ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ボトルの話の続き

2012年05月28日 04時22分31秒 | ワインの事

昨日は「いかり肩がボルドー、なで肩がブルゴーニュなんて分け方は古臭い」と言うお話でした。

しかし、ソムリエとして仕事をしているとボルドーボトルの偉大さに常に感謝の連続です。

ボルドーは何と言っても世界最大の取引のある市場です。

今でも1800年代からの古酒がどうにかして手に入れる事が出来るストックが世界中にあるのです。

しかし、その膨大なストックを管理する上で重要なのがボトルシェイプですね。

ボルドーのスリムで平行なボディを持つボトルはセラーに綺麗に収まり、積み重ねに耐えられます。

ブルゴーニュはボルドーほどではないもののボディシェイプは平行ですからどうにかなるかなと・・・・

しかしニューワールドのみならず最近の新しい産地のものは「デカイ!!」の一言ですし、おまけにボトム部分より肩口が太くなっており、積み重ねに向きません。ご家庭で少量なら気にならないでしょうが沢山のボトルを所有する店では大問題です。

しかも重い!!

この現象は20年位前からでしょうか?

時を経て今はCO?削減の為に軽量、並びに小型ボトルへの切り替えが叫ばれている中、未だに新興産地の「名を馳せよう」としている生産者のボトルは小さく軽くなっていきません。

非常に高価なボルドーワインは今も変わらずコンパクトなボトルであるにも関わらず、他がソムリエにも使いにくく、エコにも逆行するボトルづくりを辞めないのは私も理解の外にあります。

ボルドーかブルゴーニュかでワインを分けない、と言うのは昨日言った話。

しかし、古酒市場ではボルドーボトルの形状が一歩も2歩もリード、と言うのが現状ですね。

どうぞソムリエを始め古酒をストックする皆様、声を大にしてボトルシェイプのコンパクト化を叫んで頂きたいと思います。