★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
知恵と努力が魅力を生む
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
▼旭山動物園は北海道旭川市にある1967年にできた日本最北の動物園。
できた当初はよかったのですが、地理的な条件がよくない上に、
旭川市の人口の伸び悩み、施設の老朽化とともに入場者数も減少。
1994年にはゴリラ、キツネザルが相次いで病気で死亡する
という事態が発生し、一時は閉鎖。
市民の不安は大きく、入園者減少はさらに進み、
一時は、廃園の危機にありました。
▼ところが、このような悪条件のなか、スタッフたちが
知恵を出し合って打開策を考え実行。
1997年より行動展示を実現する施設づくりに着手。
同年には巨大な鳥籠の中を鳥が飛び回る「ととりの村」が完成。
翌年以降「もうじゅう館」「さる山」「ぺんぎん館」「オランウータン舎」
「ほっきょくぐま館」「くもざる・かぴばら館」と毎年のように
新施設をオープンさせ、そのたびに入園者を増やしてきました。
そのV字復活ぶりが「奇跡の動物園」として、メディアで取り上げられ、
映画にもなり、一時は、東京の上野動物園をしのぐ入場者が訪れたそうです。
もちろん今でも日本有数の動物園として大人気です。
▼遠くにあっても、不便であっても、魅力があれば、
人はそこに行きたくなるのです。
そこにいる動物たちや人に会いにいくために、わざわざ行くのです。
そして、行ってよかったなあと喜んで帰っていくのです。
▼旭山動物園がそんな動物園に生まれ変わったのは、
スタッフの方々の知恵と努力のたまものです。
人間の知恵と努力は、すごいものです。
旭山動物園が依然と人気があるのは、
動物たちの元気な様子を見ることができるからでしょうが、
人間の知恵や努力にもふれて、元気になれることもあるでしょう。
ピンチでも知恵と努力で道は開けることを、旭山動物園は示しているのです。