いつもの通り次女から電話が入った……彼女は週に何度か電話をしてくる
やめたいと思っている仕事を続けている心の平安を保つためだろう
ああーでもない、こおーでもないと、日々の出来事を娘なりのテンポで話してくる
この時は、ちょっと弾んだ声で電話があった
「あのね…お芝居見に行ったの! 友達と二人で!
渋谷だったんだけど、山手線が事故で止まってね、動かなくって、困って、
改札フリーになって出たのもいけなくて、乗り換えたところで入れなくなって、
凄いおくれて…
私が友達の分もチケット持っていたからすごい焦ってね、渋谷ついて “今、渋谷” てライン流して、
思いっきり走っていったの!
そうしたらね、入口の所に友達が待っていてくれて、
その相手をしてくれていた人がね、そのお芝居の脚本の人で!
それだから観に行ったお芝居で、私、もうあこがれの人でなんかねえ、
わけわからなくなったら、涙がボロボロ出てね……
なんか頑張ったご褒美もらったみたい!
また明日から頑張られるよ!」
と興奮気味にその時のことを話してくれた
よかったねえ、いいことあったねえと、とても気分よく会話が弾んだ
そして娘から再びラインが、
「お母さん、インスタグラムに!!」
https://www.instagram.com/p/Bosy9xoFLC5/?hl=ja&taken-by=skmtyj
一編の小説を読んだような空気があった
この方の優しい感性を感じてドキドキした
次女は第三子ということもあって要領の良いところがあり、生意気な口を平気できく
そのくせ小さい頃は“泣き虫ぴっぴ”と呼ばれるほど、すぐ泣いた…
そんなことを思い出した
大好きな脚本家の、その印象に残った奇跡を娘は感じている
その柔らかい感性にも、私はドキドキしている
ありがとう! 感謝しかありません