【第1場 ハフハフボール】
啓人『僕はキミを幸せにする!』
安未『ほんとに?』
啓人『もちろん!』
安未『……ありがとう』
啓人と安未は互いの手を握り、見詰め合う。
……以上は……デジタルフォトフレーム内の、ドラマ。
客1「これ、面白いよ」
真優「あ、ありがとうございます」
つむぎ「……」
真優「どういうところが面白いですか?」
客1「どういうとこって……えーと……泣かせるっていうか……なかなか感動的で」
真優「そうですか……ありがとうございます」
つむぎ「真優、人を困らしちゃだめだよ」
真優「えっ、どういうこと?」
つむぎ「もういいよ」
真優「つむぎ、どういうこと?」
つむぎ「もういいってば」
真優「……」
店員A「お二人、ご注文が途中でしたが」
真優「あ、小野さん……僕等たこ焼き一つずつで」
店員A「はい、ありがとうございます」
つむぎ「小野さん、うちチーたこでね」
店員A「わかりました」
真優「小野さん、僕のたこ焼きからしマヨネーズで」
つむぎ「真優、注文は一回で済ませてね」
真優「つむぎちゃんだってチーたこって追加したじゃん」
つむぎ「最初に注文した時に、からしマヨネーズって言えばいいじゃない」
店員A「つむぎちゃん、私全然大丈夫ですから」
つむぎ「そうですか」
店員A「それよりこのお話、お客さんに好評ですよ」
真優「ありがとうございます!」
店員A「ウチいろんなお客さん来ますけど、皆さんに見せてますから」
真優「ありがとうございます!」
つむぎ「…」
真優「皆さん、何か言われてました?」
店員A「え……えーと、好評でしたよ」
真優「そうですか、ありがとうございます!」
つむぎ「……」
客1「これ作るのに、なにかテーマみたいなものあったんですか?」
真優「いいことを訊かれますね(喜)。今回は、『幸せ』ってなんなのかを描きたかったんですよ」
客1「ほお」
真優「僕はですね……例えば、僕だけが幸せだったとしても、それは幸せだとは思わないんですよ」
客1「へえ」
つむぎ「……」
真優「僕に関係する人全員が幸せじゃなかったら、僕は幸せにはなれない」
客1「おぉ」
真優「それが幸せなんじゃないかなって、僕は思うんですよ」
客1「若いのにねえ」
真優「はい?」
客1「いい考えを持っているねえ」
真優「そうですか? ありがとうございます」
つむぎ「そこで調子に乗らない」
真優「えっ?」
つむぎ「自慢したら駄目じゃない」
真優「え?」
つむぎ「いくらすごいコトしても、普通ですって顔してなきゃ」
真優「俺、自慢なんかしてないよ」
つむぎ「ふーん、ならいいけど」
真優「なんか突っかかるねえ」
つむぎ「そんなことないわよ」
店員A「お二人、もう少し待っててくださいね、もうすぐたこ焼き出来ますから」
真優「あっ、はい。ありがとうございます」
つむぎ「それ見せてよ」
真優「えっ? デジタルフォトフレーム?」
つむぎ「うん」
つむぎはデジタルフォトフレームを手に取る
つむぎ「ふーん、このフォトフレームは優れモノよね」
真優「画面を見てよ」
つむぎはフォトフレームを高く掲げる
その時、
つむぎ「アチッ!」
店員A「あっ、すみません!」
つむぎは手に持ったフォトフレームを床に落としてしまう
真優「あっ!」
つむぎ「あー……」
真優「壊れてないかな……あれっ、画面に何も映らない。真っ黒だ」
つむぎ「マジ!?」
真優「壊れちゃったかも」
つむぎ「……ごめん」
つむぎは、立ち上がって店を出る
真優もすぐに後を追う
真優「つむぎちゃん……」
つむぎ「ゴメンね、真優くん」
真優「大丈夫だよ」
つむぎ「大切なものでしょう? 本当にゴメン」
真優「大丈夫だって」
つむぎ「……」
真優「つむぎちゃん……俺、つむぎちゃんのコト幸せにするから」
つむぎ「はっ!?」
真優「つむぎちゃんが幸せになることが、俺の幸せだから」
つむぎ「なんで今そんなこと」
真優「いいじゃん、言いたかったんだもの」
つむぎ「……真優くんは今、幸せ?」
真優「えー……そんなことわからないよ」
つむぎ「自分が幸せじゃないのに、人のコト幸せにできる訳ないじゃん」
真優「えっ……そうなのかな」
つむぎ「そんなこともわからないの?」
真優「……つむぎちゃんは幸せなの?」
つむぎ「どうなんだろ? うちもわかんないや」
真優「そうなんだ(笑)」
つむぎ「うん、そうなんだ」
ハフハフボールには戻りにくい空気
真優「ラーメンでも食べにいかない?」
つむぎ「いいよ」
二人はラーメン屋「幸龍」に向かう
啓人『僕はキミを幸せにする!』
安未『ほんとに?』
啓人『もちろん!』
安未『……ありがとう』
啓人と安未は互いの手を握り、見詰め合う。
……以上は……デジタルフォトフレーム内の、ドラマ。
客1「これ、面白いよ」
真優「あ、ありがとうございます」
つむぎ「……」
真優「どういうところが面白いですか?」
客1「どういうとこって……えーと……泣かせるっていうか……なかなか感動的で」
