関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

取材時13歳だった女子中生、2年後に親の許可も得ずウェブに"顔伏せ画像"を掲載した米大手メディアの「正義」とは❔

2020年04月14日 | 日記

別のテーマで投稿しようとネタ周りをググってたら偶然、 タイトルのよーな"肖像の盗用"を見つけた。なので急きょ、そっちを話材にしてみたい。

さて、中学や高校の校則内容については、日本でも幾度となくニュースに上ってきてる。その大部分は(通学時の)服装規定に関してで、しかも知らされた視聴者や読者の多くが「そんな制約は取り払うべきだ。学校側に問題がある」と思わせるような話ばかり。

が、アメリカの「校則ネタ報道」では様子が違う。

ぶっちゃけ、知らされた大人たちの多くが「そのくらいは校則で縛るべき。(見過ごしてきた)学校側に問題がある」と思わせる記事の方が圧倒的に多い。そのくらい、アメリカは飯より先に「自由主義」ありきで、寛容を尊ぶ国。社会マナーや節度は基本、(たとえ子供であれ)個人個人の良識や向上心に丸投げされてきたんである。日本人の眼には大人の「やんちゃ」としか映らない銃社会が罷(まか)り通ってしまうのも、個人の判断以前に選択の余地を奪うな❕ というアメリカ人気質ゆえであろう。

それでも現代じゃ、まだしも銃所持の是非は国を割っての議論の対象になってきた。ここ半世紀、米国市民の間から「忌避すべき害悪」と槍玉に挙げられるようになった『暴力と性犯罪』に関わりかねない"文化"だからだ。銃の認可基準にキビしさが求められるようになるのと同様、性犯罪←→性被害を若者から遠ざけるために、やはり槍玉に挙げられるようになったのが、未成年女子らの「身だしなみ基準」だ。後者の動きは、(当世アメリカ事情のなかでも)あまり日本には伝わってないと思う。

…で。

そろそろ本論に入るぞぉ。

発端は、2018年8月のカリフォルニア州アラメダ───そこの公立ハイスクールが(まもなく始まる新学期にあたり)女子生徒の服装規定(いわゆるドレスコード)を見直すと公表。これが地元各紙のニュースになった。


具体的に言うと「校則の強化」で、女子が ヘソ出しルック、ミニスカ、鉤裂きデニム、レギンス姿 etc.で登校することをあらたに禁じたのである。まあ大多数のメディアは「それがどーした」的な扱いで小さく報じるのみだったが、左派系の有力紙『サンフランシスコ・クロニクル』だけは上掲のごとくウェブ版でも大きな扱い。新規則の施行前に同校に取材カメラを入れ、「へそ出し鉤裂きジーンズで闊歩するヒスパニック系の娘」と「レギンス履いて談笑する中華系の娘」の写真2枚を載せて「このままでは もう学校へ行けない」と同情的なテロップを振っていた。

あたかも、今回の校則改訂には(風紀を表向きの名目にして)マイノリティの排除圧力を強める"人種差別"思想がある、とでも言わんばかりの報じかたである。こんなの見たら、逆に保守反動派の白人ガイも「見ろ、昔っからダラしねービッチはメヒコかチャイナの娘と決まってるぜ」と小躍りすることだろう💧

まあ。それは置いといて。本題はそっちじゃないんである。

上のニュースがあったあと、新学期が実際に始まり、【新・校則における女子の通学ファッション基準】について「これはいいだろ、あれで構わないのか」といった"取締り"現場での小競り合いやグレーゾーン問題が起きてきた。その結果、同年末にひとまず学校側の見直し作業が終えられ、12月29日付けで
「鉤裂き等でないプレーンなショートパンツなら登校可」等の許容例が明らかにされた。

でだ。

下に引用したウェブ記事は、同じく地元(本社=在サンノゼ)の大衆メディア『マーキュリー・タイムズ』紙のウェブ版。明けて2019年の1月3日付け『読者投稿欄』に載った投稿のうちの1本である。


意見のタイトルは「パジャマ姿で勉強が捗(はかど)るとでも?」となってる。

早い話、年末に高校が公示した「服装規定の運用方針」はせっかくの規律強化を骨抜きにするよーな弱腰方針でけしからん❕❕ と、この投稿者は怒っておられる💧 のだな。ま、それは(どこの国にでも)ありがちな意見で、別に珍しかない。

むしろ珍しい……つか、驚いたのは投稿の中身じゃなくって、この投稿ページのアイキャッチ画像として(新聞社が)添付表示させたの中段をドバっと占めてる「カラー画像」なんである。この投稿欄を編集したエディターさんが、「パジャマもどきの女子生徒」のイメージ画像として採用。配置しただけの「直接、投稿とは事実関係のない写真」なのは分かる。以前にも書いたが、メディアで「挿絵的な仮想イメージ写真」を掲載することはフツーに行われている。

しか~し…❕

どんな画像でも自由に使っていいワケじゃない。最低限の法的マナーとして「版権者(もしくは肖像権者)に使用の用途を伝えた上で使用許可を得た画像」か、いわゆる市販/フリー配布の「版権フリー画像」か。この、いずれかである必要がある。

わたしは、この写真が「版権フリー」でないことを知っている。画像に写った女性の上半身が(上の掲載では)カットされてるが、女性が誰なのか❔も知ってる。さらに、「一定範囲の版権は、たしかに新聞社側が有している(と法的には解釈される)」ことも承知だ。

