これまで、我が地区の公民館で開催された数多くの教室のうち
私が参加したものは、書道教室、編み物、刺し子、ヨガ、ストレッチ、
パソコン、英会話などがあり、
しかし、恥ずかしい話ですが、
正直言ってどれもこれも“もの”になってないのです。
そんな私が、久しぶりに参加したのは「茶道教室」です。
団塊おばちゃんが、60歳を目前にしての習い事です。
以下は、「お茶」には縁がないものと思っていた私の「裏千家」との出会いの記録です。
講師は、裏千家のM宗羽先生。
お着物の似合う素敵な先生でした。
上の写真は、初日の様子です。
基本的な動作を身につけることから始めます。
座り方、立ち方、歩き方、挨拶の仕方などを学びます。
「客」に対して、お茶を点てる人を「亭主」といいます。
両者は座り方に違いがあります。
お辞儀の仕方には「真」「行」「草」の三通りあり、相手によって変えます。
亭主には「真」、客同士では「行」という風に。
最近長く座っていることがないので、足がしびれて閉口しました。
お茶やお菓子のいただき方です。
お菓子には「主(おも)菓子」と「干(ひ)菓子」があります。
「
主菓子」とは普通生菓子といっているものです。
「
干菓子」の代表格は「和三盆」でしょうか。
どちらも自然をモチーフとしているものが多いようです。
主菓子は、懐紙の上にのせて楊枝で小さく切っていただきます。
結構難しいですよ。
一日目は和三盆のギンナンでした。転がさないよう気をつけて・・・
食べ終えたら、懐紙で楊枝を包み持ち帰ります。
お薄茶の点て方。
茶碗を左手で押さえて、右手の親指と人差し指で茶筅を持ち中指で支え、
手首のスナップを利かせて出来るだけ細かい泡を立てます。
この際、お湯が冷めないうちに早くやるのがコツです。
お湯が冷めると泡立ちがよくありません。
泡が立ったら表面だけを右へ左へとカシャカシャして泡を整え、
最後に「の」の字を書いて茶筅を取り出します。
↑盆略点前と帛紗(ふくさ)の裁き方の様子です。
これは、難しいです。
1,2回ではとても憶えられません。
先生の裁き方は、流れるようでとても美しいです。
手の動きに無駄がなく実にしなやかで、うっとりしてしまいます。
「初心者の皆さんが私のように出来たら、30年続けている私が困ります」
とは、先生のお言葉でした。
最後の日は、炉の切ってある部屋でお茶会に見立てておさらいです。
「炉」があるだけで他には何もないので、先生が一式持ってきてくださいました。
客の私たちは、ふすまを開けて入るところから始めます。
両手を突き、にじって入ります。
畳の部屋の歩き方は、非常に難しいです。頭の中が、めちゃくちゃ。
一番先の正客は、Iさん。次客はSさん。最後の「詰(つめ)」はAさん。
「詰」が、亭主に聞こえるようぱちんと音を立てて襖を閉めます。
「詰」であることの知らせのようです。
時間の関係上、亭主の先生が正客のお茶を点てて下さっている間、
別室では、私たちが、次客その他の客のお茶を点てています。
結構てんやわんやしています。
これは、交代で私が客になった時の写真です。
先生は、気配り目配りしながら教えてくださいますが、
それでも帛紗(ふくさ)の裁き方は美しいですよ。
お茶は、毎日の準備と後片付けが大事です。
開始時間より早めに行けば、先生のお手伝いをしながら学べることもあります。
片付けも同様でした。
たったの5日間でしたが、
茶道の美しさに親しむことが出来て、心が豊かになったような思いです。
上手くまとめることは出来ません。以下に引用文をのせてまとめと致します。
『お茶はあなたを美しくする』
初歩的なけいこをしただけでも、あなたの立ち居ふるまいがしとやかで美しく、
礼にかなったものに変わっていることに気づかれることでしょう。
日常生活の中でのお茶やお菓子の出し方、態度、身のこなし、話し方など、
いろいろな面にお茶のけいこの効用がはっきりと表れてくるはずです。
点前のけいこで習ういろいろな道具のあつかいかたや手入れの方法も、
すぐに家庭生活に応用できることばかりです。
茶道は芸術の一分野と考えられていますが、それはあらゆる伝統的な芸術の
総合であり、日本の伝統文化の融合体ということもできるでしょう。茶道を
通じて、書画、陶芸、漆器、織物などに接する機会も増えます。それらに興味を
持って知識を得ようとすることも自分自身を高めることにつながります。
茶道は生活と知恵の宝庫であり、心豊かな暮らしを導いてくれるに違いありません。 (テキストより抜粋)
尚、会津若松市の鶴ヶ城内に千利休の次男である少庵の建てた茶室
「麟閣」があります。
お近くの方は、是非どうぞこちらをお訪ねになってください。
<おまけ> 先日写した我が家の庭の蔦(ツタ)です。
そして、最終日に私が選んだ主菓子は・・・
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