乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

京急1000形の最終日

2010-07-09 | 神奈川県
 6月28日にとうとう京急1000形が営業最終日を迎えてしまいました。前日の27日には本線でさよなら運転も行われかなり人が集まったとのことです。
 この1000形に乗るのは大好きで、かぶりつき、ことに川崎~横浜間の快特などもうたまりませんでした。併走するJRをちらちら横目に見ながら子安・新町の狭いホームに突っ込む快感といったら麻薬のようなものというのか何度味わってもまた乗りたくなったものです。新しい車両は何なく120キロ出し110キロの1000形より速いのですが、どうもかぶりつきのスピード感というのは単に速度によるものではなく様々な要因が重なったもののように思います。あの迫力ある乗り味がもう味わえないことが残念でなりません。

 28日の1000形最後の活躍の場はそんな迫力ある区間ではなくのんびりした大師線でした。大師線というとまだ4扉の700形が行き来していた頃の印象が強く1000形らしくない路線のような気もしてしまうのですが、それでも大好きな車両にもう乗れなくなるとなれば名残惜しくなり足が向いてしまいます。
 大師線ホームに上がるとさすがに鉄道マニアが結構集まりカメラを向けていました。幸いカメラを向けるスキマがある程度の混雑だったので早速加わります。これならぎゅうぎゅう詰めではなくて普通に乗れそうだとひと安心しました。刺さった記念板を見て本当に最終日なんだと改めてしみじみ思います。


 今も短めのレールが多い大師線で継ぎ目の音を拾いながらのんびりと小島新田に到着しました。


 このとき1000形の入る運用は1本だけだったので川崎から戻ってくるまで跨線橋に上がってここでのお約束川崎貨物駅を少々見物し時間をつぶします。


 そうだ産業道路の踏切でも見てから乗ろう、と1駅歩いたらちょうど1000形が戻って来ました。この辺りは立体化工事のため単線になっています。


 産業道路駅の構内踏切を渡っていよいよ1000形にも乗り納めです。


 やっぱり電車は両手操作の方が見てて面白いなあと改めて思いました。


 遅い大師線ながらきびきびとした加減速を味わっているとあっという間に川崎に着いてしまいます。


 既に引退記念列車が前日走った後だったからかそこそこの人出はあったものの案外のんびりした最終日でした。おかげでそれなりにゆったりとかぶりつきも楽しむことができたのでなんだかこれで最後という実感がわかないままです。それでもさすがに降りると名残惜しくなりホームを振り返ってしまいました。


 好きな車両というのはやはり身近なところで走っていてタマ数の多いすぐ乗れるものであって欲しいものです。それなりに長い間そんなワガママを満たしてくれていた1000形に改めて感謝しました。