乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

クリスマス前のマカオ

2011-01-06 | マカオ
(前回のつづきです。)
 静かなコロアネ島からバスで夜のマカオの中心部に戻ってくるとネオンがずいぶんときらびやかに感じました。そこまで見たいというようなあてもないのでとりとめもなく散歩することにします。


 まずマカオのシンボルみたいになってるサンパウロ教会跡に行ってみました。漢字では大三巴牌坊とか聖保禄教堂、英語でセントポール教会など様々な書き方が並ぶのを見るとなんだか面白くなります。クリスマスを控えなかなか派手な飾りが出ていました。暗くなってもそれなりに見に来る人がいて悪くない雰囲気です。


 マカオの中心地セナド広場(議事堂亭前地)に行くとクリスマスイルミネーションが出ていました。

 サンタは当然として中華の象徴(?)パンダがたくさんいるのは返還なった澳門らしさをアピールするためでしょうか。大人向けのネオンがまたたくマカオの夜にこういうカワイイイルミネーションというのは好対照で面白いものです。


 ミルクプリンで有名な義順牛奶公司で食べていくことにします。以前は広場に面していたそうでかつてあった場所に移動を知らせる看板がありました。

 今は広場から新馬路沿いを進み郵便局を過ぎたところにあります。素直な味がいい感じです。


 食べ終わって近所にあるカテドラル(大堂)に行ったところ石畳がシャレていました。

 こちらはあまり浮かれていない雰囲気です。

 ありがたい方面の御誕生シーンが飾られています。


 さてマカオの夜というとやはり打ったり買ったりの方面という気がするので、バスの経由地にもよく「リスボア(葡京・ポウキン)」と書いてあるマカオの有名ホテル「葡京酒店(ホテルリスボア)」に入ってみました。

 ゴテゴテの内装ながら街の雰囲気に似つかわしいからか意外とそこまで悪趣味に感じなかったりもします。


 ホテルリスボアを見物したあとは向かいのグランドリスボア(新葡京)で鉄火場に入りました。大きくタバコ臭いホールでスロットを見るとどうもパチンコ屋を思い出しますが、天井が高くてピコピコジャラジャラの騒音がなくディーラーがいる分なんとなく上等な感じはします。ここではタダで配ってるお茶とプチケーキをご馳走になってお姐さん2人が何やらやっつけな感じでくねくね踊ってるステージを見て退散しました。何せタネ銭もありませんから。表に出たら日本製のバスがなんだか都バスのように見えました。


 表に出ると「押」=質屋が目立ちます。周りの環境にふさわしく「勝利押」いう名前で終夜営業だそうですがそういえば質草になるものも持っていないので打つ買うカネがないあんたはお引き取り願いますと言われてる感じがしてきたりです。


 というところでだいたい納得したのでフェリーターミナルに出て香港に戻りました。
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コロアネ島(マカオ)

2011-01-05 | マカオ
(前回のつづきです。)
 今回はまずタイパ島からコロアネ島(路環島)に移動するところから話を始めます。タイパ島観光の中心になる官也街バス停からコロアネ島に行くバスは本数が少ないようなので(70分毎の15系統のみ)、300mほど離れた澳門運動場バス停(コロアネ島に行く系統15・21・25・26・26Aが発着・最小間隔の25系統は15分毎)でバスを待つことにしました。

 待つ間来るバスを見ていると回送表示はもちろんのこと重量や定員までポルトガル語が併記されているので改めてさすが一国二制度だと感心します。ポルトガル語を用意する手間がかかって大変ですからあまり面白がっては申し訳ないのですが。「一国一制度」になるときはどうなるでしょうか。


 澳巴の25系統黒沙海灘行きが来たので乗りこみます。車内ももちろんというのかポルトガル語だらけでした。



 タイパ島とコロアネ島は埋め立てによって地続きになっているので特に島から島へ渡っている感覚はなく、何だか新開地っぽいところ(コタイ・路氹城)を通ったなあと思っているうちにコロアネ島に着きます。降りた停留所は旧市街の広がる路環市区(ロウワンシキョイ)です。


