内科外来に特発性(自己免疫性)血小板減少症で通院している69歳女性は、経過が長い。
当方が当院に赴任する前にいた血液内科医が発症当初から診ていた。プレドニンを休止すると、血小板数が1万未満になってあわてたこともあったようだ。その後は、プレドニンは絶対に中止しないという方針になっていた。
血小板数が10万を切って、プレドニンを少し増量したこともあった。最近はプレドニン5mg/日で血小板が10~15万で安定して、さらに15万前後で推移していた。これまでの経過から、へたに漸減などはしないで、5mg/日で継続とした。
受診した時に軽度の肝機能障害があり、体重が2kg増加したという。脂肪肝を疑って腹部エコー検査を行うと、脂肪肝どころではない病変があった。腹部大動脈瘤だった。
腹部CTで確認すると、確かに径5cm紡錘形の腹部大動脈瘤がある。
症状はなかったが、腹部大動脈瘤で径5cmだと手術適応があるので、最近専門医が赴任した地域の基幹病院の血管外科に紹介した。
患者さんは手術に前向きなので、手術を予定しますという返事が来ていた。
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