古いアルバムがある 25年前に亡くなった私の父親のもの
このアルバムは何か意図して作られたものらしい
あちこちに父親の字で一言二言添えられている
父は学徒出陣で海軍に入った
ゼロ戦が間に合わなくて、終戦を迎えた と言っていた
どこかで書いたと思うが、
突撃する仲間の様子を上空から確認する任務を何度かしていたようだ
戦果を確認して伝える…それがなければ大本営発表はないから、、、
ゼロ戦は軽いから機首があがりやすいのだそうな
機首があがったまま突撃しても効果的な攻撃にならない
最後まで機首を下げたままぶつからないとならないらしいが、
どうしても最後に手が緩むのだろう ふいっと飛び越えてしまう
当然それでも生きて戻ることはない
戻ってその様子を報告しなければならない
そんな話を父は何かの時にしてくれた
うちの末っ子は、父が亡くなった年の8月15日に
予定日よりひと月早く生まれている
非戦 父のその思いがこの子の誕生日に込められているように感じている
どれほどの理屈を重ねようと、戦争をしてはならない
わが子を、若い世代を戦闘に向かわせてはならない
それだけは間違いなく…と思っている