毎朝6時半ごろブッチャーかあさんは電話をしていた。
相手は大島の寝ているおじいちゃんを起こすためだ。電話を鳴
らすぐらいでは起きないので、一旦おばあちゃんに電話を取っ
てもらって、おばあちゃんがおじいちゃんの耳元に電話を持っ
て行って作戦開始となる。
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「おじいちゃん起きて、今日はデイサービスの日よ」
「もうちょっと、寝かせて・・・グー、グー・・・」
「ダメ!いつまでも寝ていると認知症がひどくなるよ」
「う~ん、・・・グー、グー・・・・・・」
「ヘルパーさんが、部屋に入って起こしに来るよ」
こんな調子で、毎朝大きな声でがなり立てて起こし続けた。
・
1週間に1度親元に帰っておじいちゃんと、おばあちゃんと
生活をしながら部屋を片付けたり、ゴミを出したりもする。
ところが先週、おばあちゃんの具合が急に悪くなって入院する
ことになった。肺炎を患って、呼吸などの合併症となり一時
危篤状態にもなった。ようやく山は越えたが、もう家に戻られ
そうにない。おばあちゃんも軽い認知症だったが、この1週間
の入院で一気に認知症が進んでしまった。
・
娘のブッチャーかあさんと、あれだけ仲が良かったおばあちゃ
んだが、目の前にいる娘が誰だかわからなくなってしまった。
夫婦であるおじいちゃんの顔もあまりわからなくなってきた。
おじいちゃんも、おばあちゃんがいたから大島での2人生活が
できていたがもう無理のようだ。老夫婦のあらたな生活が始ま
ろうとしている。
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