臆病なので原発にはなるべく近寄りたくないのがホンネではあるのですが、台湾の第一原発・第二原発と稼動中の原発を見物したら毒食らわば皿までで建設中の第四原発にも寄っておこうという気になりました。
第四原発は正式名を龍門核能発電廠といい、第一・第二原発と同じ新北市の海岸にあります。ただ広い新北市域の中で第一・第二とはだいぶ離れていて、台北北部の海岸線にある第一・第二に対し第四は台北駅の東約40kmのところにありあまり同じ市内という感じがしません。また比較的近距離の著名な観光地だと例えば九份から直線距離で11kmくらいです。最寄駅は台鉄東部幹線の貢寮駅か福隆駅で、どちらからも歩くにはやや遠いので貢寮駅で(福隆始発の)基隆客運バスに乗り換え塩寮停留所で降りると楽ができます。また福隆から貢寮を通らずに直接塩寮に向かう羅東・宜蘭~台北間の国光客運バスもありますが本数はわずかです。ちなみに福隆駅は弁当の立ち売りがあり、福隆から塩寮まで歩く場合途中吊橋があったりするので天気がよくて元気があるなら福隆で降りて徒歩(4km弱)というのも悪くないかもしれません。
さて寄っておく、というくらいでそもそもは「乗りバス」が目的です。台湾路線バス最東端を走る国光客運に乗って海沿いの省道2号を走っていくと塩寮を通り、降りるとすぐ原発の原子炉建屋で、そのまん前に「塩寮海浜公園」があります。実はこの路線に乗ろうと予定を立てるとき沿岸の地図を見ていて最初はこの公園の方に目がいったのですが、あまりに間近に第四原発があったので結局原発見物もくっついちゃったという流れでした。
ちなみにこの原発は元請けがGEでその下請けは原子炉が東芝と日立、発電機は三菱、土木工事は清水建設と日本企業が目白押しだというので興味がわくところですが、どっちみち中まで見られませんしそもそも見たところでシロウトにはどうせ何もわかりません。まあとりあえずどんなところにあるのかくらいはわかりました。
塩寮海浜公園は有料なので門のところで入園料60元を払わねばなりません。
門の先は広っぱになっていて、目の前に「抗日紀念碑」(「紀念」は日本語の「記念」と同じ意味)が立っています。
ここ塩寮の海岸は日清戦争の結果清から台湾を得た日本軍が台湾を占領するため上陸した地点の一つなのでこの碑のほか当時の状況や情景がガラスに描かれ展示されているというわけです。
抗日紀念碑に近づいてみました。1895年5月29日に北白川宮能久親王率いる近衛師団がここから上陸したことを記念し日本の手によって上陸記念碑が立てられたものが中華民国時代になって抗日紀念碑に立て直されたというものです。この上陸ののち台湾各地で多くの人々が日本軍に抵抗し死傷した悲惨な歴史を思い出させられます。
抗日紀念碑前の海岸、すなわち日本軍が上陸してきたところには黄色みをおびた砂浜が広がり「黄金海岸」という呼び名がついているのでまあキレイと言いたいところですが、北は原発関連施設で行き止まり、裏はすぐに原子炉建屋がどーんと迫っていますから正直あまりのんきにたたずんでいたい感じでもありません。
公園内にはそう大きくないもののプールや喫茶コーナーがありました。
公園の周りは原発以外何もないようなところですから喫茶コーナーなど飲食施設は重要です。
という具合に一回りした塩寮海浜公園ですが、これで有料とはなあというのも正直なところでした。ことさらに見る気がなくても原発ばかり見えちゃいますし。ということは公園に来ると自動的に原発見物にもなるというわけです。
公園からではなく正門側からも一応第四原発を見ておきました。もともと激しい反対運動や完成前から事故ったりで運転開始が延び延びになっていたところへ福島第一原発の事故が起こったのでさらに延期になったそうですが今後いったいどうなるのでしょうか。
台湾では福島第一原発の事故のあとすぐに大規模な反原発デモが起こり、また馬英九総統はこの第四原発の運転延期と既存の原発の運転期間延長申請を認めず順次廃炉すること、さらに新規原発は建設しない方針を明らかにしたそうです。来年総統選挙を控えていることもあるのでしょうが素早いものですね。他の国が他山の石と反省するのに大事故起こした当事者の国民であることをつい忘れそうになるのは一体どういうわけなんだろうと改めて思ってしまいました。
