【日テレプラス日誌】
第491話 ドックのうわごと
ドックとしての信念として「刑事は天職」というのがあるのですが、これがグラグラ揺れるという、比較的スマートで楽天的なドックとしては後にも先にも無いほどの苦悩編、奇しくも#173のゴリさんのような揺らぎようは、当時刑事でやっていこうと決めていたゴリさんとは違い、刑事という職業に対しての揺らぎなので、本質的には違いますが、その揺らぎをグラグラにしたにもかかわらず、解消してくれたのがゴリさんというのもなかなか#173を前後して観た人には「出来て」います。
ある意味、太陽の刑事としての姿勢のスタンダードなのがゴリさんですから、そのゴリさんの「教え」を真っ向から受けた形になったドックは、刑事としてというよりは太陽キャラクターとして一歩進みます。
ドックとしては何れは訪れる刑事として生きていく壁を、ゴリさんの強力な精神力をアシストとして乗り越えたと言ったら一番良いのかもしれません。
序盤の銃撃戦で子供を巻き込みそうになったドック、表向きはいつものように涼しい顔をしながら、久しぶりに医大時代の同窓・白石女医に警察病院で偶然再会する。
そこで、ドックの刑事になった理由のおさらいをしながら、今現在の状況に二人とも疲弊している部分があるのに気がつく・・・。
そんな時、1年前にゴリさんが遭遇した銃撃戦で犯人の撃った流れ弾により通行人の保護士が死に、その保護士を頼りにしていた栗山が警官を襲い拳銃を奪い、ゴリさんのみならず、一係のメンバーを総じて狙う動きを見せ、とうとうドックの頭に銃弾が掠めてしまう。
ドックとしては、畳み掛ける苦悩のきっかけと、本当は理解していても納得が出来ない刑事としての責任の重さに、それを全身に背負って栗山と対峙しようとするゴリさんに、どんどん頭が混乱してきて結局はボスまでゴリさんと同じ立場だったら事件から手を引くと言って怒らせてしまいます・・・。
さらには、楽しい楽しくない論をゴリさんに投げかけてゴリさんまで怒らせて・・・。
ここまで来ると、ドックにしてみればもう究極にテンパッている状態。
白石女史に泣きごとまで言ってしまう・・・七曲署に着任して1年以上、ちゃんと仕事をこなしてきたと自負するドックには本当に厳しい状況ではあったと思います。
ただ、その後は方々に毒っ気を吐きだしたからか、事件にまい進していきます。
しかし、事件自体は何も解決していない・・・今度はゴリさんがケリを付ける番。
そこに一時帰宅を許可されたスコッチからの電話。
多分、この頃にはゴリさんの理解者としてのスコッチの位置はオリジナルメンバーと同じ立ち位置だった印象があります。
途中参加のメンバーで、オリジナルメンバーに真っ向から意見できたのは、スコッチぐらい。
そういう意味でも、滝という人は太陽のなかでは重要人物だったのですが・・・。
スコッチのおかげでやっと栗山と対峙できたゴリさん、撃たれながらも栗山を止めることが出来た訳ですが・・・。
「誰にも死んでほしくない」
ゴリさんからその言葉を聞いたドックは、ゴリさんの厳格な行動の原動力が自分の思いと同じところから来ていることに気がつく訳で、それが今回の事件で本当の意味でドックの刑事たる原動力に結び付いたということになるのではないでしょうか。
なので、ドックメインながら、ゴリさんのある意味教えを伝授するという、記念碑みたいな作品だと、私は思います。
*冒頭のブルーバードUをみると、#493が近いなぁ・・・と思ってしまう。
*まだボスの出番は少ない時期、捜査の指揮は山さんがメイン。
*1年前のゴリさんの格好は丁度その頃着用していたもの。但し、栗山とのシーンは最近のもの。
*珍しくロッキーが覚醒剤の試薬を使用。
*派手な曲は使われないものの、結構ジーンとくる選曲が多い・・・「ゴリさん誓い」の使用は秀逸。
*この作品もある意味#525の元ネタの一部かも。
*#173のドック版という見方もできます。
*ゴリさんの見舞い費用をオケラのラガー(あの食いしん坊が財布を忘れる等考えられない(^_^;))はドックに借りようとするいつもの手(^_^;)、何気に「ドック」と「ドックさん」を使い分けているラッキョちゃん
*長さんのグーポーズはなかなか頼もしい・・・ってラストは何気にドックに「だせ、だせ」と煽ってるし(^_^;)
ロケ地:新宿中央公園北交差点~、都庁北交差点~、多摩川河川敷(柏江市東和泉町付近?)、珈琲館(新宿一丁目店?)、新宿2丁目界隈(ロッキー&ラガー追跡)、歌舞伎町界隈、西新宿7丁目ガード脇、青山墓地、要町のガード下(ラガー登場編他にも)は降参です。。。。
砧4丁目=矢追3丁目派出署、ドックのアパート~公園。Fマンション(1,800万の売り出し物件あり、1976年築)の近所。