しかし。

同時に、写された被写体=肖像権者は「今回のような批判意見に対する見出し」として自分の下半身画像が切り取られ、投稿の"飾りにされる"ことを絶対に喜ばないだろうことも知っている。だから大いに問題なのだ。"彼ら"さえ弁護士を雇って訴え出れば、訴訟事件にもなり得る。

なぜ、わたしが(知人縁者でもない彼ら赤の他人の意思に関して)そう言い切れるか。

実は画像の"彼女"、そこから1年半さかのぼった2017年の9月初旬に米西海岸の地元ニュース(新聞、TV)を騒がせていた。正確に言うなら、彼女の父親=トニー・アラーコン(Tony Alarcon)氏が、ひとり娘デミトラの通うミドルスクールを相手に(複数のマスコミを巻き込み派手に)クレームを付けていた。

コトの起こりは同年8月29日。カリフォルニア州サンタクララ郡ロス・ガトスの某ミドルスクール8年生(当時13歳)だった娘が、その日を皮切りに"パンツの丈が短かすぎる"、"ノーブラで紐タンク着るよーな齢じゃない"…等々と複数回に渡り「登校着」に難癖をつけられ、また家に戻って着替えなければ教室に入れてもらえなかった。きょうも憔悴し切った表情で帰ってくる愛娘。そんな彼女を不憫がったアラーコン氏は、ついにブチ切れた。

好んで「はしたない恰好ばかり」したがる娘に、ではない。娘のファッションを前向きに評価しない学校の愚かさに❕💧である。おまえら教師たちの「ノーマル着」観念は狂ってる。そんなバカげた校則は直ちに見直せ❕ と要求したんだから「モンスターペアレント」もキワまれり。おやじモンスターの骨頂だ。

そこへ、父親に呼ばれたマスコミ陣も"オモしろそうだ"と乗ったのだ。父娘の言い分を取材し、幾枚か(問題視された登校服姿での)写真も撮った。


©Bay Area News Group/MediaNews Group, Inc.

親との「意見衝突」が学校外にパぁ~っと知れ渡ることになり、件の公立学校の教職陣はビビった。報道されるやアラーコン親子側に「非公開での直接協議」を申し入れ。報道陣が遠巻きに群がるなか、結果的にはアラーコン氏側に「いくつかのデミトラ嬢が好む格好」をOKと認める申し合わせで「和解、クレーム取り下げ」と相成ったんである。

当然、「マスゴミとつるんだバカ親の前に公立校が真っ当な良識を曲げ、卑屈にひれ伏した」ってんで、一般市民の多くが怒り心頭苦~い出来事となったのは、言うまでもない。

でだ。

その当時、上の親子スナップ を撮ったのはサンフランシスコに本拠を置く『Bay Area News』の記者カメラマンで、かの読者投稿欄を配信した『The Mercury Times』とは兄弟メディア。ともに地区大手MediaNews Group, Inc.傘下のブランド紙である。となりゃ、過去の取材写真は総て同一の共有サーバにてフォトストック管理してることは間違いなかろう。

なので(その1年半前のストック画像から)『マーキュリー・タイムズ』の段組み編集者は、デミトラ嬢の「物議を醸したスタイル写真」こそが(投稿の批判内容に照らして)最適の1枚だ🎵と判断。上半身をカットして誰だかワカらないよう細工した上で肖像権者の保護者=トニー・アラーコン氏の法的な許可を得ることなく無断で(※投稿内容からみてアラーコン氏が許すハズもないのは明らか❕だよね)大胆にもウェブ紙面上に配したのだと思われる。


明らかに、このエディターさんはトニー・アラーコンみたいな「ビョーキのシングル・ファザー」が地元の公立学校を屈服させたことに好感を抱いてなかったのだろうな。どころか、はらわた煮えくり返ってた。その義賊めいた「正義感」や「高揚感」が、あえて彼を違法な行為にまで誘(いざ)ったことは想像に難くない。

あ。

いちおー(読者各位は)判ってくれてるという前提で記してるが……『マーキュリー・タイムズ』に転載された"挿絵"画像が2年前のデミトラ13歳の画像に相違ない、この点はクリアいただけてるよね❔❔ 念のため、両画像のボトムス部分を並べて「キッチリ❕証明」させとくよ。


いや、この暴露記事で(わたしが)言いたいのはさ、いくら被害者の父親が「天罰を喰らって当然の糞バカもん」であったとしても犯罪で未成年の娘に報復しよう、ってのは違うだろ。この画像 ……結構ウェブ上では自動縮小されて映ってるけど、無断アップロードされた画像は(冗談で済まされんほど)精細な解像度イメージなんだぜ。試しに、一部を(オリジナルと)等倍表示させてみるとこんなに「間近で見るように」拡大できちゃう。13歳だった時分の他人(ひと)の娘の画像ここまで晒すのは、"正義の"エディターさんよ。あんたの人格も正真正銘、少なからず「ビョーキ」入ってるぜ。


非常識な大人に腹立てるのは良い。だが、その娘に非常識で返しちゃあオシマイだ。いつかどこかで、手痛い裁きを喰らう羽目になると思うがな。
=了=

検索タグ:U.S. media that violated the portrait right of a 13-year-old girl who plagiarized and posted without permission,Bay Area News,The Mercury News,Demetra Alarcon
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