乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

トリニダーの2階建てバス

2018-07-23 | キューバ
 ローカル列車に乗るためキューバのトリニダー(Trinidad)に行きました。トリニダーは世界遺産に登録されている観光地らしくハバナのようにオープントップの2階建てバスが走っています。この手の観光系2階建てバスはそこまで好みではないのですがここではちょっと気になり乗ってみることにしました。

 気になったのは旧市街を走るので狭い路地や電線があってスリルが楽しめそうだったからです。2階に上がるととりあえずは予想通りでしたが、キューバの強い日差しが照り付け大変な暑さでこれには参りました。

 トリニダーの街を抜けると広い草原や細い田舎道、海沿いと変化に富んでいます。なのでオープントップの楽しさはよく味わえるのですがスピードが出て風が来ても暑さはさほど変わらずでへたばりました。

 30分ばかり乗ると終点のアンコンビーチ(Playa Ancon)です。ちなみに運賃は1日5cuc(兌換ペソ)という大雑把なもので乗車時に先払いすると切符を渡されます。ただ1日4往復しかないので途中下車を楽しみながら乗るという感じではありません。


 アンコンビーチはホテルが立ち並びいかにもリゾート地という感じです。暑い中黒い海藻を拾い集める清掃係の人が回り白い砂浜の景観を維持していました。炎天下ながら日陰に入れば思ったより涼しく海を見ながらごろごろだらだらと過ごすのも悪くなさそうです。


 しばらくビーチで過ごしトリニダーに戻るバスに乗りました。途中ホテルの車寄せを何度か経由するのでこういうところに泊まるのも悪くなさそうだと思ったりです。


 戻ったトリニダーではPlaza Carillo近くのParaitoという軽食店で50cup(一般ペソ)のキューバ風チャーハンを食べました。トリニダーの中心街は観光地なので観光客向けのcuc払いのレストランが多く、一方他の街同様に一般向けカフェテリアもたくさんあって5cupくらいからサンドイッチなんかもつまめるもののその間くらいの店はあまり目につかない印象です。ただ暑くてあまり歩き回らなかったので探せばいろいろあるかもしれませんが。


 ついでにと言ってはなんですがこちらは夕食に入ったcuc払いの店、San Procopio通りのCafeteria Piriquitonです。7.3cucの鶏肉のパイナップル添えを頼んだところすごい特徴があるというわけではないもののとりあえず普通に美味しく量もあって満腹になりました。

メキシコシティのコリアタウン

2018-07-15 | メキシコ
 メキシコシティにコリアタウンがあるというので行ってみることにしました。とりあえず最寄駅の地下鉄1号線Sevilla駅で降りたところ駅の出口付近にはいろいろとウマそうな軽食店が軒を連ねていたので引っ掛かって牛肉のタコスを食べてしまったりでまっすぐコリアタウンにたどり着けなかったりです。


 ここのコリアタウンは東京・新大久保のコリアタウンのように店舗が密集しているわけではなく街路樹の多い広めの街路に店がぽつりぽつりという感じのかなりゆったりした雰囲気なので遠目に見るとすぐにはコリアタウンとわかりません。気がつくとハングルの看板を何度も見るなあというくらいです。


 クモンカゲっぽい感じの商店では何か飲み物でも買って椅子で休んだら韓国気分が味わえそうでした。店頭には焼酎にノグリにと韓国っぽいモノが並ぶ一方椅子にはコロナビールと書いてあったりするのでいかにもメキシコのコリアタウンっぽい感じです。


 韓国食品店に入って色々なキムチが売られているのを見ると別に買うわけでもないのになんだかホッとしました。


 コリアタウンといっても街頭にタコスの屋台が出ていたりするのでメキシコ気分に戻ってつい買ったところトルティーヤが灰色だったので今度はなんだか江原道辺りでメミルジョンビョンを買い食いする気分になったりです。


 言わずもがなですが韓国料理店もたくさんあり、歩いているとヌルボムとか水刺床といったよくある韓国料理店の名前が目に入ってきます。


 見ていたらなんだか韓国料理が食べたくなり故郷チプなるこれまたいかにもな名前の店に入りました。メキシコで小上がりがあるのを見ると朝鮮半島と日本は近いんだなあと改めて思ったりです。


 なんとなく牛肉づいていたのでソルロンタンにしました。メキシコ産牛でメキシコ製キムチというかここで作っているキムチだそうですがだからと言って何か凄い特徴がある味というわけではなくとりあえず普通においしいソルロンタンです。キムチを漬ける準備を見たらここでもまたなんだかホッとしました。

80年伝統のテジクッパ

2018-07-08 | 韓国
(前回のつづきです。)
 釜山の影島にいくつか気になっているところがあったので行ってみることにしました。
 韓国本土(?)から影島に行く82番市内バスに乗ろうとしたところ行先表示に「田浦和信アパート→青鶴洞」と日本語が出ています。韓国のバスに日本語の案内が出ることがいつの間にか増えそこまで珍しくなくなってきているのですが、漢字のみならず片仮名も入っている地名だとより日本語らしく見えるからかまだちょっと面白く感じるものです。影島大橋を渡り影島内をしばらく走った瀛仙ウィ交差路停留所で降ります。


