なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

血清ナトリウム180mEq/L

2017年08月14日 | Weblog

 朝に内科病棟で、週末に入院した患者さんや問題のある患者さんの経過をみていた。検査室から病棟に電話がきて、点滴しているところから採血したかどうか、という問い合わせだった。採血は深夜の看護師さんだが、そんなことはない、と答えていた。そもそも日中点滴して生食でロックしていて、当日分の点滴は始まっていない。血清ナトリウムが180mEq/Lと著明な高値だった。

 居合わせた先生が担当だった。患者さんの名前に聞き覚えがあり、昨年と今年の初めに担当した80歳代後半の女性だった。昨年の秋に、38℃の高熱で受診した。肺炎か腎盂腎炎かと検査したが、異常はなかった。認知症で自覚症状を伝えられない人なので、関節炎などはないかと改めて診察すると、右下腿の発赤・熱感があって蜂窩織炎だった。普通に抗菌薬投与で治癒して、少しリハビリをしてから退院した。今年初めの2回目の発熱の時は、最初からズボンをめくって、同じ部位の発赤・熱感を確認した。

 今回は、前月の初めに脳梗塞で入院になっていた(案外主治医じゃないと見てないものだ)。左中大脳動脈領域にまだらに梗塞巣が認められた。MRAで見ると、中大脳動脈に狭窄・閉塞がある。急性期の治療後に嚥下訓練をしても、嚥下が難しく点滴が継続になっていた。

 前回の入院時には電解質異常はない。今回は入院時から血清ナトリウム150と高めで、同様の値で推移していた。主に維持輸液なので、180にまでなるのが不思議ではあったが、先週末から肺炎になったが影響したのか。血清ナトリウム180mEq/Lは当院の最高記録かもしれない(170台は自分も経験した)。わかった以上は慎重に補正するしかない。

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