読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
好きな小説は青春もの。
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靖国神社 みたままつり2014 後記

2014-07-20 21:37:25 | ウェブ日記

私が今年の「靖国神社 みたままつり」に行ったのは、13日の午前中でした。
初日の早い時間帯ということもあり空いているかなと思ったのですが、意外にも結構人が来ていました。
日曜日ということで早い時間帯から足を運ぶ人が多かったのだと思います。


みたままつりは「光の祭典」の呼び名を持つくらいで、メインは夜となります。
昼間のうちに来たのは、空いているうちに懸雪洞(かけぼんぼり)を見たかったからです。


境内にずらーっと並ぶ懸雪洞。
夜はこの懸雪洞もライトアップされます。


こちらは能楽堂での奉納古武道。
迫力のある打ち合いでした。


歩いていて、今年も若い人の姿が多いことが印象的でした。
私が帰った14時30分頃にはかなり人も増えていたのですが、中学生や高校生のグループも多数見かけました。
やはりお祭りは若い人が沢山いたほうが活気が出て良いなと思います^^
靖国神社に眠る英霊の方々も、お祭りの華やぎを楽しんでくれたのではないかと思います。


宮城縣護国神社から奉納された七夕飾り。

ツイッターでは「若い人達は祭りの意味を分かっているのか。ただ騒いでいるだけじゃないのか」という意見を見かけたりもしましたが。。。
私は若いうちはそんなに考えていなくても問題はないと思います。
この靖国神社に来て縁日を歩くことが、祭りの華やぎとなり、自然と「みたま」への慰霊となっています。
そして歩いていると自然と何かを感じさせてくれる神聖さが、ここにはあります。


夏祭りらしく浴衣でも着て、友達と縁日を歩いて、そして良かったらぜひ来年も来てほしいなと思います。
この献灯された大量の提灯の意味にも、今まで知らなかったとしても縁日を歩いているうちに気付くかも知れませんし、知っている友達に教えてもらえるかも知れませんし、後で祭りのことを調べたりした時に気付くかも知れません。
そうやって脈々と受け継がれていくものだと、私は思います。


※「靖国神社 みたままつり2014 寄せられた言の葉・絵画 その1」をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「靖国神社 みたままつり2014 寄せられた言の葉・絵画 その2」をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「靖国神社 みたままつり2014 寄せられた言の葉・絵画 その3」をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「靖国神社 みたままつり2014 寄せられた言の葉・絵画 その4」をご覧になる方はこちらをどうぞ。

「プラネタリウムのあとで」梨屋アリエ

2014-07-20 17:23:12 | 小説
今回ご紹介するのは「プラネタリウムのあとで」(著:梨屋アリエ)です。

-----内容-----
友人の眞姫に誘われて、美香萌は同級生の川田歩と眞姫の兄の4人で鉱物採集にいく。
心の中で小石を作ってしまう秘密の体質を持っている美香萌は、石に詳しい川田のことが少しずつ気になっていく。
ある時、眞姫から川田が好きだと聞かされて―(「笑う石姫」)。
他にも別世界へ誘う3作品を収録した、美しくも切ない珠玉の短編集。

-----感想-----
物語は以下の四編で構成されています。

第一話 笑う石姫
第二話 地球少女
第三話 痩せても美しくなるとは限らない
第四話 好き。とは違う、好き

どの作品も主人公は中学三年生。
この短編集は「プラネタリウム」という作品の続編に当たるらしく、たしかに前作で何かがあったんだろうなと思われる箇所が何箇所かありました。
それでもいきなりこの作品を読んでも比較的スムーズに読むことが出来ました。
四つの短編いずれもファンタジー要素が含まれているので、好みは分かれるかと思います。
私的には可もなく不可もなくという感じでした。

私が読んだ中では「笑う石姫」が一番面白かったので、それについてご紹介します。
主人公は岩舟美香萌(みかも)。
一番の友人ではないものの最近仲良くなったという葛生眞姫(くずうまひめ)。
そして眞姫が想いを寄せる川田歩。
この三人が物語の中心にいます。

冒頭で美香萌、眞姫、歩、眞姫の兄の四人で、埼玉県秩父市の大滝というところに鉱物採集に行きました
眞姫の兄が歩の家庭教師をしていて、今度二人で鉱物採集に行くということになり、眞姫も行きたがって、美香萌を誘って一緒について行くことになったのでした。
その鉱物採集に出かけた時の眞姫のやり方が、読んでいてすごくムカつきました。

眞姫は美香萌に「山に行くなら長袖長ズボンが基本だよ」と助言をしていました。
そうしていざ当日、美香萌がアドバイスを守って長袖長ズボンで来てみると、当の眞姫は小さな半袖Tシャツとショートパンツという格好で登場。
人には長袖長ズボンを薦めておきながら自分はラフで洒落た感じに決めてくるというこのやり方、美香萌は理由が分からなかったようですが、私は読んでいてすぐにピンときました。
川田歩の気を引きたいのです。
もう一人がいかにも山歩きな地味な格好で、それに対して自分がお洒落で可愛い格好なら気を引けるという計算が働いたのだと思いますが、このやり方は最悪だなと思います
「君に届け」のくるみちゃんが思い浮かぶような計算高き性悪女ぶりでした。
そして「君に届け」がそうだったように、この手の策略を巡らせる人の恋愛は大抵成就しないもので、川田歩は眞姫には興味なしのようでした。
むしろ興味があるのは美香萌のほうで、この後日の川田歩と美香萌のやりとりから、歩が少なからず美香萌に好意を持っていることが分かりました。
美香萌のほうも歩に興味を持ち始めていて、二人が付き合い出すのは時間の問題のように見えました。

眞姫もそれに気付いていて、そして何とかして二人が付き合うのを阻止しようと、策略を巡らせます。
自分が振り向いてもらえないからと、川田歩の意中の人を持ち前の計算高さでぶっ潰そうとするのは、心が醜すぎやしないかと思います。
ついでに指摘すると「逆恨み」でもあります。

ただ中学三年生の頃となると、こういうのはよくあるかも知れないなと思います。
よくも悪くも貪欲に突っ走る時期で、これもまた青春の1ページではあります。
願わくば眞姫にはフォースの暗黒面にばかり頼らないで、もう少し真っ当なやり方で進んでいけるようになってほしいと思いました。


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