一昨日、季節の移り変わりについて書きました。
その中で葡萄の樹が気温上昇とともに樹液が・・・・なんて事に触れましたが、多くの方にはワイン用の葡萄の樹がどういう風に育っているかは未知の世界だと思います。
日本は棚仕立ての葡萄が多いですよね。
簡単に言えば学校の庭にある藤棚の様に枝を天井を這うように広げる方法ですね。
しかし多くの産地では棚仕立ては見かけません。
主流は垣根仕立てですね。
直線に並んだ支柱に針金を張り巡らせ人間の身長位(が多いと思います)の高さで枝を這わせる、というものです。綺麗に整列した垣根は美しさすら覚えます。
この方法が色々な意味でコントロールしやすいようです。
コルドンとかギュヨーと呼ばれる仕立て方はこれにあたります。
それと古樹などや雨が極端に少ない産地に多いのが株仕立てです。
一切の支柱も棚もなく、一本一本が自立して低い高さで少ない水分でも葡萄が生きていきやすい方法の様です。
これはゴブレとかゴブレット、スペインではエンバソなどと呼んでいます。
となると棚仕立ては無いのか、という事になりますが、実は左程に少なくありません。
イタリアの右側=アドリア海側では結構ある方法です。
テンドーネとかペルゴラ仕立てと呼ぶようです。
ついつい有名産地のやり方は最良の様に言われますが、土地の事情(天候、求める品質、樹齢等)によって仕立て方の違いがあって当然で、必ずしもどれが正しいとも限りませんね。
今、世界的にも日本でもアグリツーリスム=農業観光が盛んになってきています。
今後の旅先にブドウ産地を選ばれるのも楽しいんじゃないのかな、と思いますよ!!