ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

シラー

2009年12月10日 02時58分04秒 | ワインの事

シラーは赤ワイン用の葡萄としては有名なほうですね。特にオーストラリアでシラーズという名前でも飲まれますから、北半球、南半球双方で売れっ子です。

基本的に「スパイシー」が形容詞になる、いわゆる胡椒やバラの花を思わせる香りが特徴です。スパイシーという言葉は何か重そうにも感じさせますが必ずしもそうではありません。本場のフランスは北ローヌに関しては、むしろアルコールは低く酸味もほどほどにあり、重い感じはありません。

しかし色は濃いので重いと思われがちなのです。更にはオーストラリアのシラーズはアメリカンオーク由来の樹脂を思わせる香りとアルコール感が重厚ですから本場のフランスのものも、そう思われるのでしょう。

何度も書きますがシラーは実はアルコールは重くないのがローヌのシラーの特徴です。涼しい所(南仏と言っても涼しいエリア)で酸を失わず、切れのあるスパイシーさを身につけます。今使っているクローズエルミタージュは名門アラングライヨのもの。典型的なローヌスタイルです。昨日も書きましたが鹿の脂肪は少ないけれど鉄分にとんだ肉質に合わせてください。鹿にはベリーの香りに胡椒を利かせたものをソースにすることが多いのですが、このワインが替わりになります。

またブリのカルパッチオ(昨日出てました)にちょっと胡椒をして合わせてもいいですね。

シラー、色んなところで造られていますが、今月は本場北ローヌからの見本のようなワインです。