乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

いすみ鉄道タダ乗り(前編)

2016-01-31 | 千葉県
 台湾の鉄道と姉妹提携や友好提携をしていると都内あるいは国内の鉄道で見かけることが増えましたが、乗る側としてうれしいのは何といっても乗車券の相互使用キャンペーンを行っているところです。すなわち提携を結んでいるどちらかの使用済み乗車券をもう片方の提携先に持って行くとタダで乗車券がもらえるというもので、以前平渓線と江ノ電のお世話になりました。


 同様のキャンペーンを行っている提携路線に集集線といすみ鉄道があります。このうち集集線は乗りバスがてらここ数年何度か乗っているのですが、そういえばいすみ鉄道の方は10年くらい前だったかに乗ったきりです。そもそも私鉄好みで国鉄~JR・三セク系に対する興味が薄めということがまずあり、隣の強烈な小湊鉄道に満足したあとだと大原まで行って東京が遠くなることが億劫になったり、さりとて1泊するほど遠くはなしという絶妙に微妙(?)な距離も仇になって長のご無沙汰になってしまったというわけですが、こうなるとなんだか集集線よりいすみ鉄道の方がずっと遠いところのような気がしてきます。
 ところが集集線の一日乗車券があればタダで乗れるとなるとにわかにいすみ鉄道に乗らなければ損、大して遠くないし、などと思い始めるのですから我ながら現金なものです。そんなわけで久々に乗りに行くことになりました。


 このキャンペーンの一日乗車券引き換え駅は大原か大多喜なので外房線で大原に出るか高速バスで大多喜に向かうかちょっと迷うところです。どうしようかと考えたところで頭に千葉駅の駅弁「菜の花弁当」が浮かび食べたくなったので大原で引き換えることにしました。自宅から千葉に行くにはずっとJRを使うよりも西船橋まで東西線の方が安く済むのでこれで節約することとしたものの、その先であっても大原までの運賃は1320円(カード利用1317円)と軽く1000円を超えやっぱり結構遠いんだなあと思いなおしたりしつつプランが決まります。
 で実際に西船橋駅に着いたら予定よりやや早めだったので千葉で少し途中下車しようと考えました。千葉で切った運賃を確認したところ西船橋~大原はいわゆる「分割買い」で安くなる区間です。それは幸いなことですが、ややこしいことに分割の前後でカード使用がトク、現金払いがトク、という違いがあります。額は西船橋~千葉310円(カード利用302円)、千葉~大原970円(カード利用972円)のそれぞれ安い方を足した1272円でカードの通し運賃より安く済みました。おかげでタダの一日乗車券を引き換える前からなんとなく儲かった気分にはなったのですが、やはりICカードで通して払えば必ず最安になるのが本来のはずで釈然としないものは残ります。


 千葉で少々途中下車してからお目当ての菜の花弁当を買い乗ったのは先頭と最後尾のクハにだけボックスシートが設置された209系4両です。一応ボックスシートに座を占めたものの徐々に空いてきても4扉でドアが多く広々としているせいかどうも弁当を広げようという雰囲気にならず、結局残りの乗車時間が20分を切った上総一ノ宮を過ぎてからもう仕方がないとあわててフタを開けるという次第でなんだか余裕のない食べ鉄(?)になってしまいました。なにせぽろぽろした弁当だけに落ち着いて食べたかったのですが。以前バス弁を試みたくらいで千葉近くであればこういう事態もある程度は予想していたものの千葉からだいぶ遠ざかってもイマイチな雰囲気というのはちと予想外でなくなってわかる113系のありがたさを噛みしめるばかりです。


(次回・後編につづきます。)
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フジサン特急とトーマスランド号

