ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

今は昔・・・・

2012年10月11日 02時59分26秒 | ワインの事

私がワインの勉強を始めた頃、ある意味赤ワインの代表的銘柄だった一つがキアンティです。

イタリアはトスカーナ(フィレンツェ近郊)の赤ワインですね。

サンジョベーゼと言う葡萄を主として造られていて、昔は白葡萄もそこそこ混ぜていました。

何しろ瓶が面白く丸い瓢箪の上の丸い部分を切ったような、いわばフラスコ状のものに藁が巻いてありました。フィアスコ瓶をいいます。

総じて重くなく、適度なタンニンとフルーティさが特徴といえば特徴、の当たり障りのないもので勉強したての私にとっては心地の良いワインでした。

しかし、いつの間にか「よその産地に負けるな!!」という事でしょうか?

徐々に白葡萄は使わず、より熟したブドウからコクのあるタニックなワイン造りへと変貌していきます。場合によっては5ケタの価格も珍しくないワインになりました。

当然、そうなるとボトルもボルドー型のスマートな形になっていきますね。だって、その方が海外への輸出に向いた形状=ケースに収まりがよく、積み重ねての熟成も容易だからです。

勿論、今でも昔ながらのものを造っている所もありますが、フィアスコ瓶は殆ど見かけないのは寂しいな、と思います。

今月のグラスワインには一つキアンティを入れました。

コッリ.セネージというゾーンのものです。

幾つかのクラスを造っているメーカーですが、最もスタンダードな樽熟をしていないものを敢えて選びました。つまり瓶こそ違えど、キアンティの昔の姿に近いワイン。

過度なタンニンや複雑さがない、スマートなワイン。

前菜や魚にピッタリなのですね。

重いワインだけが優等生ではありません。

「なんだキアンティか・・・・」と言わず、おじさん達には昔を懐かしんで頂きたいな、と思います。


「物持ちが良い」にもほどがありますね・・・・

2012年10月10日 03時08分32秒 | ちょっと休憩

私は「物持ちが良い」ほう、というより、単純に捨てるのがもったいないだけでして、潰れようが破けようが使い続けてしまうのですね。

ワインを開けるオープナーを腰に下げる為に使っていたオープナーホルダーなどは20数年使い続けました。

革製で他に替えようのない使い勝手の良いものでした。しかし数年前から皮も削れ、破け、オープナーが収まりにくくなっていたのです。

色々さがしたものも、理想のものが見つからず、ズルズルと昨日まで使っていました。

しかし、あまりのぼろさ加減に天を仰いでいたところ、あったのですねえ!!

実は革製などの高級素材ではありません。ビニール製で超がつく廉価ものです。

が、いいのですね、これが!!

早速昨日の途中から使い始めました。

20数年の後釜ですから、慣れるには時間が掛かりますが、既にいい感じです。

道具って楽しいですね。自分の可動範囲を広げてくれたり、速度を上げてくれたり・・・・

ま、お見せするほどのものではありませんが、同業の方は是非とも使った頂きたいものです。


三宅君のフランス紀行、聞いてやってください。

2012年10月09日 03時18分16秒 | ちょっと休憩

9月30日からフランスのワイナリーを見て回ってきた三宅君、今日から出勤しています。

一体、どんなツアーだったのかは彼のFB上で出ていましたが、今日はそこでは判らなかった部分を私が個人的に質問攻めに合わせていました。

どうぞ、皆さんも彼に色々と土産話(ミヤケ話ともいう)を聞いてやってください。

この3年足らずで3回の海外という、他の店の人が聞いたらビックリするような体験をした彼ですが、最初のカリフォルニアは「すべてが初めて」な話しか聞けませんでしたが、段々と的を得た事を言えるようになっているはず。

早いうちに皆さんに聞かれることで、風化しそうになる思い出を体に染み込ませることが出来ると思います。

ちなみに彼が行ってきたのはシャトー.ド.ボーカステル(ローヌ)、ティボー.リジェ.ベレール(ブルゴーニュ)、ジャック.プリゥール(ブルゴーニュ)、ヒューゲル(アルザス)、ポルロジェ(シャンパーニュ)の5軒。全て名門中の名門です。

これらの訪問先のワインは次の春先のグラスワインリストに加えますので、私のチョイスの他に彼のお気に入りも入れたいと思います。楽しみにお待ちください。

という事で私も負けない様に頑張らないと、ですね!!


