報道によれば、勿論TVではない、中国の全人代で公表された中国の軍事費は日本の防衛費の倍である。本当にそうであろうか?非常に疑問だ。物価や為替相場を考慮して、日本:中国が10:1としても中国人民解放軍の人数は日本の自衛隊24万人よりはるかに多い。日本は陸自が13万人で後、海上と航空の人員である。陸自の1個師団は約8800人。対して中国人民解放軍は224万人と数字的には丁度10倍ほどになる。しかし英国や米国の軍事研究(ミリタリーバランスやジェーン年鑑等)では、その2~3倍の軍費と試算する。根拠は装備の費用とその配備速度などであるそうだ。
軍事費の拡大に注視する欧米の国際的批判をかわすため、発表される軍事費を低めにしている。しかも人口をはじめ中国の統計事態信憑性がない。意図的な数字のごまかしか能力的なものかは断定できないが、その両方だとするのが国際的常識だ。しかしこの信憑性がない数字をもって中国に肩入れする、愚かな左翼系マスコミが後を絶たない。
しかも最新の武器を中国全土に平均的に配備しているがごとく日本のマスコミは報道する。しかし、軍事的センスが少しでもある方はこれがナンセンスであることに気付く。最低でも部隊単位である。沿岸部に最新鋭の部隊を配備、内陸部は型落ちした兵器でも十分対応できる。陸軍の小火器は最新鋭でも金食い虫の空軍まで最新鋭である必要はない。
この様に考えて中国の軍事予算を改めて見直すと、直接脅威となる日本(尖閣)等の海軍力に予算を注ぎ込んでいると考えた方が良い。空母艦隊の維持費だけでも年1兆円近く必要だ。中国の物価が日本の1/10としても燃料代は国際価格に準じている。はたしてどこまで訓練に予算を割いているか疑問であるが?