火曜日に呼吸器科外来に来ている先生(専門病院からバイト)が、肺癌の91歳女性の画像を見ていた。4月以降は来なくなるので、他の先生に半年後のフォローを依頼していた。
昨年(2022年)5月に市内の医院から、呼吸器外来に紹介されていた。胸部X線で左肺に異常陰影(結節影)があり、委員から当院の放射線科にCT検査依頼をしていた。CTの結果は「肺癌疑い」だった。
今年の2月のCTでは、昨年と比較すると結節影はやや増大していた。年齢的に治療対象ではないので、このまま経過をみていくだけになる。
この患者さんは2020年2月にうっ血性心不全で当院循環器科(当時はあったが閉科)に紹介されている。「死んでも入院はしない」といって、外来で利尿薬(アゾセミド30mg、スピロノラクトン25mg)が処方されて、浮腫は軽快していた。
その後、入院してもいいとなって、治療というよりは喧嘩が入院で行われた。心カテも行われて、冠動脈狭窄はなし、と診断されている。高血圧症を基礎とした拡張障害となっていた。その後は紹介元の内科医院に治療継続が依頼されていた。
その時の紹介に、医院で撮影した胸部X線が送られてきていたが、今見るとその時も左肺の異常影(結節影)はある。
そこからとすると、あまり変わりないようで、治療対象にならなくて半年おきのフォローは必要かという気もする。気が付いたら胸水貯留(癌性胸膜炎)で呼吸困難、というよりはいいのだろうか。(医院での胸部単純X線のフォローで十分だと思うが)