シュナン.ブラン

2012年10月08日 03時20分52秒 | ワインの事

シュナン.ブランはほぼ間違いなくロワールの葡萄です。

他の国でも造っていますが、カベルネ、ピノ、シャルドネ等のように世界中で、と言う訳ではないですね。

ロワールといっても中流域に限定されます。

では、どんな葡萄か?というと、これが難しいのです。

例えばシャルドネは辛口と99%決まっています。ソーヴィニヨンブランもです。

ところがシュナンブランは辛口も甘口もあります。

ドイツの白やアルザスも甘辛ありますが、それらには「すぐそれと判る」表記があります。

がシュナンブランに関しては産地名に中に秘められていたり、同じ産地でも甘辛表記があいまいであったりします。

また、いわゆるビオのワインも多く、スタイル、スタンスが多種多様といっていいのではないでしょうか?

しかし、やはり葡萄品種ごとに「間違いなく品種特性」というのはあり、シュナンブランの場合は「黄色い果実の甘酸っぱい香り」と「しっかりした酸」です。(私の見解ですが・・・)

よって、白身の鳥やシッカリした身質のものを塩味中心で揚げたもの、焼いたものが似合います。

甘口のものはフォワグラにも良いですね。

しかし他の産地の甘口よりも酸が甘さを引き締めますので、それだけで飲んでも気になりません。

今月は辛口の秀逸なシュナンブランをジャスニエール地区から選んでいます。

豊かでミネラル豊富、酸が心地よいワインです。

お試しください!!


悲喜こもごも・・・・・

2012年10月07日 06時06分19秒 | スケジュール

どの季節に限らず、色々な事が絶え間なく起こりますね。

今日で三宅君のフランス旅行も終わり、明日から出勤。これは嬉しい、というか楽しみなことですね。

逆に少し悲しい事もありまして、開業前から、ひいては私の二十歳の頃からの付き合いで、そむりえ亭の開業から手伝ってくれていた竹中店長が独立の為、店を離れることになったのです。

寂しいですね。

しかし、52歳になった竹中店長、いつまでも私の下で働けるわけではありませんから、しっかりと応援したいと思います。

という事ですので、暫くの間は2回の定休日以外に2、3日の臨時休業を頂くようになるかと思います。新しい人材が入って参りましたら、元に戻しますのでご容赦頂けますようにお願い申し上げます。

ちなみに今月は15日と28日が臨時休業ですのでご記憶頂ければと思います。

さ、そうは言いながら今日も忙しい予約を頂いています。

頑張って店長の背中を押したいと思います。


表現すること

2012年10月06日 03時16分24秒 | ちょっと休憩

何かを人に伝えることは難しいですよね。

しかし、例えば私達は飲食業ですから、料理や飲み物に関して何らかの表現をしないといけません。ソムリエですからワインに関わる表現が最も頭を悩ませること、とも言えます。

例えば誰もが判る、と思われる事象が実は地域限定でしか判らないものであったり、そんな事常識、と思っていたことが世代を隔てると「何のこと?」となる訳です。

ソムリエの分析的コメントは実に正確でワインの性格や造り方の推定まで深く分析しますが、そこで使われる言葉は専門的であったり、複雑であったりします。

一般の人々には伝わりません。

では・・・・・

私が思うに「不要な言葉は省く」という事が重要ではないかな」と・・・・

仮に濃い色の渋いワインがあり、甘いリキュールのような香りのワインがあったとして、ソムリエは「このワインは濃い色で・・・・」と言う必要はありません。何故なら目の前のワインが既に物語っているからです。

しかし、酒屋さんは違いますね。だって家に帰ってコルクを抜くまで中身の色も香りも判らないから、説明が要るのです。

底の所を右往左往しながら、私たちはコメントを考えなければいけません。

時には端的に、時には詳細に、時には物語の様に、時には連想ゲームの様に、です。

どうぞ、ソムリエのコメントを楽しんで聞いてやってください。或いは読んでやってください。

彼らの中にある人間性が見えてくると思います。人間観察も、また楽し、です。

さて、そむりえ亭の今日のワイン、どうやって表現しましょうか?


