「ガールズ&パンサー」なるアニメをご存知か?女子高校生が戦車を乗り回すアニメである。これが世界中でヒットしている。また舞台となった茨城県の大洗の町に観光客が押し寄せている。海外からの観光客も多いそうだ。町興しとしても成功した事例ではないだろうか。
考えてみれば、世界中の殆どの国には徴兵制度がある。徴兵された人間は陸軍に入隊するのが一般的だ。陸軍である以上、戦車は何度と無く目にする身近な重兵器である。それ故海外での人気も高い。
そんな「ガールズ&パンサー」に中国の人民解放軍が噛み付いた。日本の軍国化の兆しであると。左翼のオバチャンが言いそうなことに良く似ている。かなりの紙面を割いた軍の機関紙で批判を展開したようだ。これに対し一般の中国人の反応は冷ややかである。「アニメをそんな深読みする必要はないのに」「アニメはアニメ」等と、一昔前では考えられないような軍批判の書き込みが中国のネット上を覆った。これには人民解放軍もお手上げのようだ。
ロシアはこの作品の最も盛り上がるシーンが自国戦車とカチューシャの歌(ロシア語)であるためか、ファンが多い。またフィリピンや南国の国では戦車が雪上でこれほど動けることに感動しているとの書き込みがネット上に溢れている。
この世界中の人々とネット上で盛り上がっていることに、中国は大きな脅威を感じている。中国国内だけでもネット上の中国への国家批判を押えきれない状況なのに、海外も含めて盛り上がっている状況に危惧を抱いたようだ。
何時海外を含めての中国への批判が国内で噴火するのか心配で仕方ないようだ。中国の言う「歴史」とは天安門事件も文化革命も無かったに等しい。これが中国の言う「歴史」とやらだ。しかし、中国のネット上の批判は中国のその姿勢を糾弾している。日本のマスコミが伝えないだけである。
これほど影響の大きい「アニメ」、国家戦略的にもう少し考えてはどうであろうか?
政府の石頭では自分がエクスカリバーを持っているのにタダの棒切れと思っている。この重要性に気付いている政治家は麻生太郎氏ぐらいとは情けない話である。
米国はハリウッドを使い世界中を洗脳した。同盟国であった日本人さえナチスドイツの軍服を「悪者」と無意識に思う。日本のアニメの力を一度真剣に検討してみてはどうだろうか?文化庁より外務省や防衛省が検討してみるべきである。広告宣伝だけでなくと言う意味でだ。