 降りるとすぐにロータリーがあり、21・26系統はここで折り返します。


 ロータリーの脇にはエッグタルトで有名な「ロードストーズベーカリー(澳門安徳魯餅店)」があり観光客が群がっています。

 隣の建物に由来が書いてあったので読んでみると、「ロード」と言っても創始者のストーさん(故人)が本当に爵位持っていたわけではなくてイギリス人の存在が珍しかったマカオの人が勝手にロードとつけて呼ぶようになったとか書いてありました。のんきな話ですね。

 自家製というレモネードと一緒にエッグタルトを買って早速店の前のベンチで食べてみます。なんというかとりあえず素朴な台付プリンという感じでしょうか。件の由来書きにもイギリス風に考えた独自レシピとあり、ポルトガルつながりで引き合いに出されがちなリスボンのベレンのが有名なポルトガルのパスティス・デ・ナタはあくまでヒントであって別のお菓子のようですね。


 食べ終わったらその辺を歩いてみることにします。ベーカリーのすぐ裏手にはなんかカワイイ感じのEspaco Lisboaというポルトガル料理レストランが見えちょっと気になりましたが夕食どきまでここにいる時間の余裕がないので通過しました。

 ベーカリーの向かいからはフランシスコ・ザビエル教会に向かう客商街を南に入って行きます。入口には八百屋などあるものの夕暮れ時だからかあまり人を見かけず淋しい通りでした。



 その先はすぐにフランシスコ・ザビエル教会です。

 教会自体カワイイ感じの外見ですし周辺もポルトガル風によく整備されています。海鮮レストランなんかもあって華やいだ雰囲気でした。


 さらに南に進み海岸沿いの道がどん詰まりになると譚公廟です。


 対岸がすぐに中国の珠海市だけあり歩哨の詰所がありますが無人でした。


 海岸沿いはよく整備された散歩道でのんびりした感じではあるものの、海岸べりの民家の庭を見ると鉄条網のついたフェンスが貼られややものものしいボーダーの雰囲気が顔を出します。


 といったところで暗くなってきたし一応満足したしでバスに乗ってマカオの中心部に戻りました。次回は夜の市街地を見物します。
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タイパ島(マカオ)

2011-01-04 | マカオ
(前回のつづきです。)
 今回はマカオの街中にある水坑尾街(ショイハンメイガイ)バス停から澳巴22系統に乗ってタイパ島(氹仔・タムチャイ)に向かいます。


 マカオ本土とでもいうべきマカオ半島と隣のタイパ島の間はかつて渡船が活躍していたそうですが、今は3つも橋がかかりバスが頻発していてごく便利です。最も多くの系統が走るバスのメインルートは3つのうち最初に作られた「澳氹大橋(嘉楽庇総督大橋)」で、私の乗った22系統もここを経由しました。


 タイパ島に上陸し市街地(氹仔城区)に入るとよく整備されている様子の狭隘区間を走ります。狭いと言っても一応歩道が確保された一方通行ですからギリギリ感はそれほどなくバスを降りた後に改めて行ってみると歩きやすい道でした。


 降りたのは氹仔中葡小学(タムチャイチョンポウシウホク)停留所です。

 ここでの目的は大利来記咖啡室という猪扒包(ポークチョップバーガー)で有名な軽食・喫茶のお店で、バス停の目の前にあります。

 猪扒包は午後3時くらいから売り出すというのでそれを狙って着いたところ多くの人がぱくついていました。すごいと聞いていた行列は既に大したことなかったもののお客の切れる間がなくどんどん売れていきます。味は薄味の生姜焼き挟みパンという感じでパンの美味しさが印象的でした。


 食べちゃったらすぐに乗りバスというパターンになりがちですが今回は同行者がいるので観光します。と言っても3時過ぎではあまりのんびりもしていられませんからざっとですけれど。まず大利来記咖啡室のすぐ近くにある北帝廟に行きます。