三宅君のフランス紀行

2012年10月05日 02時39分38秒 | ちょっと休憩

9月30日にフランス研修の為、成田を飛び立った三宅君。

順調に旅は続いているようです。

パリに着いて、翌朝にローヌ地方はアヴィニヨン。

有名なシャトー.ド.ボーカステルを訪ね、北上してブルゴーニュのティボー.リジェ.ベレール社はヴォーヌロマネやニュイサンジョウルジュの銘酒を生み出すドメーヌ。

続いてやはりブルゴーニュの貴族的なドメーヌであるジャック.プリゥールは殆ど1級畑以上の高級なキュヴェしか手掛けていないところ。で、今日はアルザスの名門中の名門ヒューゲルです。

いずれにせよ、それぞれのドメーヌが最高のワインの試飲と自分たちの造ったワインに合うマリアージュを体験させてくれる、言いようのない素晴らしいツアーです。

明日はポルロジェ社。シャンパンの名門ですね。

彼の紀行はFBで出ていますので、是非ご覧ください。http://www.facebook.com/lists/131597493607175#!/masato0216

ちなみに私も自分のFBの宣伝をしておきますね。http://www.facebook.com/home.php#!/makoto.higuchi.376

8日から出勤ですので、土産話ならぬミヤケ話を聞きたい方は8日以降にお願いします。

お待ちしています!!!


今月のグラスワインは・・・・

2012年10月04日 02時05分49秒 | お勧めワイン

ドイツのものが白赤一点ずつとロワールのが白2点、入っています。

基本的には産地が散らばる、と言うのが私のポリシーですから、これまでこの産地のワインが少なかったことは反省材料かな、と思っています。

いずれの産地も酸とミネラルに富むもので、爽やかさの奥にシッカリした骨格が現れるのですね。

今月のメニューだと、骨きりしたそろそろ終わりの鱧にも良さそうですし、海老のプリプリにも良いですね。

ドイツの赤に関しては昔のブルゴーニュを思い浮かばせるエレガント仕上がりに北ならではの骨格がいい感じです。

他のワインが沢山の太陽を受けて熟した感じなのに対して、地中からの恵みが北のワインの特徴です。

根菜も徐々に美味しくなる季節、どうぞ、お試し頂ければと思います。


相変わらずの休日ベタです・・・

2012年10月03日 02時07分02秒 | ちょっと休憩

昨日は定休日でしたが、今日が朝から東京の為「いかにして早く寝るか?」が課題の一日でした。

昼にはランチで軽くワイン、夜は夜で軽く一杯(といっても4杯)

勿論、お一人様、です(涙)

で日が替わる前に前に寝てしまおうという魂胆でした。

勿論、このブログを書く訳ですから、ずっと寝ていることも出来ないのですが、結局、頑張ってみたものの1時間程で目が覚めてしまいました。

一旦、目が覚めると寝付くのは難しいですから、このまま頑張りましょう!!!

東京からは18時半頃に戻ります。

どうぞ、ごゆっくりお越しくださいね!!


今日は定休日です。

2012年10月02日 02時43分18秒 | ちょっと休憩

お客様に良く聞かれますが「樋口はソムリエだから、沢山飲むんでしょ?」と・・・・・

実はそんな事ないんです。

場合によっては一滴も飲まない日もある位で、多くの時は多くの日はビール一杯とテースティングのワイン少々だったりします。

構えて飲む時でも多くてワインならボトル一本が限界ですね。

普通ハーフボトルくらいで満足します。

満足と言うか、シンドクなるのですね。

ですから家に帰ってからは殆ど飲みません。飲みたくない、ってわけではないんですが、ま、帰っても晩酌する相手もいない独り身ですから、必要ない、と言うのが正解でしょうか?

と言いながら、今日は(さっき)は帰りにコンビニでビールを買ってきて久々に家でアルコールを頂きました。

今日が定休日なんです。そして、明日(3日)が朝から東京での会議という事で、飲みにいけない日でもあって・・・・・・

という事で今日はお休みを頂きますね。

一昨日に書きました様に今月は店の休みが計4日あります。

今日2日(火)(定休日)、15日(月)(盛岡で協会の総会の為)、16日(火)(定休日)、28日(日)(臨時)

の4日間です。

どうぞ御容赦頂けますようにお願い致します。

さてフランスに出掛けた三宅君、今日はローヌ地方のはずですが、面白いですねえ、昨日ご来店のお客様が、まさに先日そこに行ってきたという写真をたくさん持ってお越しになりました。三宅君の渡仏を知らずにです。

彼のFBに、これからの1週間のうちにフランス紀行が投稿されると思いますので、どうぞ見てやってください。

あ、勿論私のFBもご覧いただければ有難いんですが・・・・・