おっちーの鉛筆カミカミ

演劇モノづくり大好きおっちーのブログです
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ヒストリー・ダイアリー #5,6

2006年11月07日 00時33分14秒 | 戯曲『ヒストリー・ダイアリー』
 儚い預言者さんのお言葉にノッかって、
ヒストリー更新するぞっ。

 今回は長いです。






 SCINE.5 気分爽快


      由里、席から立つ。

由里 「・・・それから・・・真二君のバイトが終わると、不思議なお茶会が開かれていました」

      四人とも席から立ち上がり、立ち位置を移動しながら、
      (由里と耕平は同時に、自分の座っていた椅子の位置を動かす)

耕平 「・・・おーい・・・なんでこーゆーことになったんだっけ・・・?」
まもり「・・・いいじゃないの、そんなこと」
由里 「なんか・・・同窓会みたいだよねー」
真二 「僕と臼井君と真芝さんは、ほんとに予備校の同窓会だよ」
由里 「そっかー・・・あれからどれくらいになるんだっけ・・・・・五年くらい?」
まもり「・・・ちょっと!・・・あたしを仲間外れにする気?」
由里 「あぁ~っ!・・・ごめんなさい、まもりさん」
真二 「いいんだよ、ただの寂しがりなんだから」
まもり「あっ・・・いいよ・・・・・耕平くーん、飲んでるーぅ?」
耕平 「飲んでるけど・・・そーいやこれ、いつの間にか飲み会になってますよね」
由里 「あんた、しけたこと気にするんじゃないのっ・・・・・(耕平に)ハイッ、かんぱーいっ」
耕平 (仕草で受ける)
全員で「・・かんぱーいっ!!」

      Hさん(私のサークルの先輩)へ・・・ダンスあるとしたら、ここに入ります。

  <間奏中>

真二 「・・・どうする? もうここ、閉まっちゃうって」
由里 「うーッ!・・・さむーい! 八月なのに、どうして外こんなに寒いの?」
まもり「・・・ねえ・・・私のうちに行かない?」
耕平 「えっ・・・いいんですか?」
真二 「この人って、一人住まいなんだよ」
由里 「へえ~~っ(意味深)・・・・・・・・いいですね」
耕平 「・・・由里、思ったんだけどさ・・・例の本に、一人住まいできるように書いてみたら?」
由里 「それいいかもっ!」
真&ま(少し動揺)
まもり「・・・・・じゃあ・・・さっそく、行きましょうか!」
由里 「うん、早く行こう!」

      音量あがる・・・が、

由里 「・・・で、まもりさんちって・・・どこにあるの?」

      ・・・すぐ下がる。

真二 「このすぐ近くだよ・・・黙ってついてきな」
由里 「・・・なっによ、えらそーに・・・」
耕平 「・・・じゃあ、もう一回!」

      んで、またダンス。
      (メモ:由里の表情の変化に注意すべし)

      ダンスが終わると、由里と耕平は舞台上からハケる。



 SCINE.6 そばにいてよ


まもり「・・・ふう・・・みんな帰っちゃったね」
真二 「・・・」
まもり「・・・なんか、寂しいねー」
真二 「・・・・・・・・こないだまもりさんに見せた絵さ・・・燃やしちゃった」
まもり「どーして? よかったのに・・・!」
真二 「んーん・・・なんか、違うんだ・・・」
まもり「・・・・・真二君・・・ゴメン・・・」
真二 「コンテストに出す絵はさ、また別のがあるし・・・」
まもり「・・・あの本、私が持ち出した」
真二 「・・・・・うん・・・そーだね・・」
まもり「だって、あの本がそばにあるとき・・・真二君、どっかおかしかったよ・・・」
真二 「・・・・・そーだったのかな・・・」
まもり「・・・・でね、そしたら真二君のお店に、本持ってったあの二人がいるんだもん・・・びっくりしちゃったよ」
真二 「・・・それで、臼井君と真芝さんを誘ったんだ」
まもり「・・・でも、あの二人おかしーね・・・・・・・今日は、楽しかった・・・」
真二 「・・・・・・うん、」
まもり「・・・由里さん、本持ってっちゃったね・・・・よかったの?」
真二 「・・・・・うん・・・・もう・・・なんだか・・・・」

      真二は苦しそうな表情になり、うつむく。

まもり「・・・・・(心配そうに様子を見ている)」
真二 「・・・なんで僕まだ・・・絵ー描いてるんだろ・・・・・」
まもり「・・・? ・・・好きだから・・・・・」
真二 「・・・・そーなのかな・・・」
まもり「・・もちろん・・・そうでしょ、・・・?」
真二 「・・・うーん・・・・」
まもり「・・・・・なんか飲む? ・・いれてこようか」
真二 「・・・僕って、なんで絵ー始めたんだっけ・・・」

      まもりは立ち上がって、お茶をいれに奥に行こうとする。

真二 「・・あ、いいよ」
まもり「えっ?・・」
真二 「いいよ・・・いれなくて」
まもり「・・コーヒーいやなら・・・お酒もあるよ・・・・・・・真二君、まだ飲むの?」
真二 「・・・これ以上飲んだら、ぼく倒れちゃうよ?」
まもり「・・・・・いいよ。・・・真二君だもん・・・私が介抱してあげるから」
真二 「(苦微笑いを返すが)・・・・・ウン、・・・やっぱり僕も、そろそろ帰る」
まもり「・・・あっ・・・帰っちゃう?」
真二 「うん・・・そうする」

      真二、立つ。

まもり「・・・あっ・・送るよ」
真二 「まもりさんに送ってもらうと、そのあと僕がまたまもりさんをここまで送らなきゃならなくなって、いつまでたっても家に帰れなくなるから、いいよ」
まもり「・・はいはい、わかりましたー」

      真二、ハケ際に立ち止まる。

真二 「・・・・・・・・まもり、・・・さん・・・」
まもり「・・エッ?・・」
真二 「・・・僕のしてる事って、なんの意味があるんだろ・・・」
まもり「・・・・どういう意味・・?」
真二 「・・・ゴメン、なんでもないや・・・」

      真二は答えずに、まもりの部屋のドアを閉める。
      去る真二。まもりは真二の出ていったドアを見つめたまま、
      部屋の真ん中に立ちすくむ。

まもり「・・・・・・・なに言ってんのよ・・・・・子供なんだから・・・」






 なんか含みを持たせたまま続きって感じですが、
それはそこ、連載ものの王道ということで。

 盛り上がりの王道(邪道という人もいる(^^;;)、ダンスが入ったところで、
これから物語は佳境に入ります。
 いよいよラストに向かって盛り上がるところです。
 お見逃し、なく……!!!


 それでは、鉛筆カミカミでした!