろうじて舞い上がる。

まあ、いいか。。。