みう と 青

みうと青の共同ブログ。
知ってる人には言えないけど、知らない誰かの通り過ぎる場所で呟きたい独り言があるのです。

レインボーダイナマーーーイ!

2012年09月16日 16時55分57秒 | みう・しばい
こんばんにゃ。

先週は、これまで客演としてお世話になってきた
超電磁劇団ラニョミリインターナショナルさんと、
川崎演劇塾さんの合同公演のスタッフとしてお手伝いに行ってきました。

芝居は自分にとって大切なものなので、なるべく嘘をつきたくないので、
言葉を選びながらでも正直な気持ちを書いていければと思います。


今回初めてお手伝いというポジションに入って思った事は
「製作さん、もう少し頑張って!」ってこと。
自分なら、
前日には予定確認の意味も含めて「よろしくお願いします」メールくらいはするし、
仕事のあとは「明日もよろしく」メールくらいはするし、
最終日が終わったら「ありがとう」メールくらいはする。

自分は半身内的ポジションって解釈で放置でもいいけど、
他のお手伝いの方に対してもそうだったら、悲しいなとは思いました。

あと、お手伝いをする側の方は、あくまでも「劇団員」ではなく「お手伝い」なわけで、
その劇団がやりたいことをサポートするというのが役割だと思う。
だから「それをやりたいなら、こうしたらスムーズだよ」的なアドバイスは素敵だけど、
「その料金体系は面倒だからやめた方がいい」とか
「こういう客席はよくない」というような部分には口を出すべきじゃないと思った。


芝居に関して言えば、
最初に企画を聞いていた時は地獄絵図的な舞台しか想像出来てなかったので、
ちゃんと舞台になっていてホッとしました。
ただ、芝居のピークが最初の10分で、あとは結構ダラダラしてしまったのが残念。
要所要所にカンフル剤が投入されていたので、クライマックスまで頑張れたけど、
それが無かったら正直キツかったかも。

とくに年配の方たちのタップリマッタリした芝居は、
見てる人よりも演じてる本人たちが気持ちいい芝居で、
自己満足の匂いがすこし濃すぎる気がしました。

若手の中では比較的メインの役どころの方たちが、
小器用でもないのに小器用な人みたいな演技をしていて「それなり止まり」なのが残念。
もっと創意工夫出来る事もあったと思うし、もっと全身全霊でぶつかってほしかった。

逆にサブ的なところを担っている役者さんたちは好感のもてる方たちが多かったです。
正直、特別に上手いわけじゃない。下手って言った方が正解な人もいる。
でも見ていて気持ちが良かった。応援したくなった。もっと見ていたいと思えた。
何かを演じていても、その人の一生懸命さや真摯さは観客に届くし、
届いたときには見ている人を幸せにしてくれると思う。

一番許せないのはつまらなさそうに演じている人。
特別上手くもない、特別美しくもない、ようするに凡人と呼ばれる人が
他人からお金と時間を頂いて好きな事をやろうっていうんだから、
キラキラできないなら劇場に来ないでほしいと思う。
その図々しさには頭が下がります。ホントに。

役者の年代や上手下手に関わらず
「いいね」と思える人と「う~ん」って感じる人の違いを考えると、
結局のところ、役を演じていても透けて見える本人の人間性なのかもしれない。
向上心、素直さ、芝居への献身的な思い、一生懸命さ、謙虚さ…
そういうものは全部舞台に乗ってしまう。
アマチュアは特にそうだと思う。

なんて書いてると、自分が今まで舞台上でどんな人間だったか考えるだけで怖くなるし、
もし今後舞台に乗れるとして、恐ろしい。


物語はとっつきやすくて分かりやすいストーリー。
子供も楽しめるアクションあり、大人も楽しめる人間模様ありの、素敵な脚本だと思う。
基本的には明るくポップな路線だけれど、
頂点を極めた人が落ちぶれていくことの哀愁や、
理想と日常のギャップを飲み込む強さと切なさ、
不満足な実情を誰かがこっそり評価してくれている事の温かさなど、
人情に訴えてくるシーンもあって、ただの楽しいお話では終わらないところが良かった。

でも、だからこそ元気なシーンはもっと元気よく勢いよくやってほしかったな~。

舞台は怖い。
そして自分は臆病者。
だから、なんだかんだで出演されてる皆さんは素晴らしいと思います。


そして、相変わらず平台を積んだだけのシンプルな舞台(自分は大好きです)に、そこはかとない陰影と奥行きを与えてくれる照明さんと、決して完璧とは言えない芝居にもタイミング良く音を入れ、演技だけでは表現しきれない心情を鮮やかに盛り上げてくれる音響さんは、あいかわらず素敵だなと感動しております。


お疲れ様でした。
舞台に立てる皆さんが、本当に羨ましかったにゃあ