おっちーの鉛筆カミカミ

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出てこない

2014年02月08日 01時46分21秒 | 小説・短編つれづれ
 便秘じゃありません。
 今日は、書きたいと思う事がない。それなら記事アップしなきゃいいじゃんって、それもどっか憚る。しかし無理矢理にでも、何でもいいから書こうとすると、ろくな内容にならないと分かっている。
 さて、どうしよう。こういう時が、腕の見せ所なワケです。
 昔々、ある処に、
 昔話を始めてどうしよってんだ。
 今度の選挙にはろくな候補者が
 ピーピーピー!!そういう内容は、自粛しましょう!!!
 最近少し体調の波が整ってきた。
 お、いい感じ。
 その原因と思われるのは、内面の変化はもちろんだが、水分を無理せず摂取しようと心掛けていることも、その中に入っているような気がする。
 へえ、そうなんだ。
 やはり、自身の内外にアンテナを張り、バランスを取りながら、時に大胆にもその行動を決定していくのは、生活する上で大切な技術である。
 ほお。じゃあ、少し乗ってきたところで、小説でもいってみようかな。

      *

わたしのこと(二)

 窓の外では、厚い雲を割って、太陽の光が差し込んできている。場所は、先の病院である。ロビーにいる。二人、長椅子に並んで座っている。
 これからわたしの話を始めるところだった。長い話になる。とても一日では終わらない。なぜわたしはこんな面倒な作業を始めようとしたか。わたしという物語を、わたし以外の誰かに憶えていて欲しかった。それが、いちばんの理由であった。では、始めよう。長い仕事を。いや、仕事と呼ぶのはやめよう。ただ、話をするだけだ。恋人と、少し長い話をするだけだ。
「どこまで話したっけ? あ、俺が、母の実家の近くの病院で生まれたってところからだったかな」
「そうだね」
「それで、固有名詞は、イニシャルで統一することになったんだよな。この話が本になって有名になった時に、迷惑を被る人が現れないように」
「うん、その通りだね」
「はい。じゃあ続き。その病院は、今、俺が住んでる自宅から、電車とバスを乗り継いで、一時間とかからない場所にあった。ちなみに俺のお祖父ちゃんが亡くなったのも、この病院だった」
「そうなんだ」
「うん。母方のお祖父ちゃんが亡くなって、俺の母親は、自宅に、お祖母ちゃんを迎え入れた。そのままだと、お祖母ちゃんは独居老人になっちゃうからね」
「優しいね」
「その事件は、俺の幼少時代に大きな、とても大きな変化を与えることになったんだ。まあ、その話はまた別の機会にしよう。今は、俺の生まれた時の話」
 そこで、わたしは鞄の中に入っていたペットボトルから、水分を口に含んだ。口内に潤いを与え、更にいくらかの水分を飲み下すことで、体内の水分を補給する。すると彼女が、わたしの持っていたボトルを奪い、その中のものを飲んだ。
「ありがと」
「おう」
 彼女はわたしにボトルを戻すと、そっぽを向いた。何を見ているのか気になっているわたしの心を見透かしたように、チラリとわたしを一瞥すると目の光だけで笑った。わたしはドキリとした。もうこの娘と何年間も一緒にいるのに、彼女はわたしと一定の距離を保ち続ける。だから、わたしの不安は消えない。もっと恋人同士は、一緒に成れないものなんだろうか。もっとわたしは、幸せになりたい。
 わたしは気を取り直して、話を続けることにした。


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1 コメント

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お久です (はる)
2014-02-10 20:21:57
おっちーさん、小説書かれていたのですね。
「慌てる兎」情景が浮かんで来るようでした。
朗読させてもらっても良いでしょうか?
お願いします。<(_ _)>ペコリ
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