スペインで有名な葡萄「テンプラニーリョ」
この葡萄は異呼称=シノニムに「アラゴネス」(ポルトガル)、「ティンタロリス」(ポルトガル)、「ティントフィノ」(スペイン)、「センシベル」(スペイン)、「ティンタ デ トロ」(スペイン)、ウルデ リュブレ(スペイン)等いろいろあって、しかも、それなりに市場に出回っています。
イタリアの「ネッビオーロ」も様々な呼び名。「スパンナ」とか「キアヴェンナスカ」とか・・・
フランスはローヌで知られる「グルナッシュ」も「ガルナッチャ」とか「カンノウナウ」などなど・・・
どちらの産地も「うちが本家や」「あっちが後発や」などと言っているかもしれませんね。
むしろ「それしか呼び方がない品種」というのがあるとも思えません。
そむりえ亭では沢山の品種のワインをグラスで開けていますが、「別のシノニム」を持ったワインが市場で買える場合は、その点に(なるべく)触れてお出しするようにしています。
仮にそのワインを気に入られて「ワインショップで探しても見つからない」という時でも「別の名前で出ています」という事は往々にしてあるのですし・・・
仮にそのワインを気に入られて「ワインショップで探しても見つからない」という時でも「別の名前で出ています」という事は往々にしてあるのですし・・・
もちろん、シノニムが「アレと一緒やんか」という事になっても味わいが同じという事ではありません。
気候風土も違えば、醸造方法も違いますし、「価格のレンジ」が違えば大違いなわけです。
気候風土も違えば、醸造方法も違いますし、「価格のレンジ」が違えば大違いなわけです。
毎年、ソムリエの試験の前に慌てて勉強される方が増えます。
しかし、「試験の為の」ではなく「意外に役に立つやん」と思って覚えていてください。
試験を受けない方にも役に立つはずです。
あ、それと原語の読み方も然り。
最初に書いた「テンプラニーリョ」も私が2003年に訪れたムルシアでは「テンプラニーヨ」と言っていた記憶がありますし、フランス南西部マディランの「タナ」=Tannatは生産者によっては「タナートゥ」と最後のTも読んでいます。
面白いものですね。
樋口誠