基本的には私はワインの優劣については考えない、というスタンスです。
中には劣化とか失敗したワインと言うのもありますから、これは優劣と言うより「蚊帳の外」
に置かざるを得ません。
しかし、どのようなワインでも野球のチームがそうであるように「ホームランバッター」「出塁率の高いイチロー」「盗塁王」「守備の天才」「攻守兼備」などなど、色々な選手を持ったチームが勝てる、のです。
つまり、ワインも時々で求められる要素が違う訳ですから、不要なワインなどない、という事ですね。
でも、それでも、王様と言われるワインがあります。
イタリアはピエモンテのバローロは正に王と呼ばれるにふさわしいな、と思います。
ワインの王であり、王のワインなどと言われるのです。
が多くの人は「えっ、ホンマかいな?」と言う目で見ているのではないでしょうか?
愛想が無さすぎないか?と・・・・
実はそう見られるくらいにバローロは「硬い」ワインで、その硬さは王として備える「力」を導き出す筋肉によるものです。
鉄であり、酸であり、タンニンです。
それらがすべて揃ったワインは他の産地には見つけるのは難しいですね。
よってバローロは熟成が必要ですし、若いうちに飲むのならば必要以上と思われるくらいのエアレーション無しでは開きません。
開いたバローロの硬い鎧の中から甘みが湧きあがって来た時は「至福」の言葉が浮かびます。
キッチリしたイタリアンなら、ちょっと古めのバローロを美味しく頂けると思います。
そうりえ亭にも若干の古めの在庫があります。
王様と呼ばれるバローロ。その弟バルバレスコ。
何しろ王様ですから、ちょっと扱いに敬意を払わないとイケません。
体験してみてください。