 中華圏で見かける蚊取り線香みたいな渦巻形線香が目立っていました。日本の蚊取り線香はひょっとしてこれから思いついたということはないでしょうか。


 北帝廟から路地を奥に入っていくと官也街でポルトガルムードのある街並に観光客が集まっています。

 一帯は観光地として結構整備はされているものの空き家も目立ったりで過渡期という感じがしました。陳皮干してたり祠があるのはやっぱり中華という感じです。


 ポルトガル料理店がいくつも目に付きます。ポルトガル名物「バルセロスの鶏」が書いてある公雞(意味はポルトガル語のGaloと同じ雄鶏)の看板はちょっとカワイイ感じで見ていたらまたバルセロスに行きたいなあと思ってしまいました。


 官也街から300mほど歩くとカルモ教会(嘉模教堂)・龍環葡韻住宅式博物館(タイパハウスミュージアム)と主要な観光ポイントが固まっています。住宅というのは昔ポルトガルの役人の別荘だったそうです。


 ここでは結婚アルバムの撮影ロケに来た婚前カップルご一行が目に付きました。結婚するとき映画のシーンみたいな写真が延々と並ぶ派手なアルバムを作る風習は中国のみならず台湾、韓国にもありますが、どこもプロのカメラマンを使って扇風機や照明なども持ち出したりとかなり本格的です。


 売店にポルトガルのミネラルウォーター「Luso」があり空き箱が転がっていました。ポルトガルのLusoは取水地の近くを列車で通ったことしかありませんが閑散とした駅を思い出し、ただの水の分際であそこから遠いマカオまで来ているのかとちょっと感心してみたりです。でもそれを言ったらやっぱり遠くから運ばれて日本まで来るエビアンだのボルヴィックなども似たようなものですね。



 という具合にやややっつけ気味にタイパ島観光を終え、またバスに乗って今度はエッグタルトを食べるためコロアネ島に向かいました。
(次回につづきます。)
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マカオの和風(?)バス

2011-01-03 | マカオ
 香港から船に乗ってマカオに行きました。


 フェリーターミナルを出て右に進むとすぐに路線バス乗り場があります。マカオの路線バスは新福利公共汽車と澳門公共汽車(澳巴)の2社があり両方ともこの乗り場から出ますがちゃんと系統番号と経由地が掲示されているので初めてでも安心です。ただし運賃払うときにお釣りはもらえないので小銭を用意しておかないと損しますが。
 なお香港の八達通(オクトパスカード)のようにマカオにもバスなどで使えるICカード「澳門通(Macau pass)」があります。たくさん乗るならこれを使うと運賃が割引になり小銭要らずですが、今回マカオには夜まで半日滞在するだけなのでデポジットとか払い戻しを考えるとメリットがありません。なので事前に小銭を大量に用意しカードは使いませんでした。なお香港ドルが普通に通用しているマカオだけにバスでも香港ドルが使えます。


 ターミナルで澳巴の12系統を待っていたら日野のバスがやって来たので突然日本に戻ったような気分になりました。ともあれこれに乗って中心街へと向かいます。


 左側通行ということもあってマニア席に腰掛けるといよいよ日本で乗りバスしているみたいです。

 金ピカのビルが見えるとマカオっぽい気がしてきます。


 降りた停留所は水坑尾街(ショイハンメイガイ)です。


 近くにポルトガル風の建物、高可寧大宅が見えます。


 水坑尾街に来た理由は通り沿いの食堂で腹ごしらえをするためです。


 色々なガイドブック等に載っていて有名らしい皇冠小館という食堂に入りました。海老の汁なし卵あえ麺「蝦子撈麺」に海老雲呑、カニのお粥なんかがあるというのがここにした理由です。この手の甲殻系は大好きなので幸せにがっつきました。



 今回はここまでとし、次回はタイパ島に向かいます。
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