早朝に17歳男性が救急搬入された。突然に心肺停止に陥ったそうだ。親が心マッサージをして救急要請した。搬入時、意識は戻っていて、Ⅱ度の房室プロックだった。当直医(若い整形外科医)が硫酸アトロピンを静注して、正常洞調律に戻った。その後、循環器科医が引き継いだ。戻った状態での心電図・胸部X線・心エコーは異常がなかった。刺激伝導系の問題らしい。
母親は看護師さんで、心マッサージをしたのはさすがと思ったが、実際は気が動転して立ちすくんでしまい、心マッサージは父親がしたそうだ。呼吸してないこと、心拍がないことは診たらしい。
入院して心電図モニターで観察すると、基本的には正常洞調律だが、数秒のMobitz Ⅱ型房室ブロックが出る。心拍停止した時の心電図変化は不明だが、心室細動ではなくて洞停止だったのではという。大学病院の不整脈グループに連絡して転院の予定になった。