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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

普通に?肺炎

2018年02月04日 | Weblog

 金曜日は内科当番だった。午後9時すぎに当直医(他院からのバイト)から電話連絡が来た。当院消化器科外来に通院している81歳女性が2日前からの発熱で受診した(看護師さんの話では時間外受診が多い患者さん)。

 元々の軽度慢性腎臓病(CKD)も食欲不振・脱水症で少し悪化しているので、入院させたいという。白血球数増加13100・CRP4.4と炎症反応の上昇があった。インフルエンザ迅速試験は陰性。尿混濁があり、尿路感染症と思われるという報告だった。翌日土曜日は日直で病院に行くので、点滴と抗菌薬の指示をお願いした。培養を出しておきますと言っていた。

 翌朝日直として病院に出かけて、検査を確認した。胸部X線で両側に陰影がある。胸部CTで確認すると、右中葉・下葉・左下葉に浸潤影があり、気管支壁肥厚もある。

 消化器科でこの患者さんを診ていたのは知っていた。胃食道逆流症・高血圧症・気管支喘息として通院しているが、不定愁訴が多く、体調不良での入院が数回あった。痩せて体力があまりなさそうな方だった。喫煙は10年前にやめたそうだ。咳はふだんから多少あり、特に増加してはいないそうだ。喘鳴はなかった。

 肺陰影が複数か所にあり、ちょっと器質化肺炎も考えたが、昨夜のセフトリアキソン投与で平熱~微熱になって、食事もある程度とれていた。セフトリアキソン継続で、週明けに胸部X線・血液検査を再検とした。

 セフトリアキソンは、岩田健太郎先生の「ハニセファ」で、肺炎と尿路感染症どちらでもいけるので便利だ。ハニセファは、ハ(肺炎)とニ(尿路感染症)で使用するセファロスポリン。セファロスポリンは、オレセファ(黄色ブドウ球菌と連鎖球菌用のセファロスポリン)、ハニセファ、ケセファ(嫌気性菌用セファロスポリン)、リョクセファ(緑膿菌用セファロスポリン)。これはもう古いかな。細川先生の本を見ると、ケセファは最近怪しくなってきているらしい(嫌気性菌に対する効果が)。

 

 

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2 コメント

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先日 (シロート)
2018-02-04 14:37:53
おそらくセフトリアキソンによる偽胆石の
(毎年エコーで胆石なく、妙にギラギラした泥状の胆石)
自然排石(紹介先ではpassingと表現していました)
を経験したのですが・・・
いかがですか?
1日1回投与の外来には
不可欠なんですが・・・
返信する
ひょっとして (シロート)
2018-02-04 16:02:23
当直医(他院からのバイト)は
この胸写で肺炎がわからなかったんですか???
もしそうなら・・・頭痛いですね?
ストレス多いでしょう???
返信する

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