中国のネット上で議論になっている一つに環境問題をベースにした面白い議論がある。一つの意見は「環境破壊は日本のせい」とするものだ。「日本の大気汚染がシベリアに抜けて北京の大気汚染になっている」と言うムチャクチャな意見だ。意外に支持者が多いそうだ。それに対して「韓国人みたいな真似はやめよう」と言う全うな意見が対立しているそうだ。さすがに最近は前者の意見はなりをひそめて来たそうだ。
ここで注目すべきは、中国人でもムチャな意見は「韓国人」と思っていると言う事が伺える。「韓国人」は中国でも非常識に映っているということだ。
尖閣問題では中国の主張が「法的に根拠がない」とする意見もある。それに対して「法などどうでも良い」「国際社会は弱肉強食だ」「西洋が作った法だ」などの意見が目立つそうだ。つまり国際法に違反しても「それが何だ」と言う考え方が根本にある。
中国人は「歴史、歴史」と騒ぐが、楼蘭が砂漠に埋もれた「歴史」を有しながらその教訓を無視している。同様に「法、法」と言いながら「法」は無視する。最も憲法の保障する「報道の自由」も共産党に都合の良い範囲でである。日本人は勘違いしているが、中国などの共産主義国は共産党の下に憲法がある。他の日本や欧米先進国とはここが大きく異なる。
国際社会は西洋のキリスト教の白人が構築した。故に神の下に「人」と「獣」とがいる、と言う図式が数百年に渡り支配してきた。この「人」は白人であり、有色人種は「獣」の一種とされる。「人」と「獣」との差はルールを守るかどうかである。ここに大きな例外が現れる「日本人」である。白人よりルールを守りしかもロシアを倒した。国際連盟の常任理事国で唯一の有色人種である。
中国人の「法がどうした」と言う考え方はこの国際慣例と大きく異なる。法を守れない「獣」ということを自ら証明しているようなものだ。