真優「そうですか……ありがとうございます」
つむぎ「真優、人を困らしちゃだめだよ」
真優「えっ、どういうこと?」
つむぎ「もういいよ」
真優「つむぎ、どういうこと?」
つむぎ「もういいってば」
真優「……」
店員A「お二人、ご注文が途中でしたが」
真優「あ、小野さん……僕等たこ焼き一つずつで」
店員A「はい、ありがとうございます」
つむぎ「小野さん、うちチーたこでね」
店員A「わかりました」
真優「小野さん、僕のたこ焼きからしマヨネーズで」
つむぎ「真優、注文は一回で済ませてね」
真優「つむぎちゃんだってチーたこって追加したじゃん」
つむぎ「最初に注文した時に、からしマヨネーズって言えばいいじゃない」
店員A「つむぎちゃん、私全然大丈夫ですから」
つむぎ「そうですか」
店員A「それよりこのお話、お客さんに好評ですよ」
真優「ありがとうございます!」
店員A「ウチいろんなお客さん来ますけど、皆さんに見せてますから」
真優「ありがとうございます!」
つむぎ「…」
真優「皆さん、何か言われてました?」
店員A「え……えーと、好評でしたよ」
真優「そうですか、ありがとうございます!」
つむぎ「……」
客1「これ作るのに、なにかテーマみたいなものあったんですか?」
真優「いいことを訊かれますね(喜)。今回は、『幸せ』ってなんなのかを描きたかったんですよ」
客1「ほお」
真優「僕はですね……例えば、僕だけが幸せだったとしても、それは幸せだとは思わないんですよ」
客1「へえ」
つむぎ「……」
真優「僕に関係する人全員が幸せじゃなかったら、僕は幸せにはなれない」
客1「おぉ」
真優「それが幸せなんじゃないかなって、僕は思うんですよ」
客1「若いのにねえ」
真優「はい?」
客1「いい考えを持っているねえ」
真優「そうですか? ありがとうございます」
つむぎ「そこで調子に乗らない」
真優「えっ?」
つむぎ「自慢したら駄目じゃない」
真優「え?」
つむぎ「いくらすごいコトしても、普通ですって顔してなきゃ」
真優「俺、自慢なんかしてないよ」
つむぎ「ふーん、ならいいけど」
真優「なんか突っかかるねえ」
つむぎ「そんなことないわよ」
店員A「お二人、もう少し待っててくださいね、もうすぐたこ焼き出来ますから」
真優「あっ、はい。ありがとうございます」
つむぎ「それ見せてよ」
真優「えっ? デジタルフォトフレーム?」
つむぎ「うん」
つむぎはデジタルフォトフレームを手に取る
つむぎ「ふーん、このフォトフレームは優れモノよね」
真優「画面を見てよ」
つむぎはフォトフレームを高く掲げる
その時、
つむぎ「アチッ!」
店員A「あっ、すみません!」
つむぎは手に持ったフォトフレームを床に落としてしまう
真優「あっ!」
つむぎ「あー……」
真優「壊れてないかな……あれっ、画面に何も映らない。真っ黒だ」
つむぎ「マジ!?」
真優「壊れちゃったかも」
つむぎ「……ごめん」
つむぎは、立ち上がって店を出る
真優もすぐに後を追う
真優「つむぎちゃん……」
つむぎ「ゴメンね、真優くん」
真優「大丈夫だよ」
つむぎ「大切なものでしょう? 本当にゴメン」
真優「大丈夫だって」
つむぎ「……」
真優「つむぎちゃん……俺、つむぎちゃんのコト幸せにするから」
つむぎ「はっ!?」
真優「つむぎちゃんが幸せになることが、俺の幸せだから」
つむぎ「なんで今そんなこと」
真優「いいじゃん、言いたかったんだもの」
つむぎ「……真優くんは今、幸せ?」
真優「えー……そんなことわからないよ」
つむぎ「自分が幸せじゃないのに、人のコト幸せにできる訳ないじゃん」
真優「えっ……そうなのかな」
つむぎ「そんなこともわからないの?」
真優「……つむぎちゃんは幸せなの?」
つむぎ「どうなんだろ? うちもわかんないや」
真優「そうなんだ(笑)」
つむぎ「うん、そうなんだ」
ハフハフボールには戻りにくい空気
真優「ラーメンでも食べにいかない?」
つむぎ「いいよ」
二人はラーメン屋「幸龍」に向かう
♪しあわせ~って なんだっけ~なんだっけ~
というフレーズが頭の中を横切って行きます。
あっ!そんな話ではありませんでした。
おっちーさんの「プレゼントの結び」にリンク
させて頂きました。
おっちーさんの文章の最後をそのまま使わせて
頂きました。事後報告でスミマセンです。
こんないろいろアイデアを練ってくださって。
僕の拙い文章、使ってくださって……
ほんとありがとうございます!
そんなに今回の競作には出品させていただいてないのですが、haruさんのお陰で参加できて、楽しませていただいてます!
この記事、都緒kingのお話もなんとかクリスマス競作に参加させようかと思ってはみたのですが、この企画(都緒king物語)は僕個人だけの都合では動いていけないものだと考え、断念致しました。
すみません!みなさんで楽しみましょう!
ではでは
よろしくです!