社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

机上の空論

2013-03-12 00:00:49 | 社会常識と教育

 日銀は白川総裁から黒田総裁へと変わる。この人事に白川総裁への評価が国内と海外では大きく異なる。白川総裁のアドバイスで欧米の財務当局は立ち直れた。しかし国内はデフレからの脱却が進まなかった。これは行政執行者と学者との違いと同じ構図だ。本来、白川総裁は副総裁として活躍する予定であったが、前回参議院で多数を占めていた民主党のゴリ押しで総裁になった方だ。民主党は良くこのような人事の間違いを犯している。

 それは高学歴であるために現場を知らない、実務経験がないため現実をしらない、経営者が少ないため社会を知らない等の結果がこれである。

 学歴だけで、理論だけでは現実の世界とは大きく異なると言う事だ。これは民主党の海江田議員についても言えることだ、彼の理論はすばらしいがそれを経済産業大臣として活用できたかと言うと大きな疑問である。同様な事例は民主党政権時多すぎて事欠かない。

 自民党も竹中氏を大臣にして多くの中小企業を潰した、それが政権移譲の遠因にもなった。しかし竹中氏の理論は聞く価値はあった、実行者としての能力はなかったが。

 評論家の理論と実行者の実績とどちらを評価すべきか、勿論実行者の実績である。しかし日本は特にマスコミは面白い、評論家の理論を評価する。評論家より実行者の実績の方が明に価値が高いのに評論家の理論を表に出し実行者の実績の影を薄くする。

 このマスコミと同じ価値観の人間が多いのが民主党政権である。故に現実に拒まれてしまう。このことを日本国民はもう一度省みる必要がある。米軍が世界で唯一スバラシイ伝統を有している。それは一兵卒でも名誉勲章(シルバースター)を点けていたら、将官(将軍や提督)から敬礼するという伝統である。この実籍に敬意を払う伝統が米国の強さである。

 どんなにスバラシイ理論も現実に使われ効果を上げねば机上の空論になってしまう。日本は実行者にその実績を評価する態度に欠けている。これでは米国に何時までも及ばない。

コメント
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