昨年11月末に整形外科クリニックからの紹介で76歳男性が受診した。近位筋の筋肉痛・筋力低下、筋原性酵素・炎症反応上昇、肺の間質性陰影から、多発性筋炎が疑われて、リウマチ膠原病科へ紹介した(翌日受診へ)。
今日、紹介先の病院からの返事が来ていた。抗核抗体陽性、抗ARS抗体陽性で、多発性筋炎(間質性肺炎併発)と診断されて、ステロイドパルス療法後にプレドニンとプログラフを併用して寛解導入されて退院したという。今後は外来通院の予定とあった。退院時のプレドニンは20mg/日。抗Jo-1抗体の記載はなかったので、今時は抗ARS抗体で判定するものらしい。この病気は疑ったら専門医に紹介(お任せ)だと思った。
今日内科再来を受診した87歳男性は、リウマチ性多発筋痛症として治療を開始したが、反応が悪かった。リウマチ性疾患の何かにあたるのだろうが、確定できなかった。専門医への紹介も希望されなかった。自分がいじるのもどうかとは思ったが、プレドニン30mg/日から漸減して症状所見が改善し、ある程度減量しては再燃するというのを繰り返した、結局プレドニン7.5mg/日で症状・所見が安定した。
昨年ケアハウスから介護できる施設に入所した。そこの嘱託医は入所者と同年代の老先生だったが、最近は私と同年代の先生に変わった。今度からそちらのクリニックで処方してもらうことになるので、紹介状を書いてほしいと連れてきた施設職員から頼まれた。恥ずかしいが、診断はついていませんがこんな経過ですと正直に紹介状に書くしかない。