 この近くに南港初等学校が目的地です。影島は文在寅大統領の出身地で子供の頃この学校に通っていたそうなのでヤジウマというわけですが、立派ではあるもののただの小学校で敢えて見物するようなところでもない感じでした。ともあれとりあえず満足はしたので南港初等学校という名前のマウルバスの停留所があるのでここで影島5番バスに乗って先に向かいます。


 影島病院停留所(市内バスの影島郵便局停留所付近)で降りると近くに次の目的地「ソムンナンテジクッパ」というテジクッパの店があります。看板には「3代75年伝統」とあったものの創業は1938年だそうですからもう80年になる老舗です。あまり豚骨っぽい匂いがせず胡椒が効いているのでちょっとコムタンに似たような感じもし上品にまとまった味ながら特徴が感じられるテジクッパでした。


 影島での用が済んだら影島郵便局で30番バスに乗り韓国本土に戻ります。


 南浦洞に出てフェグクスの老舗ハルメチプに行きました。看板メニューのフェグクス(エイの刺身と生野菜が載った麺に辛いタレを掛けて食べるモノ)を食べていたら壁に1951年影島の南港洞で開業と書いてあり、影島に行ったあとだったのでなんだか感心したりです。


 と楽しくというか美味しく過ごしているとあっという間に帰る飛行機の時間になってしまいました。金海空港でなぜか時々飲みたくなるバナナ牛乳を飲んでエアプサンに乗ったら機内食はトッカルビ入りのチャーハンです。光州海南で都合3回食べてからあまり経っていなかったもののまだトッカルビ食べたい欲が残っていたので軽食のおまけみたいなものとは言えうれしくなりました。

映画「タクシー運転手」の技士食堂

2018-07-07 | 韓国
(前回のつづきです。)
 順天からムグンファ号で着いた釜山で社稷洞バス停に行きました。地下鉄3号線の社稷駅から少し東に離れた鶴城旅客の車庫があるところでときおり市内バスが出入りするのが見られます。社名がハングルではなく漢字なのでちょっと面白く感じました。


 めあては車庫ではなく斜向かいにあるチルペクジャン技士食堂です。この食堂は映画「タクシー運転手」の撮影地でその旨の掲示がありました。

 劇中ではソウルのサムゴリ技士食堂という設定ですが現実の撮影地はこの通り釜山ですからだいぶ離れています。なのでソン・ガンホ演じる主人公が城東カー工業社(劇中ではソウルの設定で撮影地は全羅南道順天市)で弁当を食べていたあとこの食堂へ行く、という映画のストーリーのように現実の撮影地で移動しようとすると順天から釜山への移動になってしまうわけです。
 店に入ると「ソンガンホが食べたコチュジャンプルコギ」というメニューがありこれは頼まないわけにいきません。

 コチュジャンの赤さは鮮やかでもそこまで辛くない味付け豚肉を自分で焼いて食べおかずとご飯もしっかりで7000wといううれしい内容でした。他にはプルコギやサムギョプサルといった焼き物やカルビタンやクッパ、トンカツといった食事っぽいものが揃いどれも7000w以下とお財布にやさしい価格です。お腹いっぱいになって貼られていたソンガンホのサイン入りポスターを見たらなんだかうれしくなりました。


(こちらに続きます。)

映画「タクシー運転手」の修理工場

2018-07-06 | 韓国
(前回のつづきです。)
 アゲマキガイ定食を食べた筏橋から全羅南道・光州の名物的なバス、錦湖高速の市外バスに乗り順天綜合バスターミナルに出ました。


 ここでの目当ては映画「タクシー運転手」絡みです。劇中には順天のバスターミナルのシーンが出てきますが、撮影には古びた外観の慶尚北道星州のバスターミナルが順天のターミナルとして使われています。ではなぜ順天に来たかというと別のシーンの撮影地があるからです。
 ターミナル近くの江南路を北上し城東橋を渡った先の信号で右折する角にこの先が撮影地という案内が出ていました。ターミナルから800mくらいとそう遠くないところです。

 右折するとすぐに撮影地の記念パネルが置かれ劇中に登場する自動車修理工場「城東カー工業社」がありました。この名前は劇中と同じ、つまり実名で出演(?)したので看板も映画で見たままですが劇中では順天ではなくソウルの工場ということになっています。ソン・ガンホ演じる主人公が弁当を食べるシーンの小部屋を見せていただいたところ物置として使われている場所で実際には弁当を食べるスペースはなかったり頭の中で劇中を思い出して重ねて行くのは面白いものです。


 という具合に順天のソウル(?)を見たあとは順天駅に出て慶全線経由釜田行きのムグンファ号に乗りました。慶全線というと非電化単線の曲線だらけで遅いイメージでしたが今や順天以東はずっと新線に付け替えられディーゼル機関車牽引の鈍行みたいな客車列車ながら時速140キロ出し日本のほとんどの在来線特急より速く走るので何だか妙な気分です。ときおり旧線が見えるとあそこをのんびり走っていたんだなあと懐かしくなりました。


(こちらに続きます。)