JR北海道が江差線末端区間(木古内~江差間)廃止の意思を表明し今後が危ぶまれる状況になってしまいました。2011年度の輸送密度が41人ではさもありなんという気はしますが。ともあれ先日乗ってきました。
まず特急「スーパー白鳥」で函館から木古内へと向かいます。五稜郭~木古内間も「江差線」ではありますが青函トンネルとひと続きっぽくて末端と同じ路線という感じがしません。789系の交換は緑の饅頭というか「めはり寿司」が並んでるように見えたりもしました。
さて青・函の両方向に向かうスーパー白鳥が行ってしまったら真打ちの江差行きに乗ります。キハ40はそう古色がついている車両ではなくそこまで好みでもないものの二重窓にボックスシートの正調北海道風(?)ですからそこは文句ありません。奥では北海道新幹線の高架橋が建設中です。
9月でまだ「青春18きっぷ」シーズンの週末、乗り具合は各ボックスに1人以上はいて一応フタケタ、という程度で半分くらいは私と同じ「乗り鉄」っぽい感じでした。出発すると青函トンネルに向かう海峡線と分かれ北海道新幹線の高架をくぐります。JR北海道の希望(2014年初頭)通りに廃線スケジュールが決まるとここで江差線と新幹線の列車が交差することはないということになりますね。
海岸沿いの木古内の市街地から木古内川沿いを上がって行くと山裾に田んぼが広がる様子から「牧場に牛のステロタイプの広い北海道」という感じではなく本州でローカル線に乗っているような気分になります。都道府県別のコメの生産量1位は北海道ですし道北の遠別町まで稲作しているくらいですから田んぼも十分「北海道らしい風景」なのですけれども。
上がっていくにつれ森になり木や枝を払った跡が続きます。過疎路線であろうとこうした手入れは必要ですから大変ですね。
吉堀→神明間にあるトンネルが分水嶺の郡境で、ここを抜けると上磯郡木古内町から檜山郡上ノ国町に入ります。神明を出て信号が見えると交換駅の湯ノ岱に到着です。
湯ノ岱から先はスタフ閉塞区間になります。
受け渡しを見物したらちょっと安心(?)し、のんびり揺られていたら突然警笛が鳴って急停車しました。なんだなんだと窓から前を見たらなんと線路上にヒグマの子供がいてびっくりです。あわててカメラを取り出したら逃げるところでこの通りブレブレですが左に逃げる黒い影がそのヒグマです。
車内の乗客がなんだなんだと驚いていると運転士さん(ワンマンです)が「ただいまクマが線路内にいたため急停車しました。」とアナウンスし車内は笑いに包まれました。おっかないヒグマとの遭遇も列車内ならシャレで済みますね。ほどなく去ったのを確認して発車しゆっくりと「現場」を通過します。
ヒグマが見えて停まれればいいものの時々ヒグマやエゾシカと列車が衝突なんて事故もあるのでそうなるとシャレになりません。というからには北海道で撮り鉄あるいは沿線を歩いて見物してみようという向きは遭遇しちゃう可能性があるわけですからこれまたシャレになりませんね。
ヒグマ停車の驚きが覚めやらぬまま次の宮越を過ぎるとまた田んぼが見えてきます。ヒグマってこんな田んぼがあるようなとこの近くに棲んでるもんなんだなあと改めて感心しました。
天の川に沿って下るにつれ景色がひらけていき最後の上ノ国~江差間で海が見えてきます。山越えの後に海が見えてくるというのはいいものですね。
町境を越え終点の江差に着きました。
駅の周りには新しめの住宅が多く見えます。
発着する列車が1日6往復ある有人駅で旅行パンフなどたくさん置かれこざっぱりとしているのを見ると廃線の話がピンときません。
町の中心部から離れているからか江差駅の周りはあっさりした雰囲気です。
駅の内外で民謡の「江差追分」が目につきました。
江差追分は信濃の追分宿で歌われていたものが伝わったので追分というそうです。鉄道マニアだと信濃追分駅が頭に浮かびますが「そっち」では北陸(長野)新幹線のあおりで横軽廃止と在来線分離があり、「こっち」でも間もなく似たようなことが起こる予定とは何だか因縁めいたものを感じたりもします。
今回は江差の町を見物する時間がなく函館行きのバスとの接続もよくなかったのでとんぼ返りの往復でした。折り返しの時間に海を見物に行ったら「鴎島」まで見え悪くない感じです。江差駅は結構高いところにあるので駅近くでもなかなか眺望がききます。
