快気分析

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自然災害 仕組みとアプローチ -  熊本地震と薩摩半島西方沖地震 その2

2016-05-09 08:43:07 | 地震 津波
 熊本地震は多発していますが規模はM5に満たないものばかりになって来たのが最近の傾向のようです。
 M2からM3程度では、薩摩半島西方沖地震で言えば、陸地では無感地震となります。
 去年11月以降、継続して多発している薩摩半島西方沖地震の無感地震が、そのまま熊本、大分にも拡大、あるいは移動した感じと見るのが普通かと思いますが、専門家の考えはどうなのでしょうか。
 当ブログで5月6日に記事にしましたが、薩摩半島西方沖地震の内で有感地震となるもの、つまりやや規模が大きいものが3月9日を最後にその後約1ヶ月と少々の間、空白となった後に熊本地震が発生しました。
 では次の様な仮説が成り立つのでしょうか?
 つまり、「そうすると、今後も薩摩半島西方沖地震で有感地震クラスが空白となる期間が長い程、熊本、大分での地震は大規模なものとなるのか?」 です。
 結論から言うと、わかりません。
 地震が発生した熊本、大分では、固着が既に少なくなっているから大丈夫、とする考え型ならば、これは発生しにくいかも知れない、と言う見方もあるかも知れませんが、「まだ固着が残っている箇所がある」と言うのであれば、「突っかえ棒の交代理論」では、その残存固着部が今ピンチヒッターとなって支えている状態なはずです。
 その残存固着部が熊本、大分エリア内なのか?或いは隣接する外側エリアなのか? それとも或いはもっと離れた他の場所なのか?と言う事は、地殻変動データや発震状況そ見ないうちはわからない上、仮にこれらのデータがほぼ正確に把握できても、「それでは今何処がピンチヒッターの「突っかえ棒」になっているのか?と言うのは正確にはわからないはずです。
 理由は「地殻、プレートの大きな動きの中で、どこがどのような力で動こうとしているか?は正確にはわからない」、そして「どこの固着がどのストレス限度まで耐えられるかはわからない」などがその理由と筆者は考えています。
 また更にそれら力は今後、大きさや方向が変化する事も当然あります。
 熊本地震、薩摩半島西方沖地震の謎の一つが、両者の震源エリアに挟まれた部分には空白に近いエリアが相当ある事です。
 両者の地震がほぼ同じ方向の横ずれ断層型地震であるならば、薩摩半島西方沖地震の震源エリアから隣接部から徐々に連鎖して熊本地震エリアに達するはずなのが、いきなり「飛びました」。
 これも「大きな地殻のまとまり同士の動く力の分布や方向が、単純ではない」と言う事の一つの表れではないか、と筆者には思えます。