2016-01-30 | 山梨県
 今月は2度富士急に乗りに行きました。1度目に乗ったのは引退が近いフジサン特急用の元国鉄・JR165系というか元パノラマエクスプレスアルプスの2000系です。この車両の顔は展望室付に改造された側とそうでない側が全く異なり、展望室ではない大月方の顔はライトが四角くなったくらいのごく地味な165系顔なので種別幕の「特急」という字が何だかウソのように見えてしまいました。
 みみっちいことを考えると富士急の運賃は乗った大月→富士山の23.6㎞で1020円、同距離のJR東日本幹線運賃が410円からすると倍以上です。しかもフジサン特急(自由席)に乗るにはさらに特急料金が300円かかるのでなんたる高さかと思ってしまいますが、もしJRで急行として乗るとすると急行券550円とグリーン料金1030円が加算されることになり富士急で乗る方が安いとも考えられ実はおトクなのかもしれません。また乗りこむと座席は通路より高くなっていて短足の私には広すぎて落ち着かないくらいのピッチがあるのでとりあえず納得できるところではあります。惜しむらくは名鉄パノラマカーや小田急ロマンスカーのように展望室が電動車ではなく「クロ」という点で、展望より音をとって乗るのは「モロ」にしました。


 165系には何度もお世話になったもののフジサン特急に乗るのは初めてなので初乗りと乗り納めが同時ということになります。大月を出るとずっと登り坂でモーターの音は聴こえていることが多いのですが何せ急カーブの多い単線だけにあまりスピードが出ずいまいち急行形っぽい感じがしません。一方で内装は生半可な特急よりゆったりした「ロ」ですから組み合わせの面白さというようなものがあります。元富士吉田駅の富士山駅で降りてスイッチバックし河口湖に向かうところを見送りながらなるほどこんな車両だったのかと納得しました。


 と元165系のフジサン特急初乗り・乗り納めをしたら今度は別の車両にも乗りたくなったので日を改めて大月駅に行きました。京王5000系塗色の1200形の鈍行に乗ろうとしたら2000系引退を盛り上げるマークが掲示されています。


 車内でキョロキョロするとスピーカーに京王帝都電鉄のイニシャルKTRが見えました。またスイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道と姉妹関係にある旨掲示があるのを見ると台湾の平渓線と江ノ電のように片方の使用済み乗車券でもう片方にタダで乗れる乗車券の相互利用制度のようなおトクなキャンペーンでも始めてくれないものかと思ったりもするところです。


 10分ほど乗って中央道と並ぶ禾生で降り赤坂方面にしばらく歩いて行くと小さい踏切の脇に「山もとうどん」という「吉田のうどん」を出す店があります。本格的な(?)乗り鉄の前にここでまず腹ごしらえをしておこうというわけですが硬く食べ応えのあるうどんの大盛にしたらお腹いっぱいになりなんだか昼寝でもしたくなってしまいました。


 腹ごなしを兼ねて電車を見ながら赤坂駅まで歩いて行くことにします。途中見たフジサン特急は白が基調なので雪が似合う気がしました。


 赤坂駅の近くまで来ると踏切脇にラーメン店があります。自家製麺に化学調味料不使用という看板が目立っているのを見たら気になりうどんを食べて間がないのに衝動的に入ってしまいました。上品であっさりしたラーメンだったので無事美味しく食べられましたがお腹はまたキツくなります。


 うどんとラーメンのハシゴが済んだら赤坂駅で富士急唯一の生え抜きの電車5000形に乗りました。5000形は2両・1編成だけと数が少ないためなかなか当たらずかなり前に一度乗っただけだったので改めて乗っておこうと思ったわけです。現在5000形は富士急ハイランド内にある「きかんしゃトーマス」がテーマの「トーマスランド」に合わせ「トーマスランド号」に改装され時刻表に運用が載っているので簡単につかまえられます。車内を見ると乗務員室後部に「電車でGO!」のようなお子様向けの運転ごっこ席が用意され記念撮影用に帽子まで置かれている芸の細かさにまず感心させられました。


 浮かれた雰囲気にはなっているもののもともとボックスシート主体の2扉という車両なのでゆったり乗れます。途中見えた下吉田の駅名標に他の駅にもある英中韓表示に加えタイ語も並ぶのでなぜだろうと思ったらこの近所からの富士山の眺めがタイ人観光客に人気なのだそうです。


 終点の河口湖に着くと隣には元JR205系が停まっていました。これはあまり好みじゃないのでこればっかになったらヤダなあと思ってしまいますがさて今後どうなるのでしょうか。


