おかげさまで拙著『新しい学校事故・事件学』(子どもの風出版会、2017年)の出版から、ちょうど今日で1周年を迎えました。
この間、拙著を読んでいただいたみなさんに、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
今日も午前中、神戸の元町である研究会に出ていたのですが、そこに居られた退職教員の方に「おもしろかったです」と言っていただきました。特に重大事故・事件発生後の学校・教育行政と遺族・家族の関係、そこにからんでくる他の保護者や地域社会の人々の思惑等々に関心を持った・・・と、その方は言っておられました。また、そういう関係する多種多様なおとなの思いをどうやって「亡くなった子どもや深く傷ついた子ども、周囲にいた子ども」に向けていくのか、それを誰が担うのかということについても、その退職教員の方は深く関心をむけられたようでした。これらのことは全部、拙著で「事後対応」の課題として論じたことばかりです。なので、このような感想をいただけると、ほんとうにうれしいです。
さて、引き続き今後も積極的に初版分が全て売切れるまで、講演会や学習会の場等々を通じて、私自身も各地で地道に売っていこうと思います。また、すでにお買い求めいただいたみなさん、読んでいただいたみなさんも、お近くの方にぜひ「この本、いい本だよ~」とおすすめいただけるとありがたいです。お近くの公共図書館などに置いていただけるよう、リクエストを出すことも大歓迎です。今後とも販路拡大へのご協力、どうぞよろしくお願いいたします。
亡くなった子どもや深く傷ついた子どものこと、また、そのご遺族やご家族のことを思うと、過激なタイトル(たとえば『ブラック〇〇』とか)をつけて売り込むようなことはしたくない。特に亡くなった子どもとその遺族のことを思うと、静かに、その子どもたちのことを偲ぶような作りの本にしたい。
でも、学校での我が子の事故や事件で困ったときに、どこかで保護者の誰かがこの本を手に取って、読んでほしい。あるいは、自分の勤務校で起きた事故や事件の対応に苦慮する教職員、教育行政の職員などが、この本を手にとって読んでほしい。
そんな思いから、編集者の方と相談しながら、あえて静かに、おだやかなタイトルや表紙などにあえてつくってみました。ずっとさりげなく、ほんとうにつらい思いをしている方のそばにおいていても、静かに、違和感なく残り続けるような、そんな本に仕上げています。
このような次第で、手に取って読まれたみなさんから、別の誰かのところへ。静かに、じわじわと、この本のことが知られていき、1冊1冊、売れて行くのが望ましい本だなあって思っています。
今後とも、拙著のこと、みなさんどうぞよろしくお願いいたします。