この夏は、一週間を要して菩提寺めぐりをした。そのため札幌に戻った時には達成感に満たされていた。
あれ、うちの墓参りは?
と思いついたのは、テレビで墓参りの様子を見てからだった。旅に行く前は覚えていて戻ったら行かねば、といっていたのになあ~(≧∇≦)
我が家の墓は車で小一時間の霊園にある。ただ、そこまでが一本道で逃げ場がなく、この時期はメチャクチャ渋滞する。一度はまると抜けられないので、出かけるには勇気と知恵がいる。
うちは、とにかく渋滞する前にお参りを終わらせるというのが毎度の対策。
なので今朝は四時半起きを命じられ、
五時、朝日とともに出発した。
私が旦那と一緒になった時、墓は街中の大きな寺にあった。だが月参りに来てくださるのは、別のお寺のお坊さん。
舅は次男坊で本来見るべき跡取りは別に居たそうだ。だが、一族すべてがまだ豊かでなく、若い時に胸を病んで家にいがちだった人の良い舅が、墓や親、その頃は祖父母、自分も病人なのに病気の妹などを引き受けていたようだ。
墓も一族から預かったつもりでいたようだが、なかなか面倒な寺との付き合いをきらい、気がついたら他の兄妹はそれぞれ新しい墓を建てていた。
古い墓には、なんだかわけのわからない名前もあり、このまま事情がわからない子どもに渡すわけにも行かず、姑が亡くなった時に旦那が一念発起して整理、今の場所に移した。
今夏、いずれは永代供養しなければならない私の実家の墓を巡り、骨になっても費用がかかる人間の哀しさを思っている。
埋めればそれでおしまい。
……そうはいかない。散骨が流行りというが、それもわかるな。
我が家の墓参り。
そういうわけで一面お墓の建つ霊園に行くのだが、これがまた親戚の墓もあり、霊園の中でツアーになる。車であっちだこっちだとまわる。
お墓ひとつひとつに誰かの大事な人の死があったんだなあ…と今更のように気がついた。
朝日を受けて、風も心地よく吹き、目当ての墓参りを済ませ、最後の最後に自分ちの墓に到着。
⚪︎⚪︎家なんていれずに、みんなで入りましょう!て入れておけば良かったね、と末っ子に声をかけたら、
水を用意するのは自分の役目と桶を運びながら、吹き出されてしまった。
まあ、
今年、やるべきことはやった。
後はまたあわてずに、…ということにしてもらおう。