 側線で休んでいた新旧のフジサン特急(新しい方は元小田急側「あさぎり」の20000形・RSE)と元JR側「あさぎり」の371系を見て駅前に出ると今度は保存車のモ1形が見え、と続き様々な車両が見られることに改めて感心しつつ高速バスで帰京しました。
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台北近郊の蘆洲で夜遊び

2016-01-07 | 台湾
 東京にくらべれば小さいとは言え大都市の台北にいるとちょっと疲れたりもするので、台北泊まりの夜は淡水河の対岸、三重や蘆洲辺りに行きたくなったりします。このときはMRTでなくバスに乗って暗い淡水河を渡り暗い道を走っていくのが好きです。
 今回は気に入っている場所のひとつ、蘆洲区の忠義廟付近で降りました。どうということもないような通りですが屋台で狭くなったバス通りを見るといい気分になります。


 廟の門前にはバス停があるのですが並ぶ屋台に埋もれています。


 廟に入るとコメとコインで見事な竜が描かれていました。


 さて何か食べたくなるのはもちろんです。注文を受けてから手で麺を打つ牛肉麺の屋台に寄りました。手狭なところで麺を打つのでできるまでにかなり時間がかかるのですがぼんやりバスを眺めて待つのも幸せなひとときです。


 もう少し欲張りたくなったのでハシゴをするためバスに乗り蘆洲国小停留所で降りました。めあては湧蓮寺の周辺にひろがる蘆洲廟口夜市です。


 夜市の通りに入るとまず湯円(甘い団子の入った汁)の店が2軒めだっていてどちらも人だかりができています。


 前は手前の店で食べたから今度は奥の店、というわけで店を決め風味の違う色々な団子を楽しみました。


 麺と甘いものを食べたあとはレモンとコンデンスミルクを混ぜたレモン牛乳にします。切りたて絞りたてのレモンがたくさん入っているので甘いものを食べたあとでも酸っぱさが勝ちさわやかです。


 というわけでそんなにものすごく珍しいモノがあったわけでもないのですがバスで夜市に出かけて何かテキトウに食べて来たというだけで大変幸せになれました。
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七股塩山

2016-01-01 | 台湾
 台湾・台南市の観光地七股塩山に行きました。ここには興南客運の一般の路線バス(左)のほかに観光向け路線バス「台湾好行」(右)もやって来ます。


 ここはかつて製塩施設があったところを閉鎖後塩をテーマにした観光地にしたというところです。バス停や駐車場の先にはさまざまなかたちで塩を使った食べものの店が立ち並び食べないわけにはいかない気分になってしまいます。


 とりあえず勢いで石焼ならぬ塩焼き栗を買ってしまったあと最も人気があるように見えた塩入りアイスキャンディーを食べました。なるほど塩味がきいています。


 これは塩焼き卵です。卵を殻を割らずにそのまま塩の中で焼いたというもので硬めのゆで卵という感じでした。


 さらに塩豆花に塩コーヒーと食べて飲んだらおなかいっぱいです。


 食い気が落ち着いたら見物にうつります。塩山の脇に見える恋愛成就系のおまじないをする「縁屋」は塩(yan)と縁(yuan)の音が近いことを掛けて塩の多いところ、すなわち縁の多いところだからLOVEなのだそうです。日本語の漢字音だと近いどころか同じなので日本でも使えそうな手ですね。


 招き猫はまあ縁起モノということなのでしょうか。


 台湾で有名なナローゲージとくれば製糖鉄道や阿里山森林鉄道ですが、ここには製塩鉄道があったので車両が展示されていました。


 屋内にもたくさん保存されています。右の青い巡道車は存在感があり記念撮影用パネルもあってここの目玉という感じです。


 製塩鉄道は保存展示されているだけで乗れませんが、乗れるものにウマと観光地によくある豆列車風トラクターがあります。


 豆汽車に乗ってみたところ専用道に専用橋まであって案外鉄道っぽくなかなかあなどれません。


 豆列車の着く先は「台湾塩博物館」ですが改装中で展示はわずかでした。そのかわり入場料をタダにしていたので好印象です。ここにもナローの機関車が展示されていました。


 という具合の塩がテーマの観光地ですがナローが好きならその方向からも楽しめるのではないかと思います。
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