なんとなく気になってはいたが、読んだことがなかった。有名なSF。
同じ作者の「造物主の掟」は知人に借りて読んだが大して面白くなかった。
ハードSFというジャンルも苦手だった。
しかし、読んでみたら面白い。
1977年の作品なので、もう43年前になるが名作として語り継がれてきたのも納得。
解説の鏡明氏が書いておられるが、ストーリーは徹頭徹尾謎解き。なのに面白い。感動もある。
冒頭主人公たちが飛行機でイギリスからアメリカへ飛んでいる途中で、アメリカでの足としてパーソナルジェト機をネットワーク経由でテレビ電話でレンタルし、カードで支払いをするシーンなど全く古さを感じない。
唯一古さを感じたのは、ノートPCとかタブレットPCとか独立したデバイスとしてのコンピュータが描かれず、たとえばアタッシェケースの蓋の内側に埋め込まれたディスプレイとか机に埋め込まれたキーボードとか、そういう描写になっているところくらい。
ご都合主義と感じる部分もあるが、かなり面白かった。
ただ、ラストが良く分からない。
続編があるので読んでみたい。
追記
星野之伸が漫画化している作品を読んだら謎が解けた。
冒頭のシーンで「巨人」と呼ばれていた男は実はあれだったのだ。
なるほどである。
自分の読解力不足を痛感した。