ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

熟成に関する実感

2013年08月23日 03時22分59秒 | ワインの事

過去にもワインの熟成に関することを何度か書いています。

最近、改めて思う事が有りましたので追加いたします。



ちなみに私がホテルマンになったのが1979年の二十歳の頃です。

この時はソムリエでもありませんし高級レストランでもありませんので熟成がどうのこうのというワインは扱っておりません。流通していたのは1970年台の半ばくらいのワインで、何時でも飲めるタイプのワインが殆ど。

前職の日航ホテルに移った1984年。最初の職場ではお気軽ワインを沢山扱っていましたが、ここでも早飲みが多かったのです。フレンチのお客様がたまに「ソムリエ呼んで!!」と言って古いワインを飲んでいるのを眺めていた記憶があります。

そのワインが1970年台の初めのワインだったと、やはり記憶にあります。

その時は「へええ、ワインってそんなに古いのでも飲めるんや!!!」と思ったものです。

で、1987年、フレンチに移って本格的にソムリエを始めます。

気が付けば1960年台や1950年台は当たりまえの様に開けていました。

つまり20年以上に熟成は当たりまえになってきます。50年、60年熟成も珍しくなかったのです。

赤も白も。

そんな中で「あの年のは酸が前に出てきた」とか「この年のは若さが何時までもほぐれてこない」「若い頃は力強かったが、弱るのも早い」とかが自然に身体に浸みてきます。

で、気づいてきたのは「あの年の様な暑い年が増えているな」「カリフォルニアなどの温暖な気候がフランスでも当たりまえになってきているな」などと頭をよぎるようになります。

いやいや、カリフォルニアも昔と今では雲泥のアルコール感です。


これからのワインは一体どんな熟成をするのでしょう?

というのが、これまで書いてきたことです。

私の中で、少し見えてきた様な気がします。

昔とは若干姿を変えてはいますが「良い熟成をする」という事には違いなさそうです。

その速度はヴィンテージによって違うのは当然ですが・・・・・


あの110年ぶりの猛暑と言われた2003年のものも10年が経って優しい表情を出し始めました。

特に白は丸い膨らみを感じるものも少なくありません。


そむりえ亭ではグラスワインでのサーブですから、熟成古酒をお楽しみいただくことは多くありません。

が、時に10数年ものはお出ししています。


ワインの熟成。

ヤッパリ、面白いですね。


たま~~~に、「そんな古いの開けるの?」っていうワインを開けることもあります。

その時はブログやFBでお知らせしますので、どうぞ見逃さない様にお願いします。

え、価格は?って聞きたいですよね。

「それなりです」とお答えいたしますが、昔購入した時のままでお出ししますのでご安心ください。

いつかなあ・・・・・・・

お楽しみに!!!!!