第四原発は正式名を龍門核能発電廠といい、第一・第二原発と同じ新北市の海岸にあります。ただ広い新北市域の中で第一・第二とはだいぶ離れていて、台北北部の海岸線にある第一・第二に対し第四は台北駅の東約40kmのところにありあまり同じ市内という感じがしません。また比較的近距離の著名な観光地だと例えば九份から直線距離で11kmくらいです。最寄駅は台鉄東部幹線の貢寮駅か福隆駅で、どちらからも歩くにはやや遠いので貢寮駅で(福隆始発の)基隆客運バスに乗り換え塩寮停留所で降りると楽ができます。また福隆から貢寮を通らずに直接塩寮に向かう羅東・宜蘭~台北間の国光客運バスもありますが本数はわずかです。ちなみに福隆駅は弁当の立ち売りがあり、福隆から塩寮まで歩く場合途中吊橋があったりするので天気がよくて元気があるなら福隆で降りて徒歩(4km弱)というのも悪くないかもしれません。
さて寄っておく、というくらいでそもそもは「乗りバス」が目的です。台湾路線バス最東端を走る国光客運に乗って海沿いの省道2号を走っていくと塩寮を通り、降りるとすぐ原発の原子炉建屋で、そのまん前に「塩寮海浜公園」があります。実はこの路線に乗ろうと予定を立てるとき沿岸の地図を見ていて最初はこの公園の方に目がいったのですが、あまりに間近に第四原発があったので結局原発見物もくっついちゃったという流れでした。
ちなみにこの原発は元請けがGEでその下請けは原子炉が東芝と日立、発電機は三菱、土木工事は清水建設と日本企業が目白押しだというので興味がわくところですが、どっちみち中まで見られませんしそもそも見たところでシロウトにはどうせ何もわかりません。まあとりあえずどんなところにあるのかくらいはわかりました。
塩寮海浜公園は有料なので門のところで入園料60元を払わねばなりません。
門の先は広っぱになっていて、目の前に「抗日紀念碑」(「紀念」は日本語の「記念」と同じ意味)が立っています。
ここ塩寮の海岸は日清戦争の結果清から台湾を得た日本軍が台湾を占領するため上陸した地点の一つなのでこの碑のほか当時の状況や情景がガラスに描かれ展示されているというわけです。
抗日紀念碑に近づいてみました。1895年5月29日に北白川宮能久親王率いる近衛師団がここから上陸したことを記念し日本の手によって上陸記念碑が立てられたものが中華民国時代になって抗日紀念碑に立て直されたというものです。この上陸ののち台湾各地で多くの人々が日本軍に抵抗し死傷した悲惨な歴史を思い出させられます。
抗日紀念碑前の海岸、すなわち日本軍が上陸してきたところには黄色みをおびた砂浜が広がり「黄金海岸」という呼び名がついているのでまあキレイと言いたいところですが、北は原発関連施設で行き止まり、裏はすぐに原子炉建屋がどーんと迫っていますから正直あまりのんきにたたずんでいたい感じでもありません。
公園内にはそう大きくないもののプールや喫茶コーナーがありました。
公園の周りは原発以外何もないようなところですから喫茶コーナーなど飲食施設は重要です。
という具合に一回りした塩寮海浜公園ですが、これで有料とはなあというのも正直なところでした。ことさらに見る気がなくても原発ばかり見えちゃいますし。ということは公園に来ると自動的に原発見物にもなるというわけです。
公園からではなく正門側からも一応第四原発を見ておきました。もともと激しい反対運動や完成前から事故ったりで運転開始が延び延びになっていたところへ福島第一原発の事故が起こったのでさらに延期になったそうですが今後いったいどうなるのでしょうか。
台湾では福島第一原発の事故のあとすぐに大規模な反原発デモが起こり、また馬英九総統はこの第四原発の運転延期と既存の原発の運転期間延長申請を認めず順次廃炉すること、さらに新規原発は建設しない方針を明らかにしたそうです。来年総統選挙を控えていることもあるのでしょうが素早いものですね。他の国が他山の石と反省するのに大事故起こした当事者の国民であることをつい忘れそうになるのは一体どういうわけなんだろうと改めて思ってしまいました。
台湾は、脱原発頑張ってますが日本は・・
林義雄さんを訪ねてください。宜蘭におられます、クリスチャンですが反原発のシンボル的存在で、展示室もありますよ