植えたばかりのパンジーと霜にやられたベゴニア
前日まで上を見てぴんと立っていたベゴニアが、翌日の霜に負けてぐったりとしてしまった。
尤も季節的なものもあるからしょうがないけれど。
人間の命もこんなものなのかも。
油断してると、翌日どうなっているのか分からない。
だからこそ、一日一日を大事に大事に生きていかなければ・・・
今日は、実家の母の命日。
昨日まで何でもなかった人が、急にくも膜下出血で倒れて、
そして、手術前まで喋っていたというのに、
あとから運ばれて来た人が先に手術室に入ることとなり、
その為、母は後回しにされて、
それで、手術したらもう意識が戻ることもなく、
10日ぐらい集中治療室に寝かされたまま、そして帰らぬ人となった。
常々、「コロっと死にたい」と言っていて、その言葉通りの最期だった。
早いもので、あの日からもう31年の月日が流れた。
NHKみんなのうた「6歳のバラード」が流れていたのは昨年春の頃で、
当時、我が家では、この替え歌を歌うのがマイブームとなっていた。
*6歳のバラード ユウチューブはこちら
例えば義母。
女の子です~~♪ 87歳です~~♪ 今は入れ歯を使ってませ~ん♪
といった具合に。
またこんなのも
女の子です~~♪ 87歳です~~♪ 畑仕事が大好きで~す♪
その義母、震災前は足取りが軽く、誰が見ても80歳代とは見えない後ろ姿だった。
しかし、88歳となった今では、自力ではベッドから起き上がる事さえ困難になってしまった。
ところが、
夕食の時間帯になると、どこからともなくやって来る不思議なオバサンがいて、
「あのおばちゃん、また来てるんじゃない?挨拶しなくちゃなんないよ」と言うと、
忽ち笑顔になり、起きたいというそぶりを見せる。
よいしょ!っと掛け声をかけて起こして上げ、
次に義母の腕の下に両腕を差し込んで抱きかかえ、よいしょっ!と立たせ、
「ハイ、ハイ、ハイ、ハイ」と言いながら、
20センチと離れていないマッサージ機に掛けさせる。
膝が硬直したため、痛くて一歩も歩けないのだ。
テーブルを用意し、手を拭くためのウエットティッシュを渡し、
「正直のオバちゃん、また来てるかな~?」とカーテンを開けると、
「来てる、来てる」と笑顔になり、縁側の向こうのガラスに写っている自分にご挨拶。
私たち家族も
「あらあら、寒い中いつもどうもすみません。」なんて言いながら・・・
娘も合わせて、「正直のオバちゃんにお茶を進ぜなくちゃね」なんて。
こうして、しばし楽しい食事の始まりとなる。↓
注)正直(しょうじき)は、町内の義母の実家へ行く手前ので、
「あのおばちゃんどこから来たの?」という問いに「正直から」と答えたので、
正直のオバちゃんとなったのである。
食事が終えると、
「今日もありがとうございました。どうぞ気をつけてお帰りなんしょ」と挨拶し、
カーテンを閉めて、本日の劇場終了。
義母をベッドに寝かせた後、母と娘はお腹を抱えて大笑い。
「これだから介護も面白くて堪んないよね~」などと言いながら
「介護は大変か?」と聞かれれば、それほど大変ではないし、
「じゃぁ、思ったより楽なの?」と聞かれれば、決して楽とは言い切れない。
今のところ、それが本音かな?
24時間の生活をサポートするわけだから、
当然あんな事もこんな事もしてあげなければならないわけで、
でも、出来るだけ楽しいことを見つけながら、
明るく楽しくをモットーに、決して無理することなく、
力の範囲内でやって行ければと切に思う今日この頃である。
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