社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

頑張れマスコミ

2013-07-16 00:01:03 | マスコミ批判

 知人のムスリムに、「iPS細胞による治療が日本で認められた」ことや「クローン」についての意見を聞いてみた。彼らは日本に10年以上住むスンニ派のムスリムである。彼らには「神以外の者が人間を造るべきでない」との意識が強いようだ。盛んに「日本では可能なのか?」と尋ねてくる。「人間のコピーたるクローン研究は国際法で禁止されている」と答え「人間の無くした部位(手足)は復元可能だ」と説明した。この事に驚いていた。基本的に日本語は、会話はできるが読み書きは難しいそうだ。しかもニュース用語も理解しづらいようだ。故にiPS細胞のニュースも意味が理解できなかったようだ。

 「日本はそこまで進んでいるのか」と驚いていた。スンニ派で且つ日本で生活している彼らだからこそ、このニュースが驚愕で済むのである。が、シーア派や原理主義者たちにはあってはならない技術である。まして人間のクローンなど神を恐れない所業でしかない。

しかも中東から先進国に出たことがないシーア派や原理主義者の連中には、人類が月や宇宙空間に行っていることさえ知らないで、信者に説教している宗教指導者が多数、いやバカリである。

 彼ら(スンニ派で)日本にいるムスリでさえこんな具合である。エジプトや現地にいるムスリム特に原理主義者たちの、科学的常識は我々日本人や欧米人が考える以上に低いと考えられる。未だに10世紀のイスラム帝国時代を夢見ている。

 エジプト軍の高官はフランスやイギリスへの留学経験がある。テクノクラートが育っていないエジプトの社会情勢や国民の民度の低さを肌で感じている。

 急激な発展は中国のように環境破壊など歪な結果もたらすため、また外国勢力の介入を防ぐためにも強硬な改革を避けたいとの意向が見え隠れする。

 しかし、宗教で周りが見えない狂信者たちには、「ア・ラー」と叫べば総てが解決すると考えている。人類の歴史を眺めても狂信者との話し合いが無血で成功したことはない。力で押さえ込むか、殲滅するかしかない。

その後、教育で世界情勢や科学の状況などを教え、知的水準を何とか上げる必要性がある。それには時間がかかる。マスコミや評論家はこの時間が待てない。明治維新から憲法発布まで20年以上日本も必要とした。

 原理主義者はこの教育が邪魔で仕方がない。特に女性が教育を受けることを嫌う。この状況を非難する評論家を日本のマスコミは余り使わない。もしくは評論家が発言しないだけなのか?

 エジプトやトルコの騒動のニュースをこの様な切り口で解説するマスコミが殆どない。日本や他の欧米先進国の常識で測っている。ここに日本のマスコミのレベルの低さが見える。フィナンシャルタイムズに10年以上前、「日本のマスコミのレベルはパパラッチと同レベル」と書かれたことを思い出す。

コメント
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