資源の少ない日本が生きていく道として、「輸出」があります。しかしながら、JAPAN as №1と言われた時代と違って、新興国の経済発展や技術力向上による競争力アップ、また、超円高の影響によって、日本の製造業の「輸出」は大きな壁にぶち当たってしまいました。
しかし、日本は、文化面や食サービス面等をはじめとして、まだまだ、新たな「輸出」を行う力があり、まだまだ世界に影響を与える国のトップクラスとしての評価を受けているのです。
それは、日本人の得意な創意工夫、こだわり、緻密さ等々が生み出したものですが、もととなるものは、日本社会の中で生まれた様々なアイデアや技術等のパーツなのです。それらのパーツにこだわりをもって更に深く追究、関心を持つ人々の輪が拡大して、あらたなジャンル、ビジネスモデル、技術が生まれてくるのです。外国の方には思いつかないような発想が、日本の「輸出」を支えているのです。
ゆえに、若い世代には、このような豊かな知的資源、技術的資源を生み出している日本の国、社会、文化、歴史をしっかりと学んで、世界でも活躍できる日本人となっていただきたいと思います。そのリーダーとなりうるのが帰国生の皆さんなのです。すでに国際的に感覚、英語力を有する皆さんが、さらに成長していくためには、まず、日本のことを日本語で学び、日本語で表現できるということは必須事項です。アイデンティティを確立しえない、すなわち、日本人においては、日本の独自性や日本社会のこと、母語を軽視したままの国際化には大きな疑問がつきまといます。
駿台国際は、日本語でも英語でも論述・口述できる「国際人」を輩出していきたいと考えています。(Nas)