オホーツク海を抜けた日本海でロシア海軍と中国海軍とが合同演習を行った。そのため宗谷海峡を中国の艦船がロシアの艦船と共に通過した。
国際海峡であるから別に問題はない。潜水して潜水艦が通過することは大いに問題であるが、現在のロシアがあの狭い海峡で今更そのようなリスクを犯すとは考え難い。当然ソナー網が配備されている。
ロシアにすれば中国海軍と合同演習することのメリットがなかなか見えない。日本を刺激するだけだ。現在天然ガスを盛んに日本に輸出しようとしている矢先である。更に中国共産党だったか政府だったか高官が、ウラジオストックの帰属問題を口にして半年も経過していない。
中国にすれば日本への牽制と韓国に対するアピール、北朝鮮への支援体制の公示、更に1985年の全人代(劉精華ドクトリン)での「アリューシャンから香港まで中国の『内海』である」との下見と言う側面もある。2020年には第2次列島線の完成を目指している。
この状況でロシアが「なぜ」と考えると、現状の海軍力の「差」を見せ付ける為、との考察も出来る。艦船の数量だけではなくその操艦技術や索敵能力及び対潜能力の等の一部を見せ付ける事で、現時点の中国海軍の極東進出を挫く思惑とも取れる。
そのロシア海軍でさえ現在ソ連時代の残照はない。海上自衛隊に対応するにはロシア太平洋艦隊だけでは困難なのである。海上自衛隊の日頃の行動をロシアも監視している。しかし海上自衛隊にロシア進攻の動きさえここ半世紀以上見ることは無かった。装備に至っては侵攻作戦を行うことができる装備ではない。一時的に特殊部隊等の少人数はどの国の海軍でも送り込む能力は有するが、侵攻作戦となるとそれなりの装備が必要である。海上自衛隊はこの装備を有さない。故にロシア太平洋艦隊の行動も日本を刺激する行動が特にロシアになってから少なくなっていた。
基本ロシア製艦船は重武装でありミサイルに対する対抗能力高い?と考えられる。が、構造上トップヘビイなので魚雷による攻撃には弱い。バランスが崩れると沈没する率が高い。海自や米海軍のアス・ロックによる攻撃や通常の魚雷攻撃が有効である。