エジプトが揉めているが、宗教と政治を分離することが未だに出来ない勢力が国内にいると言うことである。これらの狂信者は「宗教=神」の名で多くの人間を不幸にする。しかし、自らの利益が絡むから余計に頑なになる。政教分離が出来ていない方々は、話し合いで物事を解決できない。自ら考える事を否定し「『神』の思し召し」と言う物事を論理的に考えないでよい方向へ思考を進める。歴史が証明している、狂信者への救いは死のみである。彼らの神の元に送ってやることである。
エジプトの高級軍人は殆どがフランスやイギリスの教育を受けている。ある意味民主主義に一番大切な「理性的な思考」を有している。また、論理的でリアリストでなければ、現代戦では勝つことはできない。「ア・ラー」と叫んで突入しても勝利は最早期待できない。
イスラム教は最も論理的に完成した宗教である。故に人類の発展に着いて来ることができない。10世紀の人類社会では良いのだが、人が空を飛び、宇宙まで行く時代である。剣で戦争をする時代ではない。遺伝子が解析され病気や失った部位が復元できることなど、「ア・ラー」の教えにはない。
その10世紀に戻ろうとするのが、イスラム原理主義者である。国民が愚かになれば、より統治し易い。欧米の科学など邪魔なだけである。余計な知識人は邪魔なだけである。中華人民共和国の文化大革命と非常に似ている。
しかし、他国との国交を遮断しても今更「剣」で戦争は出来ない。国外に「敵」を作り国内の治安維持のためにも近代兵器が必要となる。その武器を運用するためには、外国と接触しなければならない。まさか航空兵力相手に弓矢と言うわけにはいかない。自国では武器を作る技術さえないのだから。
現代の日本人には考え難いのであるが、テクノクラートが育っていない国では、高級軍人が一番理性的に物事を考える事が出来る。市民は未だに物事を論理的には考える事さえできない。この様な国での「多数決」である。軍がある程度治安や思想の自由を保障しなければ、狂信者の世界になる。
日本の明治維新も憲法が制定され国会が召集されるまでに、西南戦争で不平武士の掃討を完了するのに10年、それから憲法制定に10年を要したではないか。
フランス革命もその後皇帝ナポレオンを必要とした歴史をどのようにみるのか?英国も共和制移行後に名誉革命があったではないか。
民主革命で直に民主国家が成立すると考えているニアンスで報道しているマスコミはどうかしているのではないか?