なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

地方会教育講演会

2016年02月21日 | Weblog

 昨日は内科学会地方会の教育講演会に行った。演題はびまん性肺疾患・腎臓病・結核・貧血・慢性膵炎。そのうち、腎臓病の講演が興味深かった。透析導入の原因疾患では糖尿病腎症が最も多いが、本当だろうかということだった。糖尿病の患者さんで腎障害があると当然糖尿病腎症としてしまうが、腎生検をすると、実は腎炎で糖尿病腎症でなかったということもあるそうだ。蛋白尿だけではなく、血尿や血清補体値の低下があれば、他の原因を考慮する必要がある。

 薬剤性腎障害診療ガイドライン2016が出るのでぜひ購入して下さいということだった。これまでの本は主な薬剤のみを記載していたが、これはほとんどあらゆる薬剤の腎障害時の薬剤量調整を記載しているという。Cox-2選択阻害薬と非選択性は、腎障害を来たすことでの違いはない。したがって鎮痛薬を使用するとすればアセトアミノフェンになる。SPRINT試験で、降圧目標を120未満にすると、心血管疾患・死亡・心不全が通常の140未満よりも有意に低下するらしいが、きびしく下げることによる弊害を検証する必要がある。

 貧血の講演は、具体的な症例を提示していた。聖路加国際病院血液内科・岡田先生の血算の本を読んでいるので、大抵は見当がついた。鉄は摂取による吸収鉄が1mg/日と少なく、体内の赤血球からのリサイクル鉄が20~25mg/日と圧倒的に多い。すなわち鉄代謝は入り口と出口が狭いという捉え方が新鮮だった。

 今日は車(セレナ)を12カ月点検に出した。購入して6年目。日産の担当者はそろそろ新車をと言う(一応来年の車検前に買い替える予定)。「ねころんで読める頭痛学 診断と治療」間中信也著(MCメディカ出版)を読んでいる。

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