乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

アルゼンチンの長距離バス

2010-02-24 | アルゼンチン
 乗りバス好きを自称しているもののローカルな路線が好みで長距離バスはあまり得意ではないのですが、アルゼンチンで久しぶりに長距離便に乗りました。区間は首都ブエノスアイレスの南西にあるバイアブランカ(Bahia Blanca)からネウケン(Neuquen)まで500km強を9時間ほどかけて走る昼行便で、日本だと例えば東京から大阪まで中央道経由の昼特急くらいの感覚になります。このくらいでも軟弱な私はうんざりしてしまいますが、鉄道網が衰退した広大な国土を長距離バスがカバーしているアルゼンチンでは1000km超の路線がざらなのでこのくらいの路線を長距離と言ったら叱られるかもしれません。

 バイアブランカのバスターミナルに行くとさすがバスが地上交通の主役になってる国だけあって地方都市ながらかなりのデカさです。そういえば日本は鉄道が幅をきかせていることや各社別に乗り場を構える傾向があるのであまりでかいバスターミナルってありませんね。


 新しそうできれいなターミナルに入ると各バス会社のブースがズラリと並び、乗り場では二階建てバスばかりが発着しているのが見えます。



 私の乗るEl ValleのNeuquen行きもやはり二階建てでした。

 常用する扉は前輪を挟んで2箇所あり、その間のタイヤハウス上に踊り場を設け前方運転席側と後方客室側に振り分ける形で階段が設置されています。

 2階最後尾にはコーヒーサーバーがありセルフサービスで随時飲むことができました。なおトイレは1階です。


 このバスはSemi Camaという安い方のクラスですが、それでも立派なフットレストがつき座席のつくりがしっかりしているため4列ながら日本の並の3列よりも掛け心地は良いように感じました。



 詳しい寸法はわかりませんが見上げるとかなり威圧感があり走る壁という感じです。2階の座席に腰掛けているとゆさゆさと揺れ乗り心地も高さを感じさせるものでした。


 走る道路は片側1車線の対面通行なのでスピードはそれほど出ず、後方の座席で車窓を見ていると延々と草原が続くばかりで退屈します。こういうとき最前列のマニア席ならまだ楽しめたりするのですけれど。一応映画が放映されますが当然ながらスペイン語です。


 1時間に1度ずつくらい小さなターミナルや道端の停留所に寄り5分程度停車して客扱いをします。車内は禁煙なのでこの時間を利用し降りてタバコを吸う人がぽつぽついました。私はタバコを吸わないので意味もなく降りてウロチョロする怪しい東洋人ということになりますが、こういう途中下車できる時間は長距離鈍行列車の「バカ停」に通じるものがありうれしいひとときです。バカ停のように長くはないので軽食を食べたりお茶をするには厳しいものの売店で買い物するくらいはできます。

 
 そんなこんなであまり変化のない9時間が過ぎネウケンのバスターミナルに着きました。バイアブランカよりさらに巨大なターミナルで、荷物を拾わせるベルトコンベアーまであり空港のようです。(私のバスはこのベルトコンベアーを使いませんでしたが。)


 というわけで大陸は大きいなあとしょうもない感想で長距離バスの乗りバスを終えました。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする