乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

良洞民俗村と九龍浦

2016-11-29 | 韓国
 慶州市内にある歴史的景観が保存された世界遺産「良洞民俗村(良洞民俗マウル)」に大邱から行ってみることにしました。まず交通の要所東大邱駅前に出ると建設中の巨大な総合バスターミナルが見えます。これまで東大邱駅周辺に分散していた高速バスターミナルに加えやや離れた市外バスターミナル(東部・南部)がここに集約され百貨店が入るそうですから大きいのもなるほどというところです。
 今回はやや離れた東部市外バスターミナルに行くためこの巨大な建物の向かいにある「東大邱高速バスターミナル」停留所で市内バス循環2番に乗りました。「慶北アパート」「東部停留場」に続く3停目が「東部市外バスターミナル」です。なお「東部停留場」という停留所はターミナルの敷地の外側で、その後敷地内に乗り入れたところに「東部市外バスターミナル」停留所があります。


 東部市外バスターミナルは上述の通り統合される予定なのでもう先は長くありません。地下鉄駅からやや遠い場所なので便利になることではあるのですがなかなか味がある雰囲気でちょっと惜しい気がしました。ここで慶州市の安康というところまで乗車券を買い市外バスに乗ります。


 良洞民俗村は慶州市内ではあるものの慶州の中心部からはだいぶ離れていて浦項市に近く、最寄りのバスターミナルは慶州バスターミナルではなく安康バスターミナルです。ただ安康に停まる大邱~浦項の一般道経由の市外バスは日中1時間に1本くらいしかありません。(大邱~浦項の高速道路経由の市外バスは日中10~20分間隔と頻発しています。)ともあれ出発するとあまり飛ばさずに一般道を走り途中永川バスターミナルでは10分も停車したりするなどのんびりムードでした。大邱から1時間半ほどで着いた安康市外バスターミナルは韓国に多いコンビニ『GS24』が券売所も兼ねた小さなものです。


 安康市外バスターミナルから良洞民俗村までは歩くには遠いのでさらに市内バスに乗り換えねばなりません。良洞民俗村のすぐ前に行くバスは便数が少なくしばらく来ない時間帯だったので便数が多い良洞民俗マウル入口停留所までの市内バスに乗って歩くことにしました。ターミナル前の道路で適当な市内バスをつかまえると10分もかからずに着いた良洞民俗マウル入口は店など何も無いようなところで村までは1kmちょっとあります。とりあえず鉄道の東海線に沿った村に向かう歩道を歩いて行くと途中になんだか小さな駅が見えました。


 これは良子洞駅で2007年に停車する旅客列車がなくなり今はカタチだけ残っているという感じです。駅舎がなくホームだけのささやかなものなので逆にあまり朽ち果てた感じもせずホームに上がるとまだ列車が停まりそうな気がしてしまいました。さらに村に向かって歩いて行くと手前ではKTXの高架をくぐります。世界遺産に指定されているとなれば相当の観光資源のはずですがそこに鉄道が近い割に(使える)駅がないというのはなんだかもったいない気がしました。


 ともあれ村に到着し入場料を払って入るといわゆる民俗村らしい瓦葺・草葺の風景が谷戸に広がっていて気分がよくなります。


 さてここに足を運んだ目的は飲み食いなのでまず食堂を物色しました。この手の民俗村には自家製の酒が飲めることが結構ありそれをゆったりした雰囲気の中で飲めると大変ステキというわけです。幸い自家製の酒がある食堂がすぐ見つかり昔の田舎家然とした気の置けない雰囲気にまずホッとしました。メニューを見て気になったこの食堂の看板メニュー「蓮の葉定食」を頼んだところ蓮の葉で包んだおこわがメインで銀杏や落花生、カボチャの種にナツメなどが入った楽しいものです。韓国の定食の類はおかずが多く酒のサカナになるのも助かります。味のある美味しい酒をヤカンから注いで飲んでいたら民俗村と蓮の葉から昨年忠清南道の温陽温泉に近い外岩里民俗村で蓮葉酒などを飲んだことを思い出し韓国の民俗村とはいいものだと改めてしみじみしてしまいました。

 楽しく飲み食いしたらもうほとんど目的は済んだようなものです。とは言えせっかくなので結構広い村をぐるっと歩いてみたらほろ酔いもあいまって大変よい気分になりました。慶州観光の一部として行くのが定石のような場所ですが見物に加え飲み食いもゆっくり楽しもうとなると結構時間がかかるので行くならそれなりに余裕を見たほうが楽しめると思います。

 さて良洞民俗村からは浦項が近いので今回はそちらへ抜けてみることにしました。良洞民俗マウル入口停留所には越境して来る浦項市の市内バスが通っているので簡単に浦項に向かうことができます。良洞民俗マウル入口から浦項の中心部に向かう路線は600番と700番があり先に来た600番に乗りました。浦項の街中に出たら今度は適当なところで200番に乗り換えます。


 200番は東海岸沿いの港町九龍浦に行く路線です。ここは植民地時代に日本人漁民が住みついていたところなので狭めの区画割りや日本家屋、神社跡が残り海産物の食堂が多くといろいろと見物が楽しめます。


 九龍浦にはこれまでにも何度か寄って見物や食事あるいは乗りバスしたことがあるのですが今回はまだ食べたことがなかった「モリグクス」という料理の店に入りました。なんでも海鮮鍋を食べるときシメに麺を入れていたのがいつの間にか最初から麺を入れた料理として食堂で出されるようになったものだそうで、つまりは海鮮鍋麺ということになります。一見地味なものながらアンコウとムール貝のダシがよく出た汁がウマく、となると当然麺がウマく食べられます。


 というわけで満腹になって大邱に戻りました。
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大邱空港近くの市場と古墳と廃線跡

2016-11-28 | 韓国
 9月に韓国のティーウェイ航空が成田~大邱便を始めました。大邱に直接行けるようになったことに加え安価に乗りやすいLCCながら受託手荷物が15kgまで無料と使いやすくありがたい限りです。

 今月この便を利用し初めて大邱空港を使ったところあまり大きくないのでたくさん歩かずに済み街中に出やすい便利な立地で気に入りました。さらに空港のすぐ近くにも市場や見どころがある点もよくまた使いたくなっています。なので今回はおさらいを兼ねて大邱空港の近くで行ったところを並べてみます。
 大邱空港付近の移動するときには主に市内バスの401番を使いました。この系統は大邱の北に位置する八公山道立公園の入口『カッバウィ』と南の都市鉄道3号線(モノレール)竜池駅を結び途中大邱空港・東大邱駅・大邱駅・半月堂駅を経由するものです。両端の出発時基準で5時台から22時台まで10~11分間隔と高頻度で使いやすく重宝しました。以下文中でバスという場合この401番のこととします。


★空港市場
 大邱空港停留所で大邱の中心に向かうバスに乗るとすぐ隣の停留所が空港市場です。空港を出たところから200mくらいですから徒歩圏と言っていいでしょう。バス停付近から続くアーケードを歩いてみたところ規模は小さくここだけを目的にわざわざ行くという感じではなかったのですが飛行機に乗る前にちょっと買い物とか何かシャバで食べておこうかというときに役立ちそうです。


★不老伝統市場
 大邱空港停留所から大邱の中心と逆の方に向かうと3停目が不老伝統市場です。こちらの方が空港市場より規模は大きいので市場らしい気分は出ました。飲食店も結構あるので食事にも便利そうです。ちなみに不老といえば大邱を代表するマッコルリの銘柄名でこの市場の近くに醸造所があります。大邱のそっちこっちで売っていますから別にわざわざ買いに行く必要はありませんけれども。


★不老洞古墳群
 不老伝統市場の裏手にはとにかく古墳がたくさんある公園があり市場から見えたのでなんとなく行ってみたらかなり迫力のある景観で圧倒されました。


★旧大邱線の廃線跡
 大邱空港停留所から大邱の中心に向かうバスで3停目の峨洋橋で降りるとそばに旧大邱線の橋があります。遊歩道に整備された橋の中央にはカフェ2つとギャラリースペースが設けられ楽しい雰囲気でした。

 カフェの営業時間を聞いたところ年中無休の10:00~23:30と遅くまで開いているそうなので夜景見物もよさそうです。

 橋の先にも廃線跡を整備した遊歩道が続いています。また今回は行きませんでしたが東村駅と半夜月駅の駅舎も保存されているそうですから見物して回るのも面白そうです。


 という具合に大邱空港のごく近くだけでもいろいろあって楽しめました。
コメント (4)
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コリアタウンのチャジャンミョン

2016-11-03 | 東京都
 韓国式中華料理の代表格チャジャンミョンは好きなのですが韓国に行くと目先の変わるモノを食べたいと思ってしまいあまり食べようという気が起こりません。むしろ普段日本にいるときふいに食べたくなったりします。幸い新宿~大久保のコリアタウン界隈に行くとチャジャンミョンを出す店がいくつもあり、いつの間にか結構多くの店に入っていることに気づきました。今回は新宿駅側から北上する順番で今まで食べたチャジャンミョンの店を見ていくことにします。

★北京
 まずは西武新宿駅に沿った通りからハイジアや交番がある通りに入ったところにある「北京」です。2文字のシンプルな店名の看板と店頭で麺を手打ちする様子が見られるためかそう大きくない店先ながらなかなか存在感があります。韓国式中華料理がメニューの中心ながら蘭州牛肉麺もあり完全な(?)韓国式中華料理店とはちょっと違う感じです。価格は税込700円と高くはないのですがチャジャンミョンにつきものの生タマネギやタクワンがついていないのでちょっと寂しい気がしました。


★ジャジャンハウス
 続いて職安通り周辺に移ります。わかりやすい名前の「ジャジャンハウス」は新宿歌舞伎町郵便局の東側、職安通りからちょっと南側に折れたところにあり出前のバイクと手打ち風景の店頭の雰囲気もまたわかりやすい感じです。チャジャンミョンの価格は税込700円で生タマネギ・タクワンがつき安心感のある味でした。


★新宿飯店
 職安通りの北側に面していて手打ち風景がよく目立つ「新宿飯店」は本来1000円のチャジャンミョンを税込700円に値下げしているとうたう看板が出ています。ということは上記の2軒と横並びということになりこれがこの界隈の昨今の標準価格というという感じです。美味しく量もあって満足しました。


★ホシギ2羽チキン&ちゃんぽん
 新宿飯店の脇の道を北に折れるとすぐ隣に「ホシギ2羽チキン&ちゃんぽん」というフライドチキンと麺モノの店がありここもチャジャンミョンを出しています。GFRIEND(ヨジャチング)というグループが看板に出ているのが目立つ韓国から上陸したチェーン店でこの界隈では新大久保駅近くの大久保通り沿いにも支店がありなかなかの勢いです。

 メニューを見るとセットになっているものが目立ちチャジャンミョン単品は税抜880円と高めでした。どうせ高いならチキンがメインの店だしとサロマンチキン(骨の無いチキン)とチャジャンミョンのセット(税抜1580円)を頼んでしまいちょっと負けた感じです。チャジャンミョンはジャガイモ入りでコーンが載っています。


★肉&麺
 ホシギ2羽チキン&ちゃんぽんの通りを北に進むとすぐに見えて来る「肉&麺」は名前の通り各種肉料理と各種麺モノを出す店です。ここのチャジャンミョンは税込700円で名前につられた気のせいかもしれませんが他店より肉がやや多めに感じました。


★トライ飯店
 肉&麺から北上し大久保通りに出て道の北側を進むと「トライ飯店」という韓国式中華料理店があります。看板を見ると「ト」は韓国語で「また」という意味、「ライ」は漢字の「来」をあてているのですが韓国語の漢字音だと来は「レ」なのでハングルが「トライ」とあるのはちょっと面白く感じるところです。片仮名の「ライ」だと日本語・中国語両方の読みとも考えられ日本にある韓国式中華料理店らしい名前という気がしました。ここのチャジャンミョンは税込800円です。


 という具合に気づいたら食べていた6軒を思い出してみたところ差がつきにくい料理かと思ったら案外違いがあったなあと面白く感じました。

★香港飯店(11月13日補足)
 以上の話を公開して間がないうちに「香港飯店」という韓国式中華料理店が出来ていたので付け加えます。上述の「新宿飯店」・「ホシギ2羽チキン&ちゃんぽん」のすぐ近くで職安通りの南側です。「韓国ちゃんぽん専門店」とうたってはいましたがチャジャンミョンもあるので頼んだところキャベツが目立つものでした。税込700円で大盛は150円増しの850円です。
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恵比寿駅、原宿駅、代々木駅、開業110周年記念スタンプラリー

2016-11-02 | 東京都
 新宿で買い物などしたあとふと小田急の踏切でも見に行くかという気になりました。いまだにターミナルの出入口に大きな踏切があるのが面白くたまに寄りたくなるときがあります。


 小田急の踏切を渡るとそろそろ新宿ではなく代々木という気がするものです。戻るのもつまらないし、と代々木駅に着いたらなんだか見慣れないスタンプ台と掲示が出ていました。「恵比寿駅、原宿駅、代々木駅開業110周年記念スタンプラリー」とあり、台紙は無料でもらえ3駅だけ押せば景品がもらえるそうです。タダならとりあえずもらっておくか、と改札で台紙をもらいスタンプを押したところでそういえば代々木~原宿~恵比寿なんて大した距離ではないと思いました。じゃ山手線に乗らず歩いてしまおう電車賃もったいないし、と方針がかたまります。各駅のスタンプは改札外に置かれているので山手線に乗って集めると初乗りを何度も払わねばなりませんし残り2駅だけに一日乗車券の「都区内パス」を買うのも高くつきますから。
 というわけで代々木から原宿へと明治神宮の中を歩くと原宿駅の初詣用臨時改札口が見えもう正月まであっという間だなあ早いなあと思いました。


 原宿駅でスタンプを押したら五輪橋を渡り山手線沿いを渋谷に向かいます。谷間の渋谷へは下り坂になるので自転車がスピードを出しがちになるのを抑えるためか仕掛けが歩道にありました。


 以前東京電力のPR施設「電力館」だった建物まで来ると渋谷の街中という感じです。福島第一原発の事故後閉館になり今は「シダックス・ビレッジ」になっていますが渋谷区のコミュニティバス「ハチ公バス」の停留所名はまだ「電力館前」のままでした。


 渋谷駅ハチ公口まで来ると東急5000系がハロウィンにあわせてサンリオのキャラクター「ポムポムプリン」風に装飾され華やかです。ただもともとが台車等下回りを外しぶった切って短くした車体を雨ざらしの場所に置くというちょっとひどいモノなのを思うとどうも虚しいものがありますけれども。


 渋谷から明治通りを歩きながら時々渋谷川の方を覗くと東横線の跡がかなり撤去されていてもう地下化から3年も経つのかとしみじみしました。


 橋が出入口なのが面白い都バスの渋谷車庫を過ぎるとほどなく恵比寿です。かかった時間は1時間ちょっとと大したことはないのですが歩いたおかげか3つ目のスタンプを押したらなんとなく達成感が湧きました。考えてみればひと駅くらい歩くことはあっても新宿から恵比寿までぶっ続けで歩いたのは初めてです。


 スタンプが集まった台紙を改札口に提示し景品のクリアファイルと駅構内の店で使えるクーポンをもらいました。クーポンはどんな特典なのかと見ると割引とか何か買ったらオマケをつけるというようなものばかりです。唯一何も買わなくても特典がある紀ノ国屋に行ってみたらクーポンと引き換えるお茶は先着400名分がもう終わってしまったというのでちょっとがっかりしましたがタダのおかげで仕方ないとあきらめます。


 というわけでお茶はもらいそこなったものの偶然知ったスタンプラリーを電車賃を掛けずに終えたらちょっとトクした気分です。
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