小味のきいた変化に富む車窓にスタフ閉塞、さらにヒグマと飽きるヒマのない乗り鉄が楽しめました。どんでん返しで存続とかにならないもんかなあと思ってしまうのですが。
まず特急「スーパー白鳥」で函館から木古内へと向かいます。五稜郭~木古内間も「江差線」ではありますが青函トンネルとひと続きっぽくて末端と同じ路線という感じがしません。789系の交換は緑の饅頭というか「めはり寿司」が並んでるように見えたりもしました。
さて青・函の両方向に向かうスーパー白鳥が行ってしまったら真打ちの江差行きに乗ります。キハ40はそう古色がついている車両ではなくそこまで好みでもないものの二重窓にボックスシートの正調北海道風(?)ですからそこは文句ありません。奥では北海道新幹線の高架橋が建設中です。
9月でまだ「青春18きっぷ」シーズンの週末、乗り具合は各ボックスに1人以上はいて一応フタケタ、という程度で半分くらいは私と同じ「乗り鉄」っぽい感じでした。出発すると青函トンネルに向かう海峡線と分かれ北海道新幹線の高架をくぐります。JR北海道の希望(2014年初頭)通りに廃線スケジュールが決まるとここで江差線と新幹線の列車が交差することはないということになりますね。
海岸沿いの木古内の市街地から木古内川沿いを上がって行くと山裾に田んぼが広がる様子から「牧場に牛のステロタイプの広い北海道」という感じではなく本州でローカル線に乗っているような気分になります。都道府県別のコメの生産量1位は北海道ですし道北の遠別町まで稲作しているくらいですから田んぼも十分「北海道らしい風景」なのですけれども。
上がっていくにつれ森になり木や枝を払った跡が続きます。過疎路線であろうとこうした手入れは必要ですから大変ですね。
吉堀→神明間にあるトンネルが分水嶺の郡境で、ここを抜けると上磯郡木古内町から檜山郡上ノ国町に入ります。神明を出て信号が見えると交換駅の湯ノ岱に到着です。
湯ノ岱から先はスタフ閉塞区間になります。
受け渡しを見物したらちょっと安心(?)し、のんびり揺られていたら突然警笛が鳴って急停車しました。なんだなんだと窓から前を見たらなんと線路上にヒグマの子供がいてびっくりです。あわててカメラを取り出したら逃げるところでこの通りブレブレですが左に逃げる黒い影がそのヒグマです。
車内の乗客がなんだなんだと驚いていると運転士さん(ワンマンです)が「ただいまクマが線路内にいたため急停車しました。」とアナウンスし車内は笑いに包まれました。おっかないヒグマとの遭遇も列車内ならシャレで済みますね。ほどなく去ったのを確認して発車しゆっくりと「現場」を通過します。
ヒグマが見えて停まれればいいものの時々ヒグマやエゾシカと列車が衝突なんて事故もあるのでそうなるとシャレになりません。というからには北海道で撮り鉄あるいは沿線を歩いて見物してみようという向きは遭遇しちゃう可能性があるわけですからこれまたシャレになりませんね。
ヒグマ停車の驚きが覚めやらぬまま次の宮越を過ぎるとまた田んぼが見えてきます。ヒグマってこんな田んぼがあるようなとこの近くに棲んでるもんなんだなあと改めて感心しました。
天の川に沿って下るにつれ景色がひらけていき最後の上ノ国~江差間で海が見えてきます。山越えの後に海が見えてくるというのはいいものですね。
町境を越え終点の江差に着きました。
駅の周りには新しめの住宅が多く見えます。
発着する列車が1日6往復ある有人駅で旅行パンフなどたくさん置かれこざっぱりとしているのを見ると廃線の話がピンときません。
町の中心部から離れているからか江差駅の周りはあっさりした雰囲気です。
駅の内外で民謡の「江差追分」が目につきました。
江差追分は信濃の追分宿で歌われていたものが伝わったので追分というそうです。鉄道マニアだと信濃追分駅が頭に浮かびますが「そっち」では北陸(長野)新幹線のあおりで横軽廃止と在来線分離があり、「こっち」でも間もなく似たようなことが起こる予定とは何だか因縁めいたものを感じたりもします。
今回は江差の町を見物する時間がなく函館行きのバスとの接続もよくなかったのでとんぼ返りの往復でした。折り返しの時間に海を見物に行ったら「鴎島」まで見え悪くない感じです。江差駅は結構高いところにあるので駅近くでもなかなか眺望がききます。
小味のきいた変化に富む車窓にスタフ閉塞、さらにヒグマと飽きるヒマのない乗り鉄が楽しめました。どんでん返しで存続とかにならないもんかなあと